# 認知症の高齢患者が、看護師に対して「あなたは私の娘さんですか」と繰り返し尋ねる。この患者との援助関係を構築する上で適切な対応はどれか。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=370826  
> language: ja  
> subject: 精神看護の基盤となる援助

## 問題

認知症の高齢患者が、看護師に対して「あなたは私の娘さんですか」と繰り返し尋ねる。この患者との援助関係を構築する上で適切な対応はどれか。

## 選択肢

1. 「また同じことを聞いていますよ」と注意する
2. 「娘さんではないですが、お手伝いします」と穏やかに事実を伝え、安心できるように関わる **✔ 正解**
3. 「はい、そうですよ」と患者の認識に合わせて応じる
4. 「いいえ、私は看護師です」と毎回正しく訂正する
5. その質問には答えず、別の話題に切り替える

**正解: 2**

## 解説

認知症患者に対しては、事実を穏やかに伝えつつ、安心感を与える関わりが重要である。毎回の訂正は患者の混乱を招き、誤った認識に合わせることは現実見当識を損なう。穏やかな対応で信頼関係を維持する。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、認知症 (Dementia) の高齢患者との援助関係構築におけるコミュニケーション技術を問うています。特に、見当識障害 (Disorientation) や記憶障害により、時間や人を誤認する患者に対して、看護師がどのような態度で接するべきかが鍵となります。最重要！ 認知症ケアの基本は、患者の尊厳を守り、安心感と信頼関係を築くことです。そのため、事実を穏やかに伝えながらも、患者の感情を否定せず、安心できる環境を提供する対応が求められます。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: この問題の核心は「現実見当識を損なわず、かつ患者の自尊心を傷つけない関わり」です。認知症患者の言動は、しばしば記憶や認識の歪みに基づいています。「娘さんですか」という質問は、患者が過去の記憶や安心感を求める現れであり、単なる事実誤認として否定するのではなく、その背景にある「不安」や「親しみ」をアセスメントする必要があります。援助関係構築では、傾聴 (Active Listening)、受容 (Acceptance)、共感 (Empathy) が基本です。

2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: **「『娘さんではないですが、お手伝いします』と穏やかに事実を伝え、安心できるように関わる」**が最も適切です。これは、バリデーション (Validation) と現実見当識 (Reality Orientation) のバランスをとった対応です。まず「お手伝いします」という言葉で、患者に安心感と支援の意図を伝えます。その上で「娘さんではない」と穏やかに事実を伝えることで、患者の混乱を最小限に抑えつつ、現実認識を促します。この対応は、患者の感情（娘に会いたい、親しみを感じたい）を否定せず、安全な関係性を構築する助けとなります。

3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:
- ①番: 混同注意！ 「また同じことを聞いていますよ」と注意することは、患者を責めているように受け取られ、自尊心を傷つけ、不安や混乱を強めます。否定や指摘は逆効果です。
- ③番: 「はい、そうですよ」と患者の認識に合わせることは、現実見当識をさらに損ない、患者の混乱を長引かせる可能性があります。ただし、強い興奮や苦痛がある場合は、一時的に合わせる「現実合わせ (Validation)」が有効な場合もありますが、一般的な継続的な関わりとしては不適切です。
- ④番: 「いいえ、私は看護師です」と毎回正しく訂正することは、患者の記憶障害を非難するように受け取られ、繰り返すことで患者に強いストレスと不信感を与えます。現実見当識を促す場合でも、穏やかな伝え方が必要です。
- ⑤番: 質問に答えず話題を変えることは、患者の問いかけを無視したことになり、無視されたという孤独感や不安を増大させる可能性があります。

4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**:

| 対応方法 | メリット | デメリット / 注意点 |
| --- | --- | --- |
| 現実見当識 (Reality Orientation) | 患者の現実認識を支援する | 繰り返しの訂正はストレスになる。穏やかに、かつ支持的に行う必要がある |
| バリデーション (Validation) | 患者の感情や体験を尊重し、安心感を与える | 完全に現実と乖離した内容に合わせ続けると、見当識がさらに障害される可能性 |
| リダイレクション (Redirection) | 話題を穏やかに別の活動や話題に誘導する | 無理な誘導は拒否や興奮を招く。患者の状態を見極める必要がある |

概念整理: 認知症患者とのコミュニケーションは、事実を伝える（現実見当識） と 感情を受け入れる（バリデーション） のバランスが重要です。どちらかに偏りすぎると、患者の混乱や苦痛を増大させます。この問題では、穏やかに事実を伝えつつ、安心感を与える「現実見当識」を基本とした関わりが適切です。

