# せん妄の患者が「ここはどこですか? 家に帰してくれ」と興奮している。この患者への声かけとして最も適切なのはどれか。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=368935  
> language: ja  
> subject: 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護

## 問題

せん妄の患者が「ここはどこですか? 家に帰してくれ」と興奮している。この患者への声かけとして最も適切なのはどれか。

## 選択肢

1. 「どうしてそんなことを言うのですか」
2. 「大丈夫ですよ。ここは安全な場所です」 **✔ 正解**
3. 「落ち着きなさい。家には帰れません」
4. 「ここは病院です。あなたは病気で入院しているんですよ」
5. 「あなたは今、混乱しています。薬を飲みましょう」

**正解: 2**

## 解説

せん妄の患者への対応では、現実を否定的に指摘したり、否定したりするよりも、まずは患者の不安を軽減し、安全を保証するような声かけが有効である。「ここは安全な場所です」という言葉は患者を落ち着かせる効果が期待できる。患者の主張を否定したり、説得しようとすると興奮が増強する可能性がある。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、せん妄 (Delirium) の患者に対する適切な声かけ（コミュニケーション技術）を問うています。せん妄は急性の発症、変動する意識障害、注意力低下、見当識障害、幻覚・興奮などを特徴とする症候群であり、患者は強い不安と恐怖を感じています。この病態を理解すると、看護の最優先目標は「患者の安全確保」と「不安の軽減」であることがわかります。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**
最重要！ せん妄患者への対応の基本は「現実志向 (Reality Orientation)」よりも「支持的精神療法 (Supportive Psychotherapy)」です。患者は現実検討能力が低下しているため、論理的に間違いを指摘したり、説得したりする（「ここは病院ですよ」など）と、かえって興奮や混乱を増強させます。正解の「大丈夫ですよ。ここは安全な場所です」は、まず患者の不安を受け止め、安全（セキュリティ）を保証することで、患者の防衛反応を低下させ、落ち着きを取り戻すきっかけを作ります。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**
混同注意！ 各誤答は、一見すると合理的に見えますが、せん妄患者の病態心理を考慮していないため適切ではありません。
- ①「どうしてそんなことを言うのですか」：患者の訴えを否定・疑問視する態度で、不安や敵意を生みます。
- ③「落ち着きなさい。家には帰れません」：命令的で否定的。患者の欲求を頭から否定し、興奮を増強させます。
- ④「ここは病院です。あなたは病気で入院しているんですよ」：これは現実志向 (Reality Orientation) ですが、認知症のように長期記憶が保たれている場合とは異なり、せん妄の急性期には逆効果です。患者の混乱を深めます。
- ⑤「あなたは今、混乱しています。薬を飲みましょう」：診断名を突きつける行為は患者を責めているように受け取られ、不信感を招きます。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**
せん妄と混同注意！ 認知症 (Dementia) の対応の違いは頻出です。
- **せん妄 (Delirium)**：急性発症、症状に日内変動あり（特に夜間に増悪/「日没症候群 (Sundown Syndrome)」）、意識レベルが変動し注意障害が主体。対応の基本は「支持・安心・安全」。
- **認知症 (Dementia)**：慢性・進行性、症状は比較的安定、見当識障害はあるが意識は清明。対応の基本は「現実志向（穏やかに事実を伝える）」と「傾聴・共感」。

概念整理: せん妄 (Delirium) は急性の脳機能不全です。病態生理は 神経伝達物質のアンバランス（特にアセチルコリン低下・ドーパミン亢進）、炎症性サイトカインの関与などが考えられています。原因は多岐にわたりますが、最も重要な看護介入は「環境調整」「不変的スタッフによる支持」「安全の保証」「身体的・精神的ストレスの軽減」です。

一目で比較！

| 特徴 | せん妄 (Delirium) | 認知症 (Dementia) |
| --- | --- | --- |
| 発症 | 急性（数時間~数日） | 慢性（数ヶ月~数年） |
| 経過 | 変動性（日内変動あり） | 進行性（比較的安定） |
| 意識 | 障害される（変動） | 清明（初期~中期） |
| 注意力 | 高度に障害 | 比較的保たれる |
| 対応 | 支持・安心・安全優先 | 現実志向・傾聴優先 |

