# 職業性疾患であるじん肺 (pneumoconiosis) の原因として正しいものはどれか。

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> language: ja  
> subject: 健康と公衆衛生

## 問題

職業性疾患であるじん肺 (pneumoconiosis) の原因として正しいものはどれか。

## 選択肢

1. 粉じんの長期吸入による肺組織の線維化 **✔ 正解**
2. 鉛蒸気の吸入による造血機能障害
3. 有機溶剤の吸入による中枢神経障害
4. 振動工具の使用による末梢血管障害
5. 長期間にわたる騒音への曝露による内耳障害

**正解: 1**

## 解説

じん肺 (pneumoconiosis) は、粉じん (dust) を長期間吸入することにより肺組織に線維化が生じる職業性疾患である。珪肺 (silicosis)、石綿肺 (asbestosis) などが代表的である。選択肢1は騒音性難聴、選択肢3は有機溶剤中毒、選択肢4は鉛中毒、選択肢5は振動障害 (白ろう病) の説明である。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、職業性疾患 (Occupational Diseases) の中でも特にじん肺 (Pneumoconiosis) の原因を問うものです。じん肺は、粉じんの長期吸入により肺組織に線維化が生じる代表的な職業性呼吸器疾患です。原因物質や病態を正しく理解することが求められます。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: じん肺 (Pneumoconiosis) は、特定の粉じん（鉱物性粉じん、金属粉じん、有機粉じんなど）を長期間吸入することで、肺にびまん性の線維化 (Diffuse Fibrosis) を生じる疾患です。代表的なものに珪肺 (Silicosis)（ケイ酸粉じん）、石綿肺 (Asbestosis)（アスベスト粉じん）があります。肺胞マクロファージが粉じんを貪食し、炎症性サイトカインを放出することで、コラーゲンが沈着し線維化が進行します。

2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: ①番の「粉じんの長期吸入による肺組織の線維化」がじん肺の原因です。最重要！ じん肺は粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化と定義されます（労働安全衛生法・じん肺法）。原因粉じんには、遊離珪酸、石綿、滑石、アルミニウム、カーボンブラックなどがあります。胸部X線写真で小粒状陰影や線維化陰影が認められ、呼吸機能障害（拘束性障害や拡散能低下）をきたします。

3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:

②番の「鉛蒸気の吸入による造血機能障害」は混同注意！ 鉛中毒 (Lead Poisoning) の説明です。鉛は主に消化器症状、末梢神経障害、貧血（ヘム合成障害）を引き起こします。粉じんによる肺の線維化ではありません。

③番の「有機溶剤の吸入による中枢神経障害」は混同注意！ 有機溶剤中毒 (Organic Solvent Poisoning) の説明です。シンナーやトルエンなどの有機溶剤は、中枢神経抑制作用を呈し、慢性曝露では多発性神経障害をきたします。肺の線維化は主な病態ではありません。

④番の「振動工具の使用による末梢血管障害」は混同注意！ 振動障害 (Vibration-induced White Finger / Hand-arm Vibration Syndrome) の説明です。チェーンソーや削岩機などの振動工具使用により、手指の末梢血管収縮（白ろう現象）や末梢神経障害が生じます。

⑤番の「長期間にわたる騒音への曝露による内耳障害」は混同注意！ 騒音性難聴 (Noise-induced Hearing Loss) の説明です。内耳の有毛細胞が障害されることで、高音域から難聴が進行します。

4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: じん肺は、労働安全衛生法およびじん肺法に基づき、業務上疾病として認定される代表的な職業性疾患です。管理区分（管理1～管理4）に応じて、就業制限や健康管理措置が必要となります。その他の職業性呼吸器疾患としては、過敏性肺炎 (Hypersensitivity Pneumonitis)（有機粉じんによるアレルギー性肺疾患）や職業性喘息 (Occupational Asthma)（イソシアネートなどの化学物質による気道過敏性亢進）などがあります。

概念整理: じん肺 の核心は「粉じん吸入による肺線維化」です。症状は進行性の呼吸困難や乾性咳嗽で、合併症として肺結核 (Tuberculosis)（珪肺に合併しやすい）、続発性自然気胸 (Secondary Spontaneous Pneumothorax)、肺癌 (Lung Cancer)（特に石綿肺）が重要です。

一目で比較！:

| 職業性疾患 | 原因因子 | 主な障害臓器/病態 |
| --- | --- | --- |
| じん肺 | 粉じん（珪酸、石綿など） | 肺の線維化（拘束性障害） |
| 鉛中毒 | 鉛蒸気・粉じん | 造血障害（貧血）・末梢神経障害 |
| 有機溶剤中毒 | トルエン・キシレンなど | 中枢神経抑制・多発神経障害 |
| 振動障害 | 振動工具 | 末梢血管収縮（白ろう）・手指しびれ |
| 騒音性難聴 | 騒音 | 内耳有毛細胞障害（高音域難聴） |

