# 抗精神病薬の副作用である遅発性ジスキネジアの特徴として正しいのはどれか。

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> language: ja  
> subject: 生物学的側面に注目した援助

## 問題

抗精神病薬の副作用である遅発性ジスキネジアの特徴として正しいのはどれか。

## 選択肢

1. 服薬開始直後に出現する急性の不随意運動である
2. 口唇や舌、顔面の不随意運動が特徴的である **✔ 正解**
3. 薬剤の中止により必ず回復する
4. 下肢の静止時振戦が主症状である
5. 抗コリン薬の投与により速やかに改善する

**正解: 2**

## 解説

遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬の長期投与により発症する不随意運動であり、特に口唇や舌、顔面周囲に出現する（口をくちゃくちゃさせる、舌を出す、顔をしかめるなど）。長期投与後に発症するため、服薬開始直後に出現する急性ジストニアとは区別される。抗コリン薬は遅発性ジスキネジアを悪化させることがある。薬剤中止により改善することもあるが、必ず回復するとは限らず、永続的な場合もある。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、抗精神病薬 (Antipsychotics) の副作用のうち、遅発性ジスキネジア (Tardive Dyskinesia) の特徴を正しく理解しているかを問うものです。特に、急性の副作用（ジストニアなど）との鑑別が重要です。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: 遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬（特に定型抗精神病薬）の長期投与（通常、数ヶ月～数年）によって発症する、不可逆性または遷延性の不随意運動症候群です。病態生理としては、ドパミン受容体（特にD2受容体）の長期遮断による受容体の感受性亢進（アップレギュレーション）や、ドパミン系とコリン系のバランスの破綻が関与すると考えられています。

2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: 最重要！ ②「口唇や舌、顔面の不随意運動が特徴的である」が正解です。遅発性ジスキネジアの症状は、口唇を絶えず動かす（チューチュー音を立てる）、舌を出し入れする（舌挺出）、顔をしかめる、口を歪めるなど、口腔・顔面領域に出現するのが最も特徴的です。この症状は、非言語的コミュニケーションや食事摂取に影響を及ぼすため、看護上の重要な観察項目となります。

3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:
- ①「服薬開始直後に出現する急性の不随意運動である」: 混同注意！ これは急性ジストニア (Acute Dystonia) の特徴です。急性ジストニアは服薬開始後24～48時間以内に発症し、眼球上転（オキュロジリック・クライシス）、斜頸、開口障害などの症状が急激に出現します。
- ③「薬剤の中止により必ず回復する」: 遅発性ジスキネジアは、薬剤を中止しても症状が改善しない、または悪化する（離脱現象）ことがあります。高率に永続的な障害となる可能性があるため、「必ず回復する」は誤りです。
- ④「下肢の静止時振戦が主症状である」: 混同注意！ 下肢の静止時振戦（リズム性の震え）は、パーキンソニズム (Parkinsonism) の主症状です。パーキンソニズムは、抗精神病薬の副作用としても出現しますが、遅発性ジスキネジアとは病態と症状が異なります。
- ⑤「抗コリン薬の投与により速やかに改善する」: 禁忌！ 遅発性ジスキネジアに対して、抗コリン薬 (Anticholinergics) は症状を悪化させる可能性があります。抗コリン薬は、パーキンソニズムなどの錐体外路症状（EPS）の治療に使用されますが、遅発性ジスキネジアの第一選択薬ではありません。

4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: 抗精神病薬の主な副作用を、発症時期と症状で分類して覚えましょう。
- **急性副作用**: 急性ジストニア（発症：早期、症状：筋痙攣）、アカシジア（発症：早期～亜急性、症状：静坐不能）、パーキンソニズム（発症：亜急性、症状：固縮・振戦・無動）
- **遅発性副作用**: 遅発性ジスキネジア（発症：長期投与後、症状：口腔顔面の不随意運動）
- **その他**: 悪性症候群（Neuroleptic Malignant Syndrome, NMS）（発症：急激、症状：高熱・筋強剛・意識障害・CK上昇）→ 緊急対応が必要！

概念整理: 遅発性ジスキネジア (Tardive Dyskinesia)は、抗精神病薬長期投与後の口腔顔面領域に出現する舞踏様・アテトーゼ様の不随意運動。病態はドパミン受容体の感受性亢進。抗コリン薬は禁忌。薬剤中止後の回復は不確実。

一目で比較！: 抗精神病薬の副作用比較

| 副作用名 | 発症時期 | 主な症状 | 治療/対応 |
| --- | --- | --- | --- |
| 急性ジストニア | 服薬開始直後 (24-48h) | 眼球上転 斜頸 開口障害 | 抗コリン薬（例：ビペリデン）が有効 |
| パーキンソニズム | 亜急性 (数週～数ヶ月) | 静止時振戦 筋固縮 無動 仮面様顔貌 | 抗コリン薬 ドパミン作動薬 減量 |
| アカシジア | 早期～亜急性 | 静坐不能 そわそわ 歩き回る | β遮断薬 ベンゾジアゼピン系薬 減量 |
| 遅発性ジスキネジア | 長期投与後 (数ヶ月～年単位) | 口唇舌の不随意運動 舌挺出 顔面しかめ | 抗コリン薬は悪化 VMAT2阻害薬(バルベナジン) 減量 中止検討 |
| 悪性症候群 (NMS) | 急激 (数日) | 高熱 筋強剛 意識障害 CK上昇 発汗過多 | 緊急対応！ 薬剤中止 全身管理 ダントロレン等 |

