# 65歳女性。子宮脱と診断され、ペッサリー挿入による保存的治療を開始した。看護師がペッサリー装着中の患者に行う指導として最も適切なのはどれか。

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> language: ja  
> subject: 女性のライフサイクル各期における看護

## 問題

65歳女性。子宮脱と診断され、ペッサリー挿入による保存的治療を開始した。看護師がペッサリー装着中の患者に行う指導として最も適切なのはどれか。

## 選択肢

1. ペッサリーは3ヶ月に1回交換する
2. ペッサリーは就寝中のみ抜去する
3. ペッサリー挿入中は腟洗浄を毎日行う
4. ペッサリー挿入中は入浴を禁止する
5. 帯下の増加や悪臭に注意するよう伝える **✔ 正解**

**正解: 5**

## 解説

ペッサリーは腟内に長期間留置するため、腟内環境の変化による感染や腟潰瘍のリスクがある。帯下の増加や悪臭は感染や腟壁びらんのサインであるため、患者に自覚症状の観察を指導する。ペッサリーは通常1〜3ヶ月ごとに医療機関で洗浄・交換する。腟洗浄の頻回実施は腟内細菌叢を乱すため推奨されない。入浴は可能である。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、子宮脱 (Uterine Prolapse) に対する保存療法の一つである ペッサリー (Pessary) 装着中の患者指導を問うています。ペッサリーは腟内に長期間留置する医療器具であり、装着中の腟内環境の変化とそれに伴う合併症（感染、腟壁びらん・潰瘍）の予防が看護の重要ポイントです。患者自身が異常のサインに気づき、適切に対処できるよう指導することが求められます。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**:

最重要！ ペッサリーは異物であり、長期間の留置により腟内の常在菌叢が変化し、感染症 (Vaginitis, Pelvic Inflammatory Disease) や 腟壁びらん・潰瘍 (Vaginal Erosion / Ulceration) を引き起こすリスクがあります。帯下の増加や悪臭は、これらの合併症の初期兆候である可能性が高いため、患者自身が観察し、異常があれば速やかに医療機関に相談するよう指導することは、合併症の早期発見・早期対応に直結し、最も重要です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**:

① ペッサリーは3ヶ月に1回交換する → 混同注意！ ペッサリーは通常、1〜3ヶ月ごとに医療機関で洗浄・消毒、または交換しますが、これは「患者自身が行う」のではなく「医療者による管理」です。患者への指導としては「定期的な通院が必要」と伝えるのが適切であり、「3ヶ月に1回自身で交換する」という誤った自己管理を促してはいけません。

② ペッサリーは就寝中のみ抜去する → ペッサリーは継続的に子宮を支えるために装着するものであり、原則として就寝中も含めて常時装着します。抜去は医療機関で定期的に行うか、または主治医の指示がある場合のみです。

③ ペッサリー挿入中は腟洗浄を毎日行う → 禁忌！ 過剰な腟洗浄は腟内の正常細菌叢を乱し、かえって感染のリスクを高めます。ペッサリー装着中は、腟洗浄は医師の指示がある場合のみ、または定期的な医療機関での管理時にのみ行います。

④ ペッサリー挿入中は入浴を禁止する → 入浴は可能です。ペッサリーは腟内にしっかりと留置されており、通常の入浴で脱落することは稀です。むしろ、清潔を保つことは感染予防に重要です。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**:

子宮脱の治療には、保存療法（ペッサリー、骨盤底筋訓練）と手術療法（腟式子宮全摘術、仙骨腟固定術など）があります。ペッサリー療法は、手術不能な高齢者や手術を希望しない患者に適応されますが、腟粘膜の萎縮が強い高齢女性では、腟壁損傷のリスクが高まるため、エストロゲン腟剤の併用が考慮されることもあります。ペッサリーの種類（リング型、キューブ型、ドーナツ型など）によっても管理方法が異なる場合があるため、個別性を考慮した指導が必要です。

概念整理: **子宮脱 (Uterine Prolapse)** に対する **ペッサリー療法 (Pessary Therapy)** の管理。核心は「異物留置に伴う合併症予防」であり、患者自身による観察（帯下・悪臭・出血・疼痛）と定期通院の重要性を理解すること。

一目で比較！: **ペッサリー vs 子宮リング (子宮内避妊具/IUD)**

| 項目 | ペッサリー | 子宮内避妊具 (IUD) |
| --- | --- | --- |
| 目的 | 骨盤内臓器脱の治療 | 避妊 |
| 留置場所 | 腟内 | 子宮腔内 |
| 主な合併症 | 腟炎、腟壁潰瘍、感染 | 子宮内膜炎、穿孔、感染 |
| 自己観察項目 | 帯下・悪臭・出血・腟痛 | 下腹部痛・性器出血・発熱 |

看護過程ポイント:

**アセスメント**: ペッサリーの種類・サイズ、装着状態、腟粘膜の状態（発赤・びらん・潰瘍の有無）、帯下の性状・量・臭気、疼痛の有無、排尿・排便への影響。

**看護診断**: 「感染リスク状態（腟炎、骨盤内炎症性疾患）」「腟粘膜損傷リスク状態」「知識不足（セルフケア、異常時の対処）」。

**計画・実施**: 患者への指導（観察項目、入浴・排泄時の注意点、定期通院の必要性）、ペッサリー抜去時の観察と洗浄（医療機関）。

**評価**: 感染や粘膜損傷の徴候がない、患者が異常時の対処を理解し実践できている。

暗記のコツ: 「ペッサリーは『腟の中の異物』→合併症は『感染』と『粘膜傷』。患者は『おりものとニオイ』をチェック！」と覚えましょう。また、ペッサリーの管理は「患者は見張り番、交換はお医者さん」とイメージすると、自己管理の範囲と医療者管理の範囲が整理できます。

