# 90歳の女性が大腿骨頸部内側骨折に対し人工骨頭置換術を受けた。術後2日目、患側下肢の腫脹と疼痛が増強し、足背動脈の触知が微弱である。この患者に最も疑われる合併症はどれか。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=368914  
> language: ja  
> subject: 高齢者に特有な症候・疾患・障害と看護

## 問題

90歳の女性が大腿骨頸部内側骨折に対し人工骨頭置換術を受けた。術後2日目、患側下肢の腫脹と疼痛が増強し、足背動脈の触知が微弱である。この患者に最も疑われる合併症はどれか。

## 選択肢

1. 脂肪塞栓症候群
2. 人工骨頭脱臼
3. 深部静脈血栓症 **✔ 正解**
4. 創部感染
5. コンパートメント症候群

**正解: 3**

## 解説

高齢者の下肢骨折術後、特に術後2～5日目に発症する患側下肢の腫脹・疼痛・血流障害は深部静脈血栓症 (DVT) を強く疑う。DVTが進行すると肺血栓塞栓症を引き起こす可能性がある。創部感染は発熱や発赤を伴い、脱臼は股関節の変形や痛みを伴うが、足背動脈触知微弱はDVTによる血流障害の所見である。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、高齢者の大腿骨頸部内側骨折 (Femoral Neck Fracture) に対する 人工骨頭置換術 (Bipolar Hip Arthroplasty) 後における代表的な合併症の鑑別を問うています。術後2日目という時期と、患側下肢の腫脹・疼痛増強、そして足背動脈 (Dorsalis Pedis Artery) 触知微弱という末梢循環障害の兆候が診断の鍵となります。高齢者では下肢静脈の血流がうっ滞しやすく、手術による不動や脱水も加わり、血栓が形成されやすい状態です。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**

最重要！ ③番 深部静脈血栓症 (Deep Vein Thrombosis: DVT) が最も疑われます。術後2～5日目はDVTの好発時期であり、患肢の腫脹、圧痛、皮膚の光沢、そして静脈還流障害による足背動脈の触知微弱（触れにくくなる）が特徴的な所見です。DVTが進行すると血栓が遊離し、致命的な肺血栓塞栓症 (Pulmonary Thromboembolism: PTE) を引き起こす可能性があり、早期発見と対応が極めて重要です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**

混同注意！ ①番の脂肪塞栓症候群 (Fat Embolism Syndrome) は、大腿骨や骨盤などの長幹骨骨折後に骨髄脂肪が血管内に入ることで発症します。症状は呼吸不全、意識障害、皮膚の点状出血（ペチキア）が主体であり、下肢単独の腫脹や足背動脈微弱は典型的ではありません。発症時期も骨折直後～48時間以内が多いです。

②番の人工骨頭脱臼 (Dislocation of Bipolar Head) は、患側下肢の短縮、外旋または内旋変形、股関節部の激しい痛みが主徴で、足背動脈の触知が直接影響を受けることは稀です。

④番の創部感染 (Surgical Site Infection) は、通常術後3～5日以降に発熱、創部の発赤、腫脹、排膿、圧痛を認めますが、足背動脈の触知微弱は来しません。

⑤番のコンパートメント症候群 (Compartment Syndrome) は、下肢のギプス包帯や筋膜切開後の強い圧迫によるもので、骨折後の腫脹が原因となることはありますが、人工骨頭置換術後2日目で発症する頻度は低く、異常な疼痛と感覚障害（しびれ）が前景に立ちます。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**

DVTのリスク因子として、高齢、肥満、長期臥床、悪性腫瘍、経口避妊薬内服、手術・外傷、脱水などがあります。術後は弾性ストッキングや間欠的空気圧迫装置（IPC）による予防が標準的です。DVTが疑われた場合、ドプラ聴診器による血流確認、Dダイマー（D-dimer）測定、静脈エコー検査が行われます。

概念整理: 高齢者の下肢骨折術後（特に術後2～5日）における患側下肢の腫脹・疼痛増強・足背動脈触知微弱 → 深部静脈血栓症 (DVT) を第一に考える。DVTは肺血栓塞栓症 (PTE) の原因となるため、予防と早期発見が看護の最重要課題である。

一目で比較！

| 合併症 | 発症時期 | 主症状 |
| --- | --- | --- |
| 深部静脈血栓症 (DVT) | 術後2～5日 | 下肢腫脹・疼痛・足背動脈微弱・下腿圧痛 (Homan's sign) |
| 脂肪塞栓症候群 | 骨折直後～48時間 | 呼吸不全・意識障害・点状出血 |
| 人工骨頭脱臼 | 術後早期 | 股関節痛・下肢短縮・変形 |
| 創部感染 | 術後3～5日以降 | 発熱・創部発赤・腫脹・排膿 |
| コンパートメント症候群 | 受傷後24～48時間 | 異常な疼痛・感覚障害・筋力低下 |

看護過程ポイント

アセスメント：術後は下肢の色調、温度、腫脹の程度、足背動脈の触知（触れる・触れにくい・触れない）、下腿の圧痛（Homan's sign）、感覚・運動機能を定期的に観察する。

看護診断例：「非効果的末梢組織灌流 (Ineffective Peripheral Tissue Perfusion)」

看護介入：弾性ストッキング装着、IPC使用、早期離床と足関節の自動運動（フットポンプ）、十分な水分摂取の促し、抗凝固薬（ヘパリン、ワルファリンなど）の指示に基づく確実な投与管理。

