# 術後の患者に早期離床を促す目的として正しいのはどれか。

> source: MyMerci (mymerci.kr)  
> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365861  
> language: ja  
> subject: 基本的日常生活援助技術

## 問題

術後の患者に早期離床を促す目的として正しいのはどれか。

## 選択肢

1. 深部静脈血栓症の予防 **✔ 正解**
2. 感染の予防
3. 創部痛の軽減
4. 出血の予防
5. 縫合不全の予防

**正解: 1**

## 解説

術後の早期離床は、下肢の筋肉ポンプ作用を促進し、静脈還流を改善することで深部静脈血栓症 (DVT) の予防に効果的である。創部痛や出血のリスクを考慮しつつ、安全な範囲で早期離床を進める。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、術後看護において重要な「早期離床 (Early Ambulation)」の目的と効果を問うています。早期離床は単なるベッド上安静からの解放ではなく、術後の合併症予防に多角的に貢献する積極的な看護介入です。特に 最重要！ なのは、不動によって引き起こされる静脈うっ滞 (Venous Stasis) を防ぎ、下肢の筋肉ポンプ作用を活性化することで、深部静脈血栓症 (Deep Vein Thrombosis: DVT) を予防する点です。術後の安静は、DVTの主要なリスク因子（ウィルヒョウの triad：血流うっ滞、血管内皮障害、血液凝固能亢進）を助長するため、早期離床はこの血流うっ滞を改善する最も有効な非薬物的介入の一つです。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**
正解は①の「深部静脈血栓症の予防」です。術後は、手術侵襲による凝固系の亢進、麻酔・鎮痛薬による不動、血管損傷などが重なり、DVTのリスクが著しく高まります。早期離床は、下肢の骨格筋（特に下腿三頭筋）の収縮を促し、静脈内の血液を心臓へ押し戻す筋ポンプ作用 (Muscle Pump) を活性化します。これにより、静脈うっ滞が改善され、DVT発生リスクが低減されます。DVTは、致命的な合併症である肺血栓塞栓症 (Pulmonary Thromboembolism: PTE) の原因となるため、その予防は極めて重要です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**
②「感染の予防」：感染予防に最も有効なのは、手指衛生 (Hand Hygiene)、創部の適切なドレッシング交換、抗菌薬の適正使用です。早期離床は、無気肺（Atelectasis）を予防し換気を改善することで呼吸器感染症（肺炎）のリスクを低下させる可能性はありますが、「感染の予防」を主目的とするのは不適切です。
③「創部痛の軽減」：早期離床は、身体活動に伴い創部への牽引や緊張が生じるため、混同注意！ むしろ創部痛を増強させる可能性があります。痛みの軽減には、適切な鎮痛薬投与と体位調整が優先されます。
④「出血の予防」：術後出血は主に、血管の結紮不全、血圧上昇、凝固障害などが原因です。早期離床による体動は、血圧を上昇させ、一時的に出血リスクを高める可能性もあるため、出血の予防にはなりません。出血の予防には、安静の維持とバイタルサインの厳重な観察が必要です。
⑤「縫合不全の予防」：縫合不全 (Anastomotic Leakage) は、主に縫合部の血流不全、感染、緊張、栄養状態不良などが原因です。早期離床は腹腔内圧を変化させ、吻合部に過度な負担をかける可能性があるため、むしろ注意が必要なケースもあります。

概念整理
- **早期離床 (Early Ambulation)**: 術後、可能な限り早期に患者をベッド上から起こし、座位、立位、歩行へと段階的に進める看護介入。
- **主な目的**: 深部静脈血栓症 (DVT) 予防、無気肺 (Atelectasis) 予防による呼吸器合併症予防、廃用症候群 (Disuse Syndrome) 予防、腸蠕動の促進（イレウス予防）、精神的効果（不安・抑うつの軽減）、全身の筋力維持。
- **禁忌/注意点**: 出血傾向が強い、血圧が不安定、麻酔からの覚醒不良、重度の疼痛がある場合は、医師の指示に基づき延期・中止する。