看護過程ポイント: アセスメントでは CAM (Confusion Assessment Method) を用いたせん妄スクリーニングが推奨されます。看護診断は「急性混乱 (Acute Confusion)」または「転倒リスク状態 (Risk for Falls)」が優先されます。計画では 不必要な刺激を減らす（照明を暗くする、夜間は静かな環境）、同じスタッフが対応する、メガネや補聴器を装着する などの環境調整が重要です。

暗記のコツ: せん妄対応の3つの「A」：**Accept（受け入れる）**、**Assure（安全を保証する）**、**Approach（穏やかに接する）**。正解の②はこの全てを満たしています。

国試頻出ポイント: 「せん妄患者への対応」は毎年のように出題される重要テーマです。特に「現実志向はしない」「薬剤よりもまず環境調整と言葉かけ」「転倒・チューブ類自己抜去のリスク管理」が問われます。

出題パターン注意！: 単純な対応原則の問題から、事例問題（「夜間に興奮し、点滴を抜こうとしている。第一選択の対応は？」など）に発展します。対応の優先順位は「安全確保」→「不安軽減」→「原因検索」です。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: ICUに入室中の80代男性。夜間、突然興奮し、「家に帰る！ここはどこだ！」と大声を出し、ベッド柵を乗り越えようとしています。バイタルサインは血圧150/90mmHg、脈拍100回/分、SpO2 97%（酸素2L投与中）。あなたは夜勤の看護師です。
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:
- 1. **観察・アセスメント**: まず自分の身の安全と患者の安全を確保します。ベッド柵がしっかり固定されているか確認し、転落のリスクを評価。急変の原因となる低酸素血症や低血糖の可能性も考慮し、SpO2、血糖値を確認。CAMを用いてせん妄の有無を評価。
- 2. **介入**: 落ち着いた口調で「大丈夫ですよ。ここは安全な場所です」と声をかけます。決して「落ち着いて！」と大声を出したり、身体を拘束したりしないでください。最重要！ まずは不安を鎮めます。もし点滴ルートや尿道カテーテルがあれば、患者が自分で抜去できないようにテープやカバーで保護します。
- 3. **報告・記録**: 症状が改善しない、または急激に増悪する場合は、医師にSBARで報告。せん妄の出現時間、持続時間、内容、バイタルサイン、対応と反応を客観的に記録します。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 身体的拘束は最終手段であり、むしろ興奮を増強させることがあります。必ず医師の指示のもと、定期的な観察と評価を行います。夜間は トイレ誘導 をこまめに行い、排泄による不安を軽減することも有効です。向精神薬（ハロペリドールなど）の投与は、医師の指示に基づき、慎重に行います。

看護プロトコル: せん妄患者ケアのチェックリスト：①環境調整（時計・カレンダー設置、夜間の照明調整）②身体的原因の除外（感染症、電解質異常、薬剤）③コミュニケーション（同一スタッフ、穏やかな口調、タッチング）④身体拘束代替法（ベッド柵のみ、離床センサー）⑤家族の協力（面会の促進）。

先輩看護師の一言: 「せん妄の患者さんは、『自分が何を言っているのかわからない』という恐怖と戦っています。あなたが『大丈夫』と伝えることが、その患者さんにとって唯一の安全地帯になるんです。国試では『なぜその声かけが適切なのか』を、病態と患者心理から考えてみてください。現場で必ず役立ちます！」

## 重要概念

- **せん妄** — 急性・変動性の意識障害、注意障害、認知機能障害を特徴とする症候群。身体疾患、薬剤、環境要因などが原因となる。
- **現実志向 (Reality Orientation)** — 患者に時間、場所、人物などの現実的な情報を繰り返し伝える手法。認知症のケアに用いられるが、せん妄急性期には適さない。
- **支持的精神療法 (Supportive Psychotherapy)** — 患者の不安や苦痛を受け止め、安全と安心を提供することで、自我機能を支援する治療的アプローチ。せん妄患者の第一選択の対応。
- **CAM (Confusion Assessment Method)** — せん妄の診断に用いられる標準化された評価ツール。急性発症・変動性経過、注意障害、思考の散乱、意識レベルの変化を評価する。
- **日没症候群 (Sundown Syndrome)** — せん妄の症状が夕方から夜間にかけて増悪する現象。環境の変化や疲労、感覚遮断などが関連する。

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More free questions: [過去問](https://mymerci.kr/pages/exam_bank.php?exam=jp_nurse)

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