# アルコール依存症の患者で、肝機能障害のスクリーニングとして最も基本的な血液検査項目はどれか。

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> language: ja  
> subject: 生物学的側面に注目した援助

## 問題

アルコール依存症の患者で、肝機能障害のスクリーニングとして最も基本的な血液検査項目はどれか。

## 選択肢

1. 血清総コレステロール
2. 血清尿酸
3. 血清アミラーゼ
4. 血清クレアチニン
5. γ-グルタミルトランスフェラーゼ（γ-GTP） **✔ 正解**

**正解: 5**

## 解説

γ-GTPはアルコール摂取により鋭敏に上昇する酵素であり、アルコール性肝障害のスクリーニング検査として広く用いられる。ASTやALTと併せて評価されることが多い。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、アルコール依存症 (Alcohol Dependence) の患者における 肝機能障害スクリーニング (Screening for Liver Dysfunction) のための血液検査項目を問うています。最重要！ アルコールの慢性的な摂取は、肝臓に最も強い影響を及ぼします。肝細胞内でアルコール代謝に関与する酵素の一つが γ-グルタミルトランスフェラーゼ (γ-GTP, Gamma-glutamyl Transferase) です。この酵素はアルコールによって著しく誘導され、肝障害の有無を早期かつ鋭敏に反映するため、最も基本的なスクリーニング検査として広く用いられます。AST (GOT) や ALT (GPT) と併せて評価することが一般的です。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**:

最重要！ γ-GTPは、アルコール摂取により肝細胞のミクロソームで誘導合成される酵素です。飲酒習慣があると、他の肝酵素（AST, ALT）が正常範囲内であっても、γ-GTP単独で上昇することが多く、アルコール性肝障害の最も鋭敏なマーカーとされています。断酒により速やかに低下するため、治療経過の評価にも有用です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**:

混同注意！

① 血清総コレステロール：脂質代謝の指標であり、動脈硬化や脂質異常症の評価に用います。肝機能の直接的なスクリーニングではありません。

② 血清尿酸：プリン体代謝の最終産物であり、痛風や腎障害の評価に用います。アルコール摂取で上昇することはありますが、肝機能障害のスクリーニングではありません。

③ 血清アミラーゼ：膵臓から分泌される消化酵素であり、急性膵炎の診断に用います。アルコール性膵炎の評価には有用ですが、肝機能障害のスクリーニングではありません。

④ 血清クレアチニン：腎機能（糸球体濾過量）の指標であり、肝機能とは直接関係ありません。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**:

アルコール性肝障害の進行段階（アルコール性脂肪肝 → アルコール性肝炎 → 肝硬変）に応じて、AST/ALT比（通常AST > ALTとなる）、総ビリルビン、アルブミン、プロトロンビン時間（PT）などの検査所見も併せて評価します。また、γ-GTPは薬剤性肝障害でも上昇するため、薬歴の確認も重要です。

概念整理: **肝機能スクリーニング検査**

| 検査項目 | 評価内容 | アルコール性肝障害との関連 |
| --- | --- | --- |
| γ-GTP | 肝細胞内の酵素（アルコール誘導） | 最も鋭敏に上昇。スクリーニングに最適。 |
| AST (GOT) | 肝細胞・心筋・骨格筋に存在 | アルコール性肝炎で上昇。AST/ALT比 > 2が特徴。 |
| ALT (GPT) | 主に肝細胞に存在 | ASTより上昇度は低い。ウイルス性肝炎では高値。 |

一目で比較！: 混同注意！ **γ-GTP vs AST/ALT**

| 特徴 | γ-GTP | AST/ALT |
| --- | --- | --- |
| スクリーニング感度 | 非常に高い（飲酒量に比例） | 比較的低い（正常範囲でもγ-GTP上昇あり） |
| 特異性 | 低い（薬剤・胆道疾患でも上昇） | やや高い（AST/ALT比が参考になる） |

看護過程ポイント: **アセスメント・看護介入**

- **アセスメント**: 飲酒歴（種類・量・期間・頻度）、身体所見（手掌紅斑、クモ状血管腫、女性化乳房、腹水の有無）を確認。γ-GTP高値が確認されたら、AST/ALT、ビリルビン、アルブミン、PTなどの精密検査への誘導を検討。

- **看護介入**: アルコール依存症患者への 断酒指導 (Abstinence Education) と 肝機能の定期的フォローアップ の重要性を説明。必要に応じて精神科・専門医療機関への連携を支援。

- **評価**: 断酒後のγ-GTP値の低下を確認。再飲酒の兆候（再上昇）を見逃さない。

暗記のコツ: **「γ-GTP = ガンマ・グルタミル・トランスペプチダーゼ」**

「γ（ガンマ）」と「グルタミル」で「肝臓（肝臓の英語 Liver の L や、漢字の『肝』をイメージ）」と結びつけ、「トランスフェラーゼ（運ぶ酵素）」で「アルコールを代謝する肝酵素」と覚えましょう。飲酒習慣がある人の健康診断で、γ-GTPだけが高くなる典型的なパターンは頻出事項です。

国試頻出ポイント: **アルコール性肝障害と検査値**

「アルコール依存症の患者に実施するスクリーニング検査」として、γ-GTPが第一選択であることは毎年のように出題されます。選択肢には血清尿酸、アミラーゼ、コレステロールなどが混ぜられ、膵炎や痛風、脂質異常症との混同を防ぐ問題として出題されます。また、AST/ALT比（通常AST > ALT）も併せて問われることがあります。

