# 発達危機（developmental crisis）の説明として正しいのはどれか？

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> language: ja  
> subject: 精神保健

## 問題

発達危機（developmental crisis）の説明として正しいのはどれか？

## 選択肢

1. ライフサイクルの各発達段階において、新しい課題に適応する過程で生じる危機 **✔ 正解**
2. 地震や火事などの突発的な出来事によって引き起こされる危機
3. 身体疾患や事故による身体機能の喪失によって生じる危機
4. 家族の死や離婚など、予期しない対人関係の喪失によって生じる危機
5. 社会経済的地位の急激な変化によって生じる危機

**正解: 1**

## 解説

発達危機は、エリクソンの発達段階説に基づき、思春期や老年期などの各発達段階において、新しい社会的役割や心理的課題に適応する際に生じる正常な危機である。選択肢1は状況的危機、選択肢3は偶発的危機に分類される。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、発達危機 (Developmental Crisis) の概念を正確に理解しているかを問うています。エリクソン (Erik Erikson) の心理社会的発達理論に基づき、人間はライフサイクルを通じて各発達段階に固有の心理社会的課題（例：幼児期の「自律性 vs 恥・疑惑」、青年期の「同一性 vs 役割混乱」、老年期の「統合 vs 絶望」）に直面します。この新しい課題に適応しようとする過程で生じる一時的な不安や葛藤が、まさに発達危機です。最重要！ 発達危機は「正常な危機」であり、適切に乗り越えることで次の発達段階へと成長できるポジティブな側面を持ちます。これに対し、混同注意！ 状況的危機や偶発的危機は、外部からの予期しない出来事によって引き起こされる点で、発達危機とは明確に区別されます。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: 発達危機 (Developmental Crisis) は、個人の内部の発達過程に起因する正常な危機です。エリクソンの発達段階説では、各段階で「心理社会的危機」を解決することが健全な発達に不可欠とされます。この概念は、看護においては特に小児看護学や老年看護学、精神看護学で重要であり、患者の発達段階に応じた看護を提供する根拠となります。
2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: 選択肢①は、発達危機の定義を最も適切に示しています。「ライフサイクルの各発達段階において、新しい課題に適応する過程で生じる危機」という記述は、エリクソンの理論を正確に反映しており、これが正解です。
3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**: ①は正解のため空欄。②「地震や火事などの突発的な出来事」は、混同注意！ 偶発的危機 (Accidental Crisis) または状況的危機の一種で、発達危機ではありません。③「身体疾患や事故による身体機能の喪失」は、混同注意！ 状況的危機 (Situational Crisis) であり、発達段階とは無関係に生じます。④「家族の死や離婚など、予期しない対人関係の喪失」も状況的危機に分類されます。⑤「社会経済的地位の急激な変化」も、外部要因による状況的危機であり、発達危機とは異なります。
4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: 発達危機と状況的危機・偶発的危機の違いを明確にしておきましょう。発達危機は「内部要因（発達課題）」、状況的危機は「外部要因（環境変化）」、偶発的危機は「偶発的で予測不能な出来事」によって生じます。看護アセスメントでは、患者の危機がどのタイプかを判断し、適切な介入（例：発達危機への支援、状況的危機への問題解決型支援）を行う必要があります。

概念整理: 発達危機 (Developmental Crisis) は、エリクソンの発達段階説における各段階の心理社会的課題に適応する過程で生じる正常な危機。乗り越えることで成長・発達が促進される。対照的に、状況的危機 (Situational Crisis) は、離婚・失業・病気など特定の出来事への適応不全、偶発的危機 (Accidental Crisis) は、災害・事故などの予期せぬ外的事象によって生じる。

一目で比較！:

| 種類 | 原因 | 例 |
| --- | --- | --- |
| 発達危機 | 内部（発達課題） | 幼児期のしつけ、思春期のアイデンティティ確立、老年期の死の受容 |
| 状況的危機 | 外部（環境変化） | 離婚、失業、身体疾患、家族の死 |
| 偶発的危機 | 外部（突発的事象） | 地震、火事、交通事故、テロ |

