# 新生児の分娩麻痺で最も頻度が高いのはどれか。

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> language: ja  
> subject: 周産期の異常と看護

## 問題

新生児の分娩麻痺で最も頻度が高いのはどれか。

在胎39週、体重4000gで出生した男児。肩甲難産があり、出生後、右上肢の運動が認められない。

## 選択肢

1. 大腿神経麻痺
2. 腕神経叢麻痺 **✔ 正解**
3. 横隔神経麻痺
4. 反回神経麻痺
5. 顔面神経麻痺

**正解: 2**

## 解説

新生児の分娩麻痺の中で最も多いのは腕神経叢麻痺であり、特に肩甲難産や吸引分娩などで発生しやすい。腕神経叢のうち、上位型（C5～C6）のErb-Duchenne麻痺が最も頻度が高い。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、新生児の分娩麻痺 (Neonatal Birth Palsy) の中で最も発生頻度が高いものを問うています。特に、本症例のように 肩甲難産 (Shoulder Dystocia) と巨大児（4000g）の出生歴がある場合、分娩時の牽引や過度な伸展によって神経損傷が生じやすくなります。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**

新生児の分娩麻痺のうち、最も頻度が高いのは 腕神経叢麻痺 (Brachial Plexus Palsy) です。特に、上位型である Erb-Duchenne麻痺 (C5-C6) が多く、肩甲難産や吸引分娩・鉗子分娩の際に、頸部と肩の間の腕神経叢が伸展・牽引されることで発生します。本症例では、右上肢の運動が認められないことからも、腕神経叢の損傷が強く示唆されます。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**

① 大腿神経麻痺：骨盤位分娩などで稀に生じることがありますが、頻度は高くありません。

③ 横隔神経麻痺：腕神経叢麻痺に合併することがあります（特にC3-C5レベルの横隔神経損傷）が、単独で最も頻度が高いわけではありません。

④ 反回神経麻痺：声帯麻痺の原因となりますが、分娩麻痺として最も頻度が高いものではありません。

⑤ 顔面神経麻痺：鉗子分娩で生じることがありますが、腕神経叢麻痺に比べ頻度は低いです。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**

腕神経叢麻痺には、混同注意！ 上位型（Erb-Duchenne麻痺：C5-C6、肩と上腕の麻痺）と下位型（Klumpke麻痺：C8-Th1、手と手指の麻痺）があります。本症例のように上肢全体の運動障害がある場合、腕神経叢の広範な損傷が考えられます。自然回復が多いですが、重度の場合は神経縫合や腱移行術などの外科的治療が必要となることもあります。

概念整理
- **腕神経叢麻痺 (Brachial Plexus Palsy)**: 分娩時に頸部と肩の過度な牽引で腕神経叢が伸展損傷。Erb-Duchenne麻痺（上位型、C5-C6）が最多。肩甲難産・巨大児・吸引分娩がリスク。
- **その他の分娩麻痺**: 顔面神経麻痺（鉗子圧迫）、横隔神経麻痺（C3-C5損傷で呼吸障害）、反回神経麻痺（声帯麻痺）など。

一目で比較！

| 麻痺の種類 | 原因/頻度 | 主な症状 |
| --- | --- | --- |
| 腕神経叢麻痺 (Erb型) | 肩甲難産 / 最多 | 上肢の挙上不能、Morro反射消失 |
| 顔面神経麻痺 | 鉗子圧迫 / やや多い | 口角の偏位、泣く時に左右非対称 |
| 横隔神経麻痺 | 腕神経叢麻痺合併 / 稀 | 呼吸困難、横隔膜挙上 |

看護過程ポイント
- **アセスメント**: 出生後早期に四肢の自発運動の有無、左右差、筋緊張を観察。特に肩甲難産や巨大児では注意深く観察する。Morro反射の左右差も評価。
- **看護診断**: 身体的損傷に関連する末梢神経障害のリスク状態。または、運動機能障害によるセルフケア不足（長期的な視点）。
- **介入**: 医師の指示に基づき、損傷肢の安静を保ちつつ、適切なポジショニング（過度な牽引を避ける）。保護者への説明と心理的支援（自然回復の見込みが多いことを伝える）。理学療法士との連携。

暗記のコツ
「腕神経叢麻痺（ブラキアル）」は「肩甲難産（肩が引っかかる）」とセットで覚えましょう。特に Erb-Duchenne麻痺 は「C5-C6、肩と上腕」の麻痺で、Klumpke麻痺 は「C8-Th1、手指の麻痺」です。「Erbは肩（Shoulder）、Klumpkeは手（Hand）」とイメージすると良いです。

国試頻出ポイント
- 新生児の分娩麻痺の中で最も頻度が高いもの（腕神経叢麻痺）を問う問題は頻出。
- リスク因子（肩甲難産、巨大児、吸引・鉗子分娩）と、症状（上肢の運動障害、Morro反射異常）も合わせて出題される。
- Erb-Duchenne麻痺とKlumpke麻痺の違い（損傷高位と症状の違い）も比較問題として出題される。