出題パターン注意！: **単純知識→事例問題への発展**

単純に「アルコール性肝障害のスクリーニングに用いる検査はどれか」という知識問題に加えて、「40歳男性、アルコール依存症。γ-GTP 150 IU/L、AST 120 IU/L、ALT 60 IU/L。この患者の状態として適切なのはどれか」のような、検査値を与えて病態（アルコール性脂肪肝 vs アルコール性肝炎 vs 肝硬変）を問う応用問題にも注意が必要です。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**:

50歳男性、アルコール依存症で精神科病棟に入院中。毎日日本酒3合（アルコール換算約60g/日）を20年以上継続。入院時血液検査で γ-GTP 180 IU/L (基準値 < 50 IU/L)、AST 85 IU/L、ALT 40 IU/L と高値。患者は「肝臓の数値が悪いと言われたけど、何を気をつければいいですか？」と質問してきました。看護師としてどのようにアセスメントし、指導すべきでしょうか？

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:

1. **観察とアセスメント**: 患者の飲酒歴・依存度を再確認し、せん妄 (Delirium Tremens) や離脱症状の有無を評価。身体所見（黄疸、手掌紅斑、クモ状血管腫、腹水、浮腫）を観察。肝機能の精密検査（腹部エコー、血小板数、アルブミン、PT）の必要性を判断。

2. **報告 (SBAR)**: 「S（状況）：50歳男性、アルコール依存症、γ-GTP高値。B（背景）：飲酒歴20年以上。A（評価）：アルコール性脂肪肝の可能性。R（提案）：精密検査と栄養指導の検討を提案します。」

3. **介入**: 最重要！ まずは 断酒の継続 を最優先に支援。離脱症状が出現した場合の薬物療法（ベンゾジアゼピン系など）の準備。栄養指導（高タンパク・高ビタミン食、肝庇護）の実施。肝庇護薬（ウルソデオキシコール酸など）の処方確認と服薬指導。

4. **評価**: 断酒継続中のγ-GTP値の推移を定期的に確認。再飲酒の兆候（γ-GTP再上昇）や肝不全徴候（意識障害、凝血能低下）の早期発見。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**:

- 最重要！ **アルコール離脱症候群 (Alcohol Withdrawal Syndrome)**: 断酒後6～24時間で発症。振戦、発汗、不眠から、重症例では幻覚・錯乱・けいれん（せん妄）へ進行。バイタルサイン（特に脈拍・血圧）と意識レベルの頻回観察が必要。

- **肝硬変合併の注意**: γ-GTPのみでなく、血小板減少、アルブミン低下、PT延長があれば肝硬変への進行を疑う。食道静脈瘤破裂のリスクに注意。

- **栄養管理**: チアミン（ビタミンB1）欠乏による ウェルニッケ脳症 (Wernicke's Encephalopathy) ・ コルサコフ症候群 (Korsakoff's Syndrome) の予防のため、十分なビタミン補給が必須。

看護プロトコル: **アルコール性肝障害患者の観察・報告・記録のポイント**

- **観察項目**: バイタルサイン（特に脈拍・血圧・体温）、意識レベル（JCS/GCS）、振戦の有無、せん妄の兆候、黄疸の程度（眼球結膜・皮膚）、腹部膨満・腹水の有無、出血傾向（歯肉出血・紫斑）。

- **報告基準 (SBAR)**: 「脈拍110/分、血圧160/90 mmHg、振戦と発汗あり。せん妄の初期症状と考えられます。すぐに対応が必要です。」

- **記録のポイント**: 観察時間、症状の程度（例：手指振戦の有無、せん妄の有無と内容）、対応内容（医師への報告時間と指示内容、実施した看護ケア）、患者の反応。

先輩看護師の一言: 「アルコール依存症の患者さんは、身体依存と精神依存の両方があるため、断酒後の離脱症状に最も注意が必要です。γ-GTPは肝機能の『赤信号』ですが、それ以上に患者さんの生活背景（飲酒歴・ストレス・家族関係）をアセスメントすることが大切です。国試では『γ-GTP = アルコール性肝障害のスクリーニング』と覚えるだけでなく、『なぜこの患者でこの検査が必要なのか』を常に考えてください。現場で患者さんを守る看護師になるためには、病態と生活を結びつける視点が不可欠です！」

## 重要概念

- **γ-グルタミルトランスフェラーゼ (γ-GTP)** — アルコール摂取により肝細胞で誘導合成される酵素。アルコール性肝障害の最も鋭敏なスクリーニングマーカー。
- **アルコール依存症 (Alcohol Dependence)** — アルコールに対する精神・身体依存を特徴とする疾患。断酒により離脱症状（振戦、せん妄、けいれん）が生じる。
- **アルコール性肝障害 (Alcoholic Liver Disease)** — 慢性的なアルコール摂取による肝臓の障害。脂肪肝、肝炎、肝硬変へと進行する。
- **スクリーニング検査 (Screening Test)** — 無症状の患者に対して疾患の有無を早期に発見するための簡便な検査。
- **AST/ALT比 (De Ritis比)** — アルコール性肝障害ではAST > ALTとなる特徴的なパターン（通常AST/ALT比 > 2）。ウイルス性肝炎ではAST/ALT比 < 1が多い。

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