一目で比較！

| 術後合併症 | 主な予防策 | 早期離床の関連性 |
| --- | --- | --- |
| 深部静脈血栓症 (DVT) | 早期離床、弾性ストッキング、間欠的空気圧迫装置 (IPC)、抗凝固薬 | 最も効果的な予防策の一つ |
| 無気肺 (Atelectasis) | 早期離床、深呼吸、咳嗽、インセンティブスパイロメトリー | 効果あり（肺拡張促進） |
| 創部感染 | 手指衛生、無菌操作、適切な創傷管理 | 直接的予防効果は低い |
| 縫合不全 | 栄養管理、腹腔内圧管理、感染制御 | 過度な体動はリスクとなる可能性も |

看護過程ポイント
- **アセスメント**: 術後経過（出血量、バイタルサインの安定）、麻酔覚醒度、疼痛の程度（Numerical Rating Scale: NRS）、下肢の浮腫・疼痛・発赤の有無（DVTサイン）、患者の意欲を評価する。
- **看護診断**: 「活動不耐容 (Activity Intolerance)」、「術後回復遅延リスク状態 (Risk for Delayed Surgical Recovery)」
- **計画・実施**: 医師の離床指示を確認。段階的に実施（ベッドアップ30度→座位→端座位→立位→歩行）。歩行時は必ず付き添い、血圧変動やふらつきに注意。
- **評価**: 離床後のバイタルサイン、疲労度、めまい・嘔気の有無、DVT症状の有無を確認。安全に離床が継続できているか評価する。

暗記のコツ
「術後は **『血が止まらなくて困る（出血）』より、『血が固まって困る（血栓）』方が怖い**」と覚えましょう。術後は安静により血流が悪くなり、血液は固まりやすくなっています。だからこそ、安全な範囲で積極的に体を動かす（早期離床）ことが、血栓予防の最善策なのです。DVT予防のキーワードは「動かす」「弾性ストッキング」「抗凝固薬」の3点セットです。

国試頻出ポイント
「早期離床の目的は？」というストレートな問題として出題されるほか、状況設定問題（事例問題）の中で、「術後2日目の患者、離床を開始する前に確認すべきことは？」という形で出題されることも多いです。DVT予防の他の方法（弾性ストッキング、IPC装着、フットポンプ運動の指導）と併せて学習しておくと、応用問題にも対応できます。

出題パターン注意！
「早期離床の目的は？」だけでなく、「早期離床の禁忌はどれか？」や「早期離床を安全に進めるための看護師の対応は？」といった、看護実践に直結した選択肢に注意しましょう。例えば、出血リスクが高い患者や、血圧が不安定な患者への離床は延期するという判断が問われます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**
65歳女性、右膝人工関節全置換術 (Total Knee Arthroplasty: TKA) 後、2日目。術後経過は良好で、バイタルサインは安定。疼痛は NRS 3/10 で、自己管理可能な範囲です。担当看護師が「今日から歩行練習を始めましょう」と声をかけると、患者は「まだ痛いし、動くのが怖いです。ベッドでじっとしていたい…」と消極的な態度を示しました。この患者に、早期離床の必要性をどのように説明し、安全に実施するための看護介入を考えてみましょう。