看護過程ポイント: じん肺患者のアセスメントでは、呼吸音（線維化による捻髪音/クレピタス）、SpO2・血液ガス（低酸素血症の評価）、呼吸困難度（modified Medical Research Council, mMRCスケール）を評価します。看護診断としては「気道クリアランスの低下 (Ineffective Airway Clearance)」「ガス交換障害 (Impaired Gas Exchange)」「活動耐性低下 (Activity Intolerance)」が優先されます。介入では酸素療法、呼吸リハビリテーション（呼吸法指導、体位ドレナージ）、咳嗽・喀出促進（ハフィング、効果的な咳の指導）を実施します。患者教育では、粉じん回避・防塵マスクの正しい装着、禁煙指導（喫煙は石綿肺の肺癌リスクを相乗的に高める）が重要です。

暗記のコツ: 「**じん（塵）＝粉じん、肺（はい）＝肺の線維化**」と覚えましょう。他の職業性疾患は「何が原因か」で区別します。「**鉛は血液（貧血）、振動は手（白ろう）、騒音は耳（難聴）、溶剤は脳（神経障害）、粉じんは肺（線維化）**」とキーワードでリンクさせると記憶に定着しやすいです。

国試頻出ポイント: じん肺の原因物質（珪酸・石綿）、合併症（肺結核・肺癌・気胸）、管理区分（じん肺法に基づく健康管理）、および他の職業性疾患（鉛中毒・振動障害・騒音性難聴・有機溶剤中毒）との混同が頻出パターンです。「症状と原因因子の組み合わせ」を確実に覚えましょう。

出題パターン注意！: 単純な「原因はどれか」に加え、「この職業と疾患の組み合わせで正しいものはどれか」（例: トンネル工事従事者→珪肺、石綿工場勤務者→石綿肺・中皮腫）や、事例問題で「粉じん曝露歴がある患者の呼吸器症状に対する優先看護計画」を問う形で発展します。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 65歳男性、元炭鉱労働者。20年前に珪肺と診断され、管理2で経過観察中。最近、労作時の息切れが増悪し、在宅酸素療法が導入されました。本日、外来受診時にSpO2 88%（室内気）、呼吸数28回/分、胸部聴診で両側下肺にfine cracklesを聴取。患者さんから「最近、少し動くだけで息が切れて、痰も増えた気がする」と訴えがあります。看護師としてどのようなアセスメントと介入を行いますか？
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: 最重要！ まず バイタルサイン（SpO2、血圧、脈拍、呼吸数、体温）と 呼吸音・呼吸パターン を迅速に確認します。SpO2 88%は 低酸素血症の緊急シグナルです。酸素投与（指示の範囲内で酸素流量を調整）、座位またはファーラー位の保持、安静の確保を優先します。痰の増加や性状変化（膿性痰の有無）を確認し、呼吸器感染症の合併を疑います。医師への報告は SBAR（S:状況、B:背景、A:アセスメント、R:提案） 形式で行います。「S:65歳男性珪肺患者、SpO2低下と呼吸困難増悪あり。B:労作時息切れ増悪、痰増加、SpO2 88%。A:低酸素血症と呼吸器感染症の可能性。R:動脈血液ガス、胸部X線のオーダー、抗菌薬・気管支拡張薬の検討をお願いします。」と伝えます。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 混同注意！ 珪肺患者は肺結核合併リスクが高いため、痰の抗酸菌検査（塗抹・培養）やIGRA検査も考慮します。酸素療法中の火気厳禁、転倒予防（低酸素によるふらつき）、禁煙の徹底（肺がんリスク低減）を指導します。また、じん肺管理区分に応じた就業制限（管理3以上は粉じん作業禁止）の理解と、労働基準監督署への定期報告の必要性も患者・家族に説明します。

看護プロトコル: **観察項目**：呼吸数、SpO2、呼吸音、痰の量・性状・色、咳嗽の頻度、呼吸困難の程度（Borgスケール）、**報告基準（SBAR）**：SpO2 90%未満の持続、呼吸数30回/分以上、痰の急増・膿性化、発熱、胸痛の出現、**記録のポイント**：経時的なSpO2と酸素流量、患者の訴え（呼吸困難の言葉）、実施したケア内容とその反応。

先輩看護師の一言: 「じん肺は長い経過をたどる病気です。患者さんは長年粉じん作業に従事し、健康を損なったという複雑な思いを抱えていることが少なくありません。呼吸ケアだけでなく、患者さんの人生や仕事の背景に寄り添い、『これからどうやって息切れと付き合っていくか』を一緒に考える姿勢が大切です。国試では、じん肺と他の職業性疾患の『原因因子と症状の組み合わせ』を正確に覚えてくださいね。現場では、『痰が増えた、息苦しい』という訴えが感染症や病状増悪のサインなので、見逃さないアセスメント力が求められます！」

## 重要概念

- **じん肺** — 粉じんの長期吸入により肺組織にびまん性線維化が生じる職業性呼吸器疾患。珪肺、石綿肺などが代表的。
- **珪肺** — 遊離珪酸（シリカ）粉じん吸入によるじん肺。肺結核合併リスクが高い。
- **石綿肺** — アスベスト粉じん吸入によるじん肺。肺癌や中皮腫の原因となる。
- **職業性疾患 (Occupational Disease)** — 特定の職業に従事することにより生じる疾患。じん肺、鉛中毒、振動障害、騒音性難聴など。
- **労働安全衛生法 (Industrial Safety and Health Act)** — 労働者の安全と健康を確保するための法律。じん肺は業務上疾病として認定され、健康管理が義務付けられる。

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