一目で比較！: 混同注意！ せん妄 (Delirium) と認知症 (Dementia) の対応の違い。せん妄は原因検索と治療が最優先ですが、認知症では患者の状態に合わせた長期的な関係構築が重要です。また、うつ病による認知機能障害（仮性認知症）も鑑別が必要です。

看護過程ポイント:
- **アセスメント**: 患者が「娘さん」と認識した理由（見た目、雰囲気、声のトーンなど）と、その時の患者の感情（不安、寂しさ、親しみ）を評価する。
- **看護診断**: 非効果的役割関係 (Ineffective Role Relationship) や 記憶障害 (Impaired Memory) に関連する看護診断を検討する。
- **計画・実施**: 穏やかな口調で、アイコンタクトを取りながら対応する。毎回同じ対応を心がけ、一貫性のある関わりで安心感を提供する。
- **評価**: 患者の不安や混乱が軽減されたか、看護師との関係性が構築されつつあるかを評価する。

暗記のコツ: 「現実合わせ」と「現実見当識」を混同しない！
「現実合わせ（バリデーション）」＝ 患者の認識を否定せず受け入れ、感情を認める。
「現実見当識」＝ 穏やかに事実を伝え、現実認識を支援する。
認知症ケアの基本は「**『でも』『しかし』で否定せず、『そうですね』と共感してから伝える**」と覚えましょう。

国試頻出ポイント: 認知症患者とのコミュニケーションは毎年必出です。特に「事実を伝えるが、穏やかに、そして患者の感情を否定しない」という選択肢を選ぶパターンが多く見られます。「否定しない」「訂正しない」「患者の感情を受け入れる」というキーワードに注目しましょう。

出題パターン注意！: この問題は、基本的な知識を問う形式でしたが、今後は「認知症の患者が興奮している」「帰宅願望が強い」「食事を拒否する」など、より具体的な状況設定問題（事例問題）に発展して出題される可能性があります。その場合も、基本は同じで「患者の感情をまず受け止め、穏やかに対応する」という姿勢が問われます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 認知症専門病棟に勤務する看護師。80代女性の認知症患者が、毎日のようにあなたに対して「あなたは私の妹さんですか？」と尋ねてきます。患者はここ数日、特に寂しそうな表情を浮かべることが多いです。
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: まず、患者の表情や様子を観察し、今日の感情状態をアセスメントします。そして、穏やかな笑顔で「違いますよ。私は看護師の〇〇です。でも、あなたのお話を聞くことができますよ」と伝えます。もし患者が「妹に会いたい」と話したら、その感情を受け止め「妹さんに会いたいのですね。どんな妹さんですか？」と傾聴します。これにより、患者は自分の感情を表現でき、看護師との信頼関係が深まります。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 絶対にしてはいけないこと: 患者の言動を「間違っている」「変だ」と否定したり、強い口調で訂正したりすること。これらは患者の不安を増大させ、暴言・暴力などの行動障害（Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia, BPSD）を引き起こす可能性があります。

看護プロトコル: 観察項目: 患者の表情、声のトーン、全身状態、周囲の環境。報告基準: 患者の混乱が著しく強い、または新しいBPSD症状（興奮、攻撃性、幻覚など）が出現した場合。記録のポイント: 患者の発言内容、それに対する看護師の対応、その後の患者の反応を具体的に記録する。

先輩看護師の一言: 「認知症の患者さんが『娘さんですか？』と聞くのは、『誰かがそばにいてくれる』という安心感を求めているんだよ。事実を伝えることも大切だけど、まずは『そう思ってくれるなんて嬉しいわ。あなたの看護をしている〇〇よ』と、穏やかに、そして温かく伝えるのがポイント！国試でも現場でも、『患者さんの感情を大切に』という基本を忘れずにね。」

## 重要概念

- **認知症** — 脳の器質的障害により、記憶、見当識、理解、判断などの認知機能が低下する症候群。
- **バリデーション** — 認知症患者の感情や体験を否定せずに受け入れ、共感するコミュニケーション技法。
- **現実見当識** — 患者に穏やかに現実の状況（時間、場所、人）を伝え、認識を促すケア方法。
- **援助関係** — 看護師と患者の間で、治療やケアの目標達成のために築く専門的な信頼関係。
- **BPSD** — 認知症の行動・心理症状。興奮、攻撃性、幻覚、妄想、不安、うつ状態など。

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More free questions: [過去問](https://mymerci.kr/pages/exam_bank.php?exam=jp_nurse)

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