国試頻出ポイント: ペッサリー装着中の患者指導は、看護師国家試験で「保存療法におけるセルフケア指導」として頻出です。特に「帯下増加・悪臭に注意」という正解肢は、類似問題で繰り返し問われるため、必ず押さえておきましょう。また、「腟洗浄はしない」「入浴は可能」という誤答分析も重要です。

出題パターン注意！: 「65歳女性、子宮脱と診断されペッサリー挿入。1ヶ月後、帯下増加と悪臭あり。看護師の対応として適切なのはどれか？（例：ペッサリー抜去と医師報告、腟洗浄の指示、抗菌薬投与の確認など）」という、合併症発生時の対応を問う状況設定問題への発展が考えられます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**:

65歳女性。子宮脱（III度）に対してリング型ペッサリーを挿入し、保存的加療を開始しました。初回挿入から2週間後、定期外来受診時に「最近、おりものが増えて、少し臭う気がする」と看護師に訴えました。腟鏡診では、ペッサリー周囲に白色の帯下付着と腟壁の軽度発赤が認められます。

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:

1. **観察 (Observation)**: バイタルサイン（特に発熱の有無）、帯下の性状・量・臭気の詳細、腟粘膜の発赤・びらん・潰瘍の有無、疼痛の有無、排尿状態。

2. **アセスメント (Assessment)**: 帯下増加と悪臭は、腟炎 (Vaginitis) またはペッサリーによる腟壁びらん・感染の可能性を示唆する所見です。発熱や下腹部痛を伴う場合は、骨盤内炎症性疾患 (PID) への進展も疑います。

3. **報告 (Report - SBAR)**: 「S: ペッサリー装着中の患者様、帯下増加と悪臭を訴えています。B: 腟鏡診で腟壁発赤あり。A: 腟炎または腟壁びらんを疑います。R: ペッサリー抜去と腟内洗浄、培養検査の必要性についてご判断ください。」

4. **介入 (Intervention)**: 医師の指示のもと、ペッサリーを抜去し、生理食塩水または指定された消毒液で腟内を洗浄します。ペッサリー自体も洗浄・消毒します。必要に応じて、腟内洗浄液の培養検査を提出します。感染が疑われる場合は、抗菌薬（腟剤または内服）の投与が検討されます。

5. **評価 (Evaluation)**: 症状の改善（帯下減少、臭気消失、腟粘膜の正常化）、再発予防のための指導（ペッサリーの定期的な洗浄・交換の徹底、異常時の早期相談）。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**:

- 最重要！ ペッサリー留置中の患者に「腟洗浄は自分でしない」ことを徹底指導。自己判断での腟洗浄は腟内細菌叢を乱し、感染リスクを高めます。

- ペッサリー挿入後は、1ヶ月後、その後は3〜6ヶ月ごとの定期受診を徹底するよう指導。

- 帯下の増加・悪臭・性器出血・下腹部痛・発熱 などの異常があれば、すぐに医療機関に連絡するよう指導。

- 高齢者では腟粘膜が萎縮しているため、ペッサリーによる腟壁損傷のリスクが高い。必要に応じてエストロゲン腟剤の併用を医師に提案することもあります。

看護プロトコル:

**観察項目**: バイタルサイン（発熱）、帯下の性状・量・臭気、性器出血の有無、腟痛・下腹部痛、排尿状態（尿閉、頻尿）。

**報告基準 (SBAR)**: 異常所見（帯下増加・悪臭・出血・疼痛・発熱）を認めた場合、直ちに医師へ報告。

**記録のポイント**: 患者の訴え（帯下の性状・臭気・量）、視診・触診所見（腟粘膜の状態）、ペッサリーの状態（位置、汚染の有無）、実施したケア（抜去・洗浄）、医師への報告内容と指示。

**家族への説明の留意点**: ペッサリー療法の目的と管理方法、合併症のサインと受診のタイミングを、患者と一緒に家族にもわかりやすく説明する。特に高齢者の場合、家族による観察の協力が得られることが望ましい。

先輩看護師の一言: 「ペッサリーのケアで大事なのは、患者さんに『自分の体の変化に敏感になること』を伝えることよ。『何かいつもと違うな』と思ったら、それは体からのSOSサイン。遠慮せずに受診するように、しっかり説明してあげてね。国試でも現場でも、この『患者教育』が問われる場面は多いから、しっかり押さえておこう！」

## 重要概念

- **子宮脱 (Uterine Prolapse)** — 骨盤底筋群の弛緩により子宮が腟内に下降・脱出する病態。重症度は腣口からの脱出距離で分類される（I〜IV度）。
- **ペッサリー** — 腟内に挿入し、脱出した子宮や腟壁を支える医療器具。保存療法の第一選択。定期的な洗浄・交換が必要。
- **腟炎** — 腟粘膜の炎症。帯下増加・悪臭・腟掻痒感・疼痛をきたす。ペッサリー留置中の合併症として重要。
- **腟壁びらん (Vaginal Erosion)** — 腟粘膜の表層が剥脱した状態。ペッサリーによる持続的な圧迫や摩擦で生じる。感染の原因となる。
- **骨盤底筋訓練 (Pelvic Floor Muscle Training / Kegel Exercise)** — 骨盤底筋群を意識的に収縮・弛緩させるトレーニング。子宮脱の軽度例や術後リハビリテーションとして推奨される。

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