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**
1.  **観察とアセスメント**: まず、患者の「怖い」という感情を否定せず受け止めます（共感）。「術後は安静が必要ですが、逆に動かさないことで『血のかたまり（血栓）』ができるリスクが高まるんです」と、早期離床の根拠をわかりやすく説明します。下肢の腫脹、疼痛、発赤、ホーマンズ徴候（足首を背屈したときの下腿後面痛）の有無を確認します。DVT予防のため、弾性ストッキングが正しく装着されているか、間欠的空気圧迫装置 (Intermittent Pneumatic Compression: IPC) が適切に作動しているかをチェックします。
2.  **報告と介入**: 最重要！ まずは安全な ベッド上でのフットポンプ運動 (Ankle Pump Exercise) から始めます。「痛くない範囲で、つま先をゆっくり曲げ伸ばししてみてくださいね」と指導し、患者にコントロール感を与えます。その後、医師の離床指示（座位の角度、歩行の可否）を再確認し、血圧測定を行います。離床開始時は必ず2人以上で対応し、血圧低下による立ちくらみ（起立性低血圧）に備えます。歩行器を使用し、短い距離から開始します。
3.  **評価**: 歩行後の疼痛レベル、下肢の浮腫の程度、バイタルサインの変化を評価します。患者の不安が軽減されたか、自信がついたかを確認し、「今日はここまでよく頑張りましたね」とポジティブフィードバックを行い、次の離床への動機付けとします。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**
- 危険サイン！ 離床中に患者が「息が苦しい」「胸が痛い」「足が急に腫れて痛い」と訴えた場合は、すぐに離床を中止し、直ちに医師へ報告する（DVT/PTEの可能性）。
- 転倒予防が最優先。患者の履物（滑りにくい靴か）、歩行補助具の高さ、床の状態（濡れていないか）を確認する。
- 高齢者や持病（心疾患、呼吸器疾患）がある患者は、離床による心肺負荷に特に注意する。離床前後のSpO2、脈拍、血圧を必ず測定する。
- 禁忌！ 医師の指示がない限り、完全に独歩させることはしない。必ず見守りまたは介助を必要とする。

看護プロトコル
- **観察項目**: バイタルサイン（特に血圧、脈拍、SpO2）、疼痛（NRS）、下肢の腫脹・色調・温度・疼痛、歩行時のふらつき、倦怠感。
- **報告基準 (SBAR)**:
- **Situation**: 「A病棟の看護師です。〇〇様、TKA術後2日目、歩行練習中のことです。」
- **Background**: 「現在、血圧が90/60mmHgと低下し、『ふらふらする』と訴えています。」
- **Assessment**: 「起立性低血圧の可能性が高いと考えます。離床は中断し、ベッド上安静としています。」
- **Recommendation**: 「指示があれば、輸液の増量や離床方法の変更についてご検討ください。」
- **記録のポイント**: 離床の時間、方法、介助量、患者の反応（疼痛、疲労度、バイタルサインの変化）、実施後の評価、患者・家族への指導内容。

先輩看護師の一言
「術後患者さんを『ただ動かす』のではなく、『なぜ動かすのか』という根拠を理解した上で、一人ひとりの状態に合わせて安全にケアを提供することが、プロの看護師です。患者さんの『怖い』という気持ちに寄り添いながら、『一緒にやってみましょう』と声をかけ、自信を持って離床できるように導いてあげてください。その一歩一歩が、患者さんの早期回復と合併症予防につながるのです。」

## 重要概念

- **早期離床** — 術後、可能な限り早期に患者をベッド上から座位・立位・歩行へと段階的に移行させる看護介入。
- **深部静脈血栓症** — 下肢の深部静脈に血栓が形成される疾患。術後安静による血流うっ滞が主な原因。
- **肺血栓塞栓症** — DVTが原因で血栓が肺動脈に詰まり、呼吸循環不全を引き起こす致命的合併症。
- **筋ポンプ作用** — 下肢骨格筋の収縮が静脈を圧迫し、血液を心臓へ還流させる生理的メカニズム。
- **ウィルヒョウの三徴** — 血栓形成の3大要因。血流うっ滞、血管内皮障害、血液凝固能亢進。

## 同じテーマの問題

- [ベッド上安静を指示された患者の体位変換で正しいのはどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365853)
- [関節可動域訓練 (ROM訓練) の目的で正しいのはどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365854)
- [患者の活動耐性を評価する指標として最も適切なのはどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365855)
- [臥床患者の廃用症候群予防で最も重要なのはどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365856)
- [車椅子からベッドへの移乗介助で、患者の残存能力を最大限活用する方法はどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365857)
- [患者の睡眠を促進するための環境整備で適切なのはどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365858)
- [ベッドメイキングでシワを伸ばす目的はどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365859)
- [患者の活動と休息のバランスを評価する際に最も重要な情報はどれか。](https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=365860)

---

More free questions: [過去問](https://mymerci.kr/pages/exam_bank.php?exam=jp_nurse)

_学習参考用です。実際の臨床は最新のガイドラインと所属機関のプロトコルに従ってください。_