出題パターン注意！
本問のように「最も頻度が高い」ものを問う単純知識問題に加えて、「肩甲難産後、右上肢が動かない新生児への観察項目は？」といった状況設定問題へ発展することがあります。その場合、最重要！ 呼吸状態（横隔神経麻痺合併の有無）や、疼痛の有無、安静の維持などが選択肢に含まれます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**

あなたは産科病棟で働く看護師です。在胎39週、体重4000gの男児が肩甲難産で出生しました。出生直後、児の右上肢が全く動かず、左手だけを活発に動かしています。全身状態は安定しており、SpO2 98%、呼吸数45回/分で努力呼吸はありません。あなたは新生児の観察と、両親への説明を任されました。どのようにアセスメントし、対応しますか？

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**

1. **観察**: バイタルサイン（特に呼吸状態、SpO2、胸部の動きの左右差の有無：横隔神経麻痺合併の有無を評価）、自発運動の左右差、Morro反射の有無、上肢の色調と腫脹の有無（浮腫や血腫の確認）、疼痛のサイン（啼泣の強さ）。

2. **アセスメント**: 肩甲難産歴と右上肢の運動障害から、腕神経叢麻痺（Brachial Plexus Palsy） を強く疑います。全身状態が安定しているため、まずは経過観察と安静が重要です。両親への説明では、自然回復の可能性が高いことを伝え、不安を軽減します。

3. **報告と介入**: 医師へ所見を報告（SBAR：状況「右上肢運動障害あり」、背景「肩甲難産で出生」、評価「腕神経叢麻痺疑い」、提案「経過観察と安静の指示、理学療法の検討」）。指示に基づき、損傷肢の不必要な牽引や圧迫を避けるポジショニング（仰臥位で上腕を体側に沿わせ、過度な外転・挙上を避ける）を行います。

4. **経過観察**: 定期的に運動の回復を確認（通常、数日～数週間で改善がみられることが多い）。改善がない場合は、専門医（整形外科・リハビリテーション科）へ紹介します。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**

- 禁忌！ 損傷肢の無理な可動域訓練や、腕を強く引っ張る行為（ガウンの着脱時など）は絶対に避ける。神経損傷を悪化させる恐れがあります。
- 横隔神経麻痺の合併に注意：呼吸状態の悪化（頻呼吸、陥没呼吸、チアノーゼ）がみられたら直ちに医師に報告。
- 両親への心理的ケア：出産直後の喜びの中で、児の麻痺の事実は大きな衝撃となる。誠実に説明し、希望（自然回復の可能性）を伝えるとともに、長期的な経過観察の必要性を説明する。

看護プロトコル
- **観察項目**: 四肢の自発運動（左右差、部位）、Morro反射、握り反射、筋緊張、呼吸状態（横隔膜の動き）、啼泣の左右対称性（顔面神経麻痺の有無）。
- **報告基準（SBAR）**: 状況（Situation）：出生後、右上肢が動かない。背景（Background）：肩甲難産、巨大児。評価（Assessment）：腕神経叢麻痺疑い、呼吸状態は安定。提案（Recommendation）：安静保持と経過観察、理学療法の検討。
- **記録のポイント**: 麻痺の範囲（肩・肘・手関節の可動性）、観察日時、医師への報告内容と指示、両親への説明内容と反応。

先輩看護師の一言
「新生児の腕神経叢麻痺は、肩甲難産の場面でよく出会う疾患の一つです。自然回復することが多いので、まずは保護者の方の不安をしっかりと受け止め、『赤ちゃん自身が回復する力を信じて、私たちも一緒に見守っていきましょう』と伝えてあげてください。ただ、呼吸状態の悪化（横隔神経麻痺合併）や、長期的に改善がない場合は、専門医へ確実に繋ぐことが看護師の役割です。国試では『分娩麻痺で最も頻度が高いもの』と『Erb麻痺とKlumpke麻痺の違い』を必ず覚えておきましょう！」

## 重要概念

- **腕神経叢麻痺 (Brachial Plexus Palsy)** — 分娩時に頸部と肩の間の腕神経叢が牽引されて生じる麻痺。最も頻度が高い分娩麻痺で、肩甲難産や巨大児がリスク因子。Erb-Duchenne麻痺（上位型C5-C6）とKlumpke麻痺（下位型C8-Th1）に分類される。
- **肩甲難産 (Shoulder Dystocia)** — 分娩第2期で児頭娩出後に児肩が母体骨盤に嵌頓する状態。巨大児や骨盤形態異常が原因。腕神経叢麻痺や鎖骨骨折のリスクが高い。
- **Erb-Duchenne麻痺 (Erb-Duchenne Palsy)** — 腕神経叢麻痺の上位型（C5-C6）で最も頻度が高い。肩の外転・外旋障害、肘関節の屈曲障害が特徴。Morro反射が消失する。
- **分娩麻痺 (Birth Palsy)** — 分娩時の機械的圧迫や牽引により生じる新生児の末梢神経損傷。腕神経叢麻痺が最多だが、顔面神経麻痺や横隔神経麻痺も含まれる。
- **巨大児 (Macrosomia / Large for Gestational Age)** — 出生体重が4000g以上（または在胎週数別出生体重の90パーセンタイル以上）の児。母体糖尿病や過栄養が原因。肩甲難産や分娩外傷のリスクが高い。

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