暗記のコツ

「DVT（深部静脈血栓症）」は「D（どろどろの血液が）V（ぶつかる）T（足の血管）」と覚えましょう。術後の患者さんの足が「太く・熱く・光って・痛い」時はDVTを疑う！特に「腫れ・痛み・足背動脈触れにくい」の3徴は絶対暗記です。

国試頻出ポイント

「術後の合併症」は毎年必出です。特にDVTとPTEの予防・観察項目・初期対応は事例問題で頻繁に問われます。DVT予防のための弾性ストッキングの着用方法や禁忌（末梢動脈疾患がある場合は慎重に）なども併せて学習しておきましょう。

出題パターン注意！

本問のように「高齢者の大腿骨頸部骨折術後」という典型的な事例に加え、「腹部大動脈瘤術後」「長期臥床中の脳卒中患者」「経口避妊薬内服中の若年女性」など、リスクの異なる様々な状況設定でDVTが問われる可能性があります。症状だけでなく、予防策（弾性ストッキング、IPC、早期離床、抗凝固薬）もセットで覚えましょう。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**

あなたは整形外科病棟の看護師です。90歳女性、大腿骨頸部内側骨折に対して人工骨頭置換術を受け、術後2日目。朝のラウンドで患者さんが「右の足（手術した方）が昨日より腫れて痛い」と訴えています。バイタルサインは体温37.2℃、脈拍88回/分、血圧134/78mmHg、SpO2 97%（室内気）。患側下腿から足背にかけて中等度の腫脹を認め、皮膚に光沢があります。足背動脈の触知は健側に比べて弱く、ドプラ聴診器では血流音が減弱しています。下腿の圧痛（Homan's sign）も陽性です。

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**

1. **観察 (Assessment)**: まず患側下肢と健側下肢を比較し、色調、温度、腫脹の程度（下腿周径の計測）、足背動脈・後脛骨動脈の触知レベルを記録します。疼痛の程度はNRS（Numerical Rating Scale）などで評価します。
2. **アセスメント (Clinical Judgment)**: 術後2日目、患側下肢の腫脹・疼痛・足背動脈微弱 → DVT（深部静脈血栓症）を強く疑います。肺塞栓症のリスクを考慮し、患者さんの呼吸状態（呼吸数、SpO2、胸痛の有無）も併せて確認します。
3. **報告 (Reporting)**: 直ちに医師へ報告します。SBAR（Situation-Background-Assessment-Recommendation）を用いて簡潔に伝えます。

S: 「術後2日目の〇〇様ですが、患側下肢の腫脹と疼痛が増強しています。」

B: 「人工骨頭置換術後2日目で、DVTのリスクがあります。」

A: 「足背動脈の触知が微弱で、下腿に圧痛があります。呼吸状態は安定しています。」

R: 「DVTを疑います。静脈エコーとDダイマーのオーダー、そしてヘパリンの投与開始についてご指示をいただけますか？」
4. **介入 (Intervention)**: 医師の指示に従い、抗凝固療法（未分画ヘパリンまたは低分子ヘパリン）を開始します。患側下肢の不用意なマッサージや圧迫は血栓遊離を促すため絶対禁忌です。弾性ストッキングの装着は医師の指示を仰ぎ、感染予防と離床の準備を進めます。
5. **評価 (Evaluation)**: 治療開始後の下肢腫脹の程度、疼痛の推移、足背動脈触知の改善、そして出血の兆候（血尿、皮下出血、歯肉出血など）を継続的に観察します。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**

- 禁忌行為: 患側下肢の激しいマッサージや過度な圧迫、急な体位変換は絶対に行わない。血栓が遊離し、致命的な肺塞栓症を引き起こす可能性があります。

- 抗凝固療法中の注意: 出血のリスクが高まるため、歯磨きは軟らかいブラシで、剃毛は電動シェーバーを使用し、注射後は十分な圧迫止血を行う。

- 離床のタイミング: 医師の指示に従い、弾性ストッキングを着用し、徐々に端座位、立位、歩行と進める。DVTが強く疑われる場合は、完全に安静を指示されることもある。

看護プロトコル

**観察項目**: 両下肢の色調・腫脹・温度・疼痛・足背動脈・後脛骨動脈触知（ドプラ使用）、下腿周径（膝蓋骨下縁から10cmの位置で計測し、健側と比較）、Homan's sign、呼吸状態（SpO2、呼吸数、胸痛の有無）

**報告基準 (SBAR)**: 下肢の急な腫脹・疼痛増強・足背動脈触知微弱または消失・呼吸困難出現時は直ちに報告。

**記録のポイント**: 観察した所見（具体的な計測値）、医師への報告内容と指示、実施したケア（弾性ストッキング、IPC、フットポンプの促しなど）、患者さんの反応を客観的に記録する。

先輩看護師の一言

「国試では『深部静脈血栓症 (DVT)』と『肺血栓塞栓症 (PTE)』の予防と早期発見が超頻出！でも現場では、患者さんの『いつもと違う』に気づけるかどうかが命を分けます。『足が腫れて痛い』という一言を聞き逃さず、『あ、この患者さんDVTかも？』とアセスメントできるように、症状の三徴（腫れ・痛み・熱感・光沢）と、足背動脈を触る習慣を身につけてください。知識を『観る』力に変えていきましょう！」

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More free questions: [過去問](https://mymerci.kr/pages/exam_bank.php?exam=jp_nurse)

_学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。_

