# 患者の転倒・転落を予防するための環境整備として適切なのはどれか?

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> language: ja  
> subject: 共通基本技術

## 問題

患者の転倒・転落を予防するための環境整備として適切なのはどれか?

## 選択肢

1. 夜間は照明を消して暗くする
2. ベッドの高さを最も低い位置に固定する
3. 床に滑り止めマットを敷く **✔ 正解**
4. ベッドのサイドレールは常に上げたままにする
5. ナースコールは患者の手の届かない場所に設置する

**正解: 3**

## 解説

床に滑り止めマットを敷くことは、転倒のリスクを低減する環境整備として適切である。ベッドの高さは患者の状態に応じて調整する必要があり、最も低い位置に固定するだけでは不十分である。夜間は足元灯などを使用して最低限の明るさを確保する。サイドレールは患者の離床を妨げる可能性があるため、必要に応じて使用する。ナースコールは患者が容易に手を伸ばせる位置に設置する。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、転倒・転落予防のための環境整備に関する基本知識を問うています。看護師国家試験では毎年必出のテーマであり、特に高齢者や術後患者の安全を守るために、環境調整の具体的な方法を正しく理解することが求められます。転倒・転落は医療事故の中でも頻度が高く、骨折や頭部外傷などの重篤な合併症につながるため、予防策は患者安全の中核です。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: この問題は、患者の安全を守るための 医療安全 (Patient Safety) の中でも、特に 環境調整による転倒・転落予防 がテーマです。転倒リスクの高い患者（高齢者、筋力低下がある者、麻痺がある者、鎮静薬使用中など）では、床の滑りやすさ、ベッドの高さ、照明の明るさ、ナースコールの位置など、物理的環境が転倒リスクに直結します。環境整備の基本原則は、「患者が安全に行動でき、かつ、必要時にすぐに助けを呼べる状態」を整えることです。

2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: 正解！ ③番「**床に滑り止めマットを敷く**」が適切です。床が滑りやすいと、歩行時や立ち上がり時にバランスを崩しやすくなります。滑り止めマット（ノンスリップマット）を敷くことで、床面の摩擦係数が上がり、転倒リスクを効果的に低減できます。特に、トイレ周辺やベッドサイドなど、患者が頻繁に移動する場所に敷くことが推奨されます。これは 環境調整による転倒予防策 として、最も直接的で有効な手段の一つです。

3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:

- ①番「夜間は照明を消して暗くする」: 混同注意！ 夜間に完全な暗闇にすると、患者は視覚的な情報を得られず、バランスを崩しやすくなります。特に夜間トイレに起きる際に危険です。適切な対応は、足元灯や常夜灯を使用して最低限の明るさを確保することです。

- ②番「ベッドの高さを最も低い位置に固定する」: 混同注意！ ベッドの高さは、患者の離床動作（立ち上がりやすさ）を考慮して調整する必要があります。低すぎると立ち上がりにくく、逆に転倒リスクが上がります。理想は、患者が座位で足裏が床にしっかりつき、膝が90度に曲がる高さです。固定ではなく、患者の状態に応じて高さを調整することが重要です。低い位置に固定するだけでは不適切です。

- ④番「ベッドのサイドレールは常に上げたままにする」: 混同注意！ サイドレール（柵）は転落防止に有効ですが、常に上げたままにすると、患者が自力でベッドを離れようとした際に、乗り越えようとして転落したり、柵とマットレスの間に挟まったりするリスクがあります（挟まれ事故）。使用は患者の認知機能や離床能力をアセスメントし、必要最小限にすべきです。また、サイドレールは「身体的拘束」と見なされる場合もあるため、医師の指示や施設のプロトコルに基づいて使用する必要があります。

- ⑤番「ナースコールは患者の手の届かない場所に設置する」: これは全くの誤りです。ナースコールは、患者が 容易に手を伸ばせる位置（枕元や手元）に設置し、いつでも助けを呼べる状態を確保することが基本です。手の届かない場所にあると、患者は無理に体を動かして転倒するリスクが高まります。

4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: 転倒・転落予防の環境整備は、患者安全 (Patient Safety) の根幹です。関連して、以下のポイントも併せて押さえましょう。

- **転倒リスクアセスメント**: 入院時に転倒リスクスケール（例：J.H. Downton Scale、STRATIFYなど）を用いて評価し、高リスク患者を早期に特定する。

- **履物の調整**: 滑りにくく、足にフィットする靴やスリッパの着用を促す。

- **歩行補助具の適切な使用**: 杖や歩行器の高さ調整、定期的な点検。

- **排泄ケアとの連携**: トイレへの誘導やポータブルトイレの配置など、夜間の排泄行動が転倒のピーク時間帯であることを考慮する。

概念整理: 転倒・転落予防の環境整備は、**「明るさ」「高さ」「滑りやすさ」「呼び出しやすさ」**の4つの観点で評価する。全ての調整は、患者の安全な行動と自立支援のバランスを考慮して行う。

一目で比較！:

| 環境項目 | 適切な対応 | 不適切な対応 |
| --- | --- | --- |
| 照明 | 足元灯で最低限の明るさを確保 | 完全に消灯して暗くする |
| ベッド高 | 患者の身長・離床動作に合わせて調整 | 最も低い位置に固定 |
| 床面 | 滑り止めマットを敷く | ワックスがけでツルツルにする |
| サイドレール | 必要に応じて使用・高さ調整 | 常に上げたまま固定 |
| ナースコール | 手の届く枕元に設置 | 手の届かない場所に設置 |