看護過程ポイント: 最重要！ アセスメントでは、患者がどの発達段階にあり、どのような発達課題に直面しているかを評価する。その上で、発達危機を乗り越えるための援助（例：青年期であれば同一性獲得のための自己決定の支援、老年期であれば人生の統合を促す回想法の活用）を計画する。状況的危機と混同し、問題解決型アプローチのみに偏らないよう注意が必要。

暗記のコツ: 「発達＝成長＝内部＝エリクソン」と覚えましょう。発達危機は「正常」であり「成長のチャンス」であることをイメージすると、状況的・偶発的危機（＝異常・困難）との区別がつきやすくなります。

国試頻出ポイント: 発達危機の定義と、状況的危機・偶発的危機との区別が頻出です。特に、事例問題で患者の危機の種類を問う問題や、看護介入の方向性（例：発達危機には支持的関わり、状況的危機には問題解決志向の介入）を問う問題が出題されやすいです。

出題パターン注意！: 「Aさん（70歳女性、夫を亡くしたばかり）の危機のタイプは？」→ 正解は状況的危機（家族の死）。「Aさん（中学2年生、進路に悩んでいる）の危機のタイプは？」→ 正解は発達危機（青年期の同一性課題）。単純な知識だけでなく、事例に適用できる力が求められます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: あなたは小児科病棟に勤務する看護師です。10歳の男児、A君が喘息発作で入院してきました。発作は軽快傾向にありますが、A君は「学校に行けない」「友達と遊べない」と落ち込んでおり、母親は「入院が長引いて勉強が遅れるのでは」と心配しています。この状況は、A君の発達段階（学童期：勤勉性 vs 劣等感）における発達危機が、病気という状況的危機と重なっている状態です。
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: 最重要！ まず、A君と母親のそれぞれの危機の種類をアセスメントします。A君は発達危機（学業や友人関係への不安）と状況的危機（入院）の両方を抱えています。看護介入としては、①A君が入院中でも勉強を続けられるよう病院内学級や学習教材を調整する、②友達と連絡が取れるようタブレット端末の使用を許可する（医師と相談）、③退院後の生活を見据え、自己管理（吸入薬の使い方、ピークフローメーターの記録）ができるように指導し、勤勉性を高める支援をする。母親に対しては、病気の経過や退院後の生活について具体的に説明し、不安を軽減する。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 発達危機にある子どもの場合、自尊心の低下に注意が必要です。「劣等感」を強めないよう、できたことを具体的に褒め、自己効力感を育む関わりを心がけましょう。また、入院環境が子どもの発達に与える影響を考慮し、できるだけ年齢に適した遊びや学習の機会を提供することが大切です。

看護プロトコル: 発達段階に応じた遊び・学習・コミュニケーション方法の調整。子どもの発達課題（例：学童期なら勤勉性）を支援する活動の計画。親の不安に対応するための情報提供と精神的サポート。

先輩看護師の一言: 「発達危機の概念は、単なる理論ではありません。『この患者さんは今、どんな発達課題に直面しているのだろう？』と考えることで、病気の治療だけでなく、患者さん一人ひとりの人生に寄り添った看護ができるようになります。特に小児や高齢者の看護では、この視点がとても重要ですよ！」

## 重要概念

- **発達危機** — エリクソンの発達段階説に基づき、各発達段階の心理社会的課題に適応する過程で生じる正常な危機。乗り越えることで発達が促進される。
- **状況的危機** — 離婚、失業、病気など、特定の外的出来事や環境変化によって引き起こされる危機。
- **偶発的危機** — 地震、火事、事故など、予期せず突発的に発生する出来事によって生じる危機。
- **エリクソンの発達段階説** — 人間の一生を8つの発達段階に分け、各段階で乗り越えるべき心理社会的課題（危機）を提唱した理論。
- **心理社会的危機** — エリクソンの理論における、各発達段階で個人が直面する心理的な葛藤。発達危機と同義で用いられることもある。

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