# 血糖値が上昇した際に、血糖値を低下させる方向に働くホルモンとその作用機序の組み合わせで正しいのはどれか。

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> language: ja  
> subject: 生体リズムと恒常性

## 問題

血糖値が上昇した際に、血糖値を低下させる方向に働くホルモンとその作用機序の組み合わせで正しいのはどれか。

## 選択肢

1. インスリン - 末梢組織での糖取り込み促進 **✔ 正解**
2. アドレナリン - 膵臓からのインスリン分泌抑制
3. コルチゾール - 肝臓での糖新生抑制
4. グルカゴン - 末梢組織での糖取り込み促進
5. インスリン - 肝臓でのグリコーゲン分解促進

**正解: 1**

## 解説

インスリンは血糖値上昇時に膵臓β細胞から分泌され、骨格筋や脂肪組織などの末梢組織でのグルコース取り込みを促進し、また肝臓でのグリコーゲン合成を促進することで血糖値を低下させる。グルカゴンやアドレナリン、コルチゾールは血糖値を上昇させる方向に働くホルモンである。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、血糖値の調節に関わる主要なホルモンの作用を正しく理解しているかを問うています。特に、インスリン (Insulin) の役割は看護師国家試験でも頻出であり、その作用機序を正確に把握することが鍵となります。

血糖値が上昇すると、膵臓ランゲルハンス島のβ細胞 (Pancreatic Beta Cells) からインスリンが分泌されます。インスリンの主な作用は以下の3つです。

1. **末梢組織（骨格筋・脂肪組織）でのグルコース取り込み促進**: 細胞膜上の GLUT4 (Glucose Transporter 4) を細胞表面に移動させ、血液中のグルコースを細胞内へ取り込ませることで血糖値を下げます。
2. **肝臓でのグリコーゲン合成促進**: 肝細胞でグルコースからグリコーゲンを合成する経路を活性化し、血糖を貯蔵します。
3. **肝臓での糖新生抑制**: アミノ酸や乳酸などから新たにグルコースを作り出す経路を抑えます。

したがって、インスリンが「末梢組織での糖取り込みを促進する」という選択肢①が正解です。また、②アドレナリン、③コルチゾール、④グルカゴンはいずれも血糖値を上昇させるホルモン（インスリン拮抗ホルモン）であることも併せて覚えましょう。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**
インスリンは血糖降下ホルモンであり、骨格筋や脂肪組織でのグルコース取り込み促進 がその中心的な機序です。最重要！ この作用が障害されることが 糖尿病 (Diabetes Mellitus) の病態の本質です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**
② 混同注意！ アドレナリン (Adrenaline) は交感神経刺激により グリコーゲン分解 (Glycogenolysis) を促進し血糖を上昇させるため、インスリン分泌抑制は副次的な作用であり、正しい機序の説明ではありません。
③ コルチゾール (Cortisol) は 糖新生促進 (Gluconeogenesis) により血糖を上昇させるため、選択肢の「糖新生抑制」は逆の作用です。
④ グルカゴン (Glucagon) は グリコーゲン分解促進 により血糖を上昇させるホルモンであり、末梢組織での糖取り込み促進作用はありません。
⑤ インスリンの作用は 肝臓でのグリコーゲン合成促進 であり、分解促進は逆の作用です。

概念整理: 血糖調節ホルモンは、インスリン（唯一の降血糖）と、グルカゴン・アドレナリン・コルチゾール・成長ホルモン（昇血糖・インスリン拮抗ホルモン）に大別されます。それぞれの作用点（肝臓・末梢組織）を整理しましょう。

一目で比較！:

| ホルモン | 分泌臓器 | 血糖への作用 | 主な機序 |
| --- | --- | --- | --- |
| インスリン | 膵臓β細胞 | 低下 | 末梢糖取り込み促進・グリコーゲン合成促進・糖新生抑制 |
| グルカゴン | 膵臓α細胞 | 上昇 | グリコーゲン分解促進・糖新生促進 |
| アドレナリン | 副腎髄質 | 上昇 | グリコーゲン分解促進・グルカゴン分泌促進 |
| コルチゾール | 副腎皮質 | 上昇 | 糖新生促進・末梢糖利用抑制 |

看護過程ポイント: **アセスメント**では、糖尿病患者の血糖値変動の原因を考える際、単に食事量だけでなく、ストレスや感染症（アドレナリン・コルチゾール分泌亢進）や薬剤（ステロイド投与など）の影響も考慮します。**計画・実施**では、インスリン投与後の低血糖症状の観察（冷汗・振戦・意識障害）が重要です。