看護過程ポイント:
- **アセスメント**: 転倒リスク因子（年齢、筋力、視力、認知機能、使用薬剤など）の評価。
- **看護診断**: 「転倒リスク状態」または「身体損傷リスク状態」が該当する。
- **計画・実施**: リスクに応じた環境調整（照明、ベッド高、床面、履物、歩行補助具）と患者・家族への教育。
- **評価**: 転倒・転落発生率の推移、患者の安全行動の定着度を確認。

暗記のコツ: 環境整備は「**明るさ・高さ・滑り・呼び出し**」の頭文字「**明・高・滑・呼**」で覚えましょう！それぞれの項目で「何が安全か」をイメージすると、誤答の選択肢がすぐに判断できます。

国試頻出ポイント: この問題は、単純な知識問題としてだけでなく、**状況設定問題（事例問題）**の中で、「夜間せん妄のある患者」「術後麻酔覚醒後の患者」「認知症高齢者」など、特定の患者に合わせた環境調整を問う形で頻出します。基本をしっかり押さえておけば応用が利きます。

出題パターン注意！: 「患者の転倒予防のために看護師が行う環境整備で適切なのはどれか。」という直接的な知識問題だけでなく、「夜間にトイレに行きたがる認知症高齢者への対応として適切なのはどれか。」のような応用問題でも、環境調整の知識が試されます。常に「**なぜこの選択肢が危険なのか**」を考えられるようにしておきましょう。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 「82歳女性、左大腿骨頸部骨折術後3日目。認知機能はやや低下（HDS-R 18点）。夜間、トイレに行きたいと頻回に訴え、ナースコールを押さずに一人で立ち上がろうとします。あなたは夜勤看護師です。転倒予防のために、どのような環境調整を優先して行いますか？」
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:
1. **即時対応**: まず患者のもとへ行き、トイレの必要性を確認。ポータブルトイレをベッドサイドに設置することを検討（歩行距離の短縮）。最重要！ ベッドの高さを患者の離床動作に合わせて調整（低すぎないよう注意）。
2. **環境調整**: 足元灯をつけて床面を明るくする。床に滑り止めマット（特にベッドからポータブルトイレまでの経路）を敷く。履物は滑りにくいものを履かせるか、足が冷えないように靴下に滑り止め付きのものを使用する。
3. **ケア計画**: 夜間のトイレ誘導の時間を決めて、定期的に声かけを行い、無理に一人で動かなくても良いように支援する。ナースコールの位置を再度確認し、患者の手元に届くようにする。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**:
- 禁忌行為: 患者を一人で歩かせない。サイドレールを上げたままにして患者を閉じ込めない（身体的拘束に該当する恐れがある）。
- 患者安全: 転倒リスクが高いと判断した場合は、医師やチームで情報共有し、転倒防止策の強化（見守りの強化、センサーマットの使用など）を検討する。
- 家族への説明: 転倒予防のための環境調整の目的を家族に説明し、理解と協力を得る。特に、ポータブルトイレの使用や履物の変更など、生活スタイルの変化に対する抵抗感を和らげる。
- 記録のポイント: 環境調整の内容、患者の反応、転倒リスクアセスメントスコア、実施した看護介入とその効果を記録する。インシデントが発生した場合は、速やかに報告書を作成し、再発防止策を検討する。

看護プロトコル:
- **観察項目**: 患者の離床動作（立ち上がり、歩行の安定性）、認知機能、夜間の排泄パターン、使用薬剤（睡眠薬、鎮静薬など）。
- **報告基準（SBAR）**:

- S: 「82歳女性、左大腿骨頸部骨折術後3日目。夜間にトイレに行こうとして転倒しそうになりました。」

- B: 「認知機能はHDS-R 18点で低下あり。夜間せん妄の可能性もあります。」

- A: 「転倒リスクが高いと判断し、ベッドサイドにポータブルトイレを設置し、足元灯をつけました。転倒リスクアセスメントスコアは〇点です。」

- R: 「身体拘束の適応や、センサーマットの使用について、医師の指示を仰ぎたいです。」

先輩看護師の一言: 「転倒予防の環境調整は、『患者さんの動きを制限する』のではなく、『患者さんが安全に動けるように支援する』ことが本質です！『なぜこの環境が危険なのか、なぜこの調整が安全なのか』を、患者さんの立場に立って考えることが、現場で即戦力になる秘訣です。国試の勉強でも、単に正解を覚えるのではなく、『もし自分がその患者さんだったら、どういう環境が安心か』を想像してみてください！」

## 重要概念

- **転倒予防** — 患者の転倒リスクを低減するための看護介入の総称。環境調整、患者教育、薬剤調整、身体機能の維持・向上など多面的なアプローチを含む。
- **環境整備** — 患者の安全な行動を支援するために物理的環境を調整すること。照明、床面、ベッド高、手すり、ナースコールの位置などが含まれる。
- **身体的拘束** — 患者の行動を制限するために、身体やベッドに抑制帯などを用いること。転倒予防として安易に用いるべきではなく、倫理的・法的な基準に従って慎重に判断する必要がある。
- **滑り止めマット** — 床面の摩擦係数を高め、滑りを防止するマット。転倒リスクの高い患者のベッドサイドやトイレ周辺に敷く。
- **ナースコール** — 患者が看護師を呼び出すための装置。患者の手の届く場所に設置し、緊急時や支援が必要なときにすぐに使用できるようにする。

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More free questions: [過去問](https://mymerci.kr/pages/exam_bank.php?exam=jp_nurse)

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