看護過程ポイント: **アセスメント**：長期投与患者の口腔顔面の観察（食事中の口唇運動、会話中の舌の動き）、AIMS（異常不随意運動尺度）を用いた客観的評価。**看護診断**：非効果的コミュニケーション、食事摂取障害、口腔粘膜損傷のリスク、自尊感情の低下。**計画・実施**：患者と家族への副作用説明とインフォームドコンセント、医師への症状報告（減量・変更の提案）、口腔ケアの工夫、誤嚥予防。**評価**：症状の経時的変化、QOLへの影響。

暗記のコツ: 「遅発性（長期後に出る）」＋「ジスキネジア（動きの障害）」＝「長く飲んだ後に、口が勝手に動く」。対義語は「急性ジストニア（飲み始めに、首がひねられる）」。抗コリン薬は「キネジア（動きの障害）には逆効果」と覚えましょう。

国試頻出ポイント: 選択肢に「抗コリン薬が有効」という文言が出たら、遅発性ジスキネジアの場合は「禁忌」と判断。口唇舌の不随意運動とパーキンソニズム（静止時振戦・固縮）の症状の混同に注意。近年は非定型抗精神病薬（オランザピン、リスペリドン等）でも発症リスクが低いとはいえゼロではない点も押さえておきましょう。

出題パターン注意！: 「統合失調症の患者が外来で抗精神病薬を継続中。最近、口をくちゃくちゃさせる動作が気になる。この症状と薬剤との関連を説明せよ」といった状況設定問題。看護師は副作用の早期発見・報告の責任があることを問われる可能性があります。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
精神科病棟で抗精神病薬を長期服用している患者の、夕食時のラウンド中のこと。患者が口をモグモグさせながら、舌をチラチラと出し入れしています。家族からも「最近、食事中によくむせることが増えた」と相談がありました。

- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 50代、統合失調症で20年以上通院している女性。現在は非定型抗精神病薬（オランザピン）内服中。数ヶ月前から、口唇の不随意な動きと舌の挺出が徐々に目立つようになりました。本人は「意識していない」「気にならない」と話すが、食事時間が長くなり、会話の際に口元を気にする様子も見られます。
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: 最重要！ まず、AIMS（異常不随意運動尺度）を用いて症状の重症度を客観的に評価します。次に、医師へSBARで報告します（S: 口唇舌の不随意運動出現、B: 抗精神病薬長期服用中、A: AIMSスコア、遅発性ジスキネジアの可能性、R: 薬剤減量・変更の検討、抗コリン薬の中止提案）。同時に、誤嚥予防の観点から、食事の形態調整（刻み食、とろみ追加）、食事介助時の姿勢確認（30度座位保持）、観察強化（食事中のむせ、呼吸状態）を開始します。患者の自尊心に配慮し、症状について中立的かつ安心できる情報提供を行います（「薬の影響で出ることがある症状で、あなたのせいではありません」）。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 抗コリン薬の投与は絶対に避ける（症状悪化のリスク）。症状が進行すると、誤嚥性肺炎のリスクが高まるため、食事中の観察を徹底。口腔内の損傷（舌や頬の内側を噛む）の有無も確認する。転倒リスクの評価も併せて行う（不随意運動によるバランス障害の可能性）。

看護プロトコル: **観察項目**: AIMSスコア（顔面・口唇・舌・四肢・体幹の動き）、食事摂取量・時間、むせの有無、体重変化、口腔内の状態、患者の気持ちの表出。**報告基準（SBAR）**: 新たな不随意運動の出現、AIMSスコアの悪化、誤嚥の兆候（咳嗽、SpO2低下）、食事摂取量の低下。**記録のポイント**: 症状の発現時期、経時的変化（ビデオ記録も有用）、実施したケアと患者の反応。

先輩看護師の一言: 「遅発性ジスキネジアは、長期間治療を頑張ってきた患者さんに起こりうる副作用です。『薬を減らす』『別の薬に変える』という判断は、再発リスクとのバランスを取る、とても難しいものです。だからこそ、看護師が『気づく力』が大事！口腔顔面のちょっとした動きの変化を見逃さず、患者さんと医師をつなぐパイプ役になってください。そして、患者さんの『見た目が気になる』という気持ちにも寄り添い、外見の変化による自己肯定感の低下をケアできる、そんな看護師を目指しましょう！」

## 重要概念

- **遅発性ジスキネジア** — 抗精神病薬の長期投与によって生じる、口唇・舌・顔面に特徴的な不随意運動。ドパミン受容体の感受性亢進が原因。抗コリン薬は禁忌。
- **急性ジストニア** — 抗精神病薬の服薬開始直後（24～48時間）に出現する急性の不随意運動。眼球上転や斜頸、開口障害など。抗コリン薬が有効。
- **パーキンソニズム** — 抗精神病薬の副作用で生じるパーキンソン病様症状。静止時振戦、筋固縮、無動、仮面様顔貌が特徴。抗コリン薬が有効。
- **悪性症候群** — 抗精神病薬投与中に急激に発症する重篤な副作用。高熱、筋強剛、意識障害、CK上昇を特徴とし、緊急対応が必要。
- **錐体外路症状** — 抗精神病薬の副作用で生じる運動障害の総称。急性ジストニア、パーキンソニズム、アカシジア、遅発性ジスキネジアが含まれる。

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