暗記のコツ: 「インスリンは イ い ン い ス ポット リ ン」→「入れる（糖を細胞内に）・貯める（グリコーゲンとして）・止める（糖新生を）」と覚えましょう。一方、拮抗ホルモンは「出してくる（グリコーゲン分解）・作る（糖新生）」で血糖を上げます。

国試頻出ポイント: ①インスリンの作用と分泌部位、②糖尿病治療薬（経口薬・注射薬）の作用機序と関連づけた出題、③低血糖症状とその対処法（ブドウ糖の経口投与・グルカゴン注射）、④インスリン拮抗ホルモンの種類とストレス時の血糖上昇機序、が頻出です。

出題パターン注意！: 単純な「血糖を下げるホルモンはどれか」から、「術後患者で血糖値が上昇した理由として考えられるホルモンはどれか」「低血糖時に分泌され、血糖を回復させるホルモンはどれか」といった状況設定問題に発展します。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
このホルモンの知識は、糖尿病看護だけでなく、周術期管理や救急看護においても非常に重要です。

**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: あなたは外科病棟の看護師です。60代男性、2型糖尿病 (Type 2 Diabetes Mellitus) でインスリン治療中の患者が、虫垂炎 (Appendicitis) で緊急手術となりました。術後、患者の血糖値が 300 mg/dL と高値を示しています。患者は食事を摂取しておらず、インスリンも指示通り投与しています。なぜ血糖値が上昇しているのでしょうか？

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: まず、最重要！ 術後のストレス反応により、アドレナリンやコルチゾールなどのインスリン拮抗ホルモン が大量に分泌されていることをアセスメントします。これにより、インスリンの作用が相対的に不足し、高血糖をきたしている可能性が高いです。観察項目として、バイタルサイン・創部痛・発熱の有無・輸液量と尿量 を確認します。医師に報告する際は SBAR (Situation-Background-Assessment-Recommendation) を用い、「S: 術後2時間、血糖値300mg/dLです。B: インスリンは指示通り投与しています。A: ストレスによる拮抗ホルモンの影響と考えられます。R: インスリンの追加投与や輸液の調整について相談したいです。」と伝えます。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 高血糖が続くと、混同注意！ 創傷治癒遅延 (Delayed Wound Healing) や 感染症リスク増加 (Increased Infection Risk)、最悪の場合 高血糖高浸透圧症候群 (Hyperosmolar Hyperglycemic State, HHS) や 糖尿病性ケトアシドーシス (Diabetic Ketoacidosis, DKA) を引き起こす可能性があります。また、インスリン追加投与後の 低血糖 (Hypoglycemia) にも注意が必要です。意識レベル、冷汗、振戦などの観察を徹底します。

看護プロトコル: 血糖測定（指示に応じて頻回）、インスリン投与量と時間のダブルチェック、低血糖発現時のブドウ糖準備、医師へのタイムリーな報告（血糖値 > 250 mg/dL または < 70 mg/dL）。記録はSOAP形式で、血糖値と同時に患者の状態（食事摂取状況、ストレス要因）も併記します。

先輩看護師の一言: 「血糖値の管理は糖尿病の患者さんだけのものじゃありません。ストレスを受けた患者さん全員に起こりうることです。『なぜ今この患者さんの血糖値が高いのか』を、食事・薬・ストレスの3つの視点で考えるクセをつけましょう。それが、術後管理や重症患者管理のできる看護師への第一歩です！」

## 重要概念

- **インスリン** — 膵臓β細胞から分泌される唯一の血糖降下ホルモン。末梢組織でのグルコース取り込み促進、肝臓でのグリコーゲン合成促進、糖新生抑制により血糖値を低下させる。
- **グルカゴン** — 膵臓α細胞から分泌される血糖上昇ホルモン。肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を促進する。インスリンと相反する作用を持つ。
- **アドレナリン** — 副腎髄質から分泌されるカテコールアミン。交感神経刺激によりグリコーゲン分解を促進し、血糖値を上昇させる。ストレス時の血糖上昇に深く関与する。
- **コルチゾール** — 副腎皮質から分泌される糖質コルチコイド。肝臓での糖新生促進と末梢組織での糖利用抑制により血糖値を上昇させる。ストレスホルモンの一つ。
- **糖尿病** — インスリン作用不足による慢性高血糖状態を主徴とする代謝疾患群。1型（インスリン絶対的欠乏）と2型（インスリン分泌低下・抵抗性）に大別される。

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