# B看護師は、Aさんが処置室前の待合室でT字杖を持ち、椅子から立ち上がろうとしているのを見かけた。B看護師が声をかけると、Aさんは「夫が会計をしていますが、急にトイレに行きたくなって」と慌てていた。夫はAさんから2mほど離れた所で会計をしているため、Aさんの様子に気がついていない。待合室は患者や家族で混雑しており、外来にある車椅子は別の患者が使用中だった。AさんへのB看護師の声かけで適切なのはどれか。

> source: MyMerci (mymerci.kr)  
> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=360136  
> language: ja  
> subject: 一般・状況設定問題

## 問題

B看護師は、Aさんが処置室前の待合室でT字杖を持ち、椅子から立ち上がろうとしているのを見かけた。B看護師が声をかけると、Aさんは「夫が会計をしていますが、急にトイレに行きたくなって」と慌てていた。夫はAさんから2mほど離れた所で会計をしているため、Aさんの様子に気がついていない。待合室は患者や家族で混雑しており、外来にある車椅子は別の患者が使用中だった。AさんへのB看護師の声かけで適切なのはどれか。

Aさん(70歳、女性)は夫(68歳)と2人で暮らしている。BMI26で左股関節の変形性関節症のため関節可動域の制限と疼痛があり、外出時はT字杖を使用している。症状が強いときに消炎鎮痛薬を服用しているが、日常生活動作は自立している。Aさんは過去に転倒したことはないが、左右の下肢の差が3cmあり、立ち上がるときにふらつくことがある。自宅で座って過ごす時間が長い。Aさんは定期受診のため夫に付き添われて外来を受診した。

## 選択肢

1. 「車椅子を探してきます」
2. 「ご主人をお呼びしましょう」
3. 「トイレまで一緒に行きましょう」 **✔ 正解**
4. 「転ばないように気を付けて行ってくださいね」

**正解: 3**

## 解説

Aさんは脚長差があり立ち上がり時にふらつくため、混雑した待合室で慌てて1人で歩行すると転倒の危険が高いです。尿意が切迫しているため、看護師がすぐに寄り添って「トイレまで同行（付き添い歩行）」し、安全を確保することが最優先です。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、高齢者の転倒予防 (Fall Prevention in the Elderly) と、状況に応じた看護師の判断能力を問うています。Aさんは 脚長差 (Leg Length Discrepancy) があり、立ち上がり時にふらつくリスクがある上、尿意切迫感 (Urgency) で慌てた状態です。混雑した環境で単独歩行させることは極めて危険です。看護師は、患者の安全を最優先に、最も即時的な介入である「付き添い歩行 (Assisted Ambulation)」を選択する必要があります。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: この問題の核心は 転倒リスクアセスメント (Fall Risk Assessment) と 状況判断 (Clinical Judgment) です。Aさんのリスク因子（脚長差、ふらつき、T字杖使用、高齢、混雑環境、尿意切迫）を統合的に評価し、「今、何をすべきか」を判断する能力が問われています。単独歩行は転倒の危険が高く、待機中のトイレは環境的に危険です。

2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: ③「トイレまで一緒に行きましょう」が正解です。最重要！ Aさんは尿意切迫感があり、待つことが困難な状況です。看護師が付き添うことで、転倒のリスクを最小限に抑えながら、Aさんのニーズ（トイレに行きたい）を即座に満たすことができます。これは 安全な移動の援助 (Safe Patient Handling & Mobility) の原則に基づいています。

3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:
- ①「車椅子を探してきます」: 外来の車椅子は別の患者が使用中であり、探す時間がかかります。Aさんの尿意は切迫しており、待つことはできません。また、看護師が探しに行っている間にAさんが待ちきれずに動き出すリスクもあります。
- ②「ご主人をお呼びしましょう」: 夫は2mほど離れた場所で会計中です。夫を呼ぶ時間もAさんの尿意切迫感を悪化させます。また、夫が来たとしても、専門的な介助技術がないため、転倒予防の観点からは看護師の介助がより安全です。
- ④「転ばないように気を付けて行ってくださいね」: 混同注意！ これは「声かけのみ」であり、積極的な介入ではありません。Aさんは転倒リスクが高く、口頭での注意喚起だけでは安全を確保できません。看護師の責務は「見守る」ではなく「安全を守るための行動」です。

4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: この問題は「転倒予防」と「患者の権利（尊厳の保持）」のバランスも問われています。「自分で歩けるから一人で行かせる」のではなく、リスクをアセスメントした上で「安全に協力する」のが看護師の役割です。また、排尿ケア (Urinary Care) の観点からも、トイレの環境調整（手すりの有無、段差）を事前にアセスメントすることも重要です。

概念整理: **転倒リスク因子の整理**

| リスク因子 | Aさんの状況 |
| --- | --- |
| 身体的因子 | 脚長差（3cm）、立ち上がり時のふらつき、T字杖使用、BMI26（肥満傾向）、変形性関節症による疼痛・可動域制限 |
| 環境因子 | 混雑した待合室、床の状態（不特定）、車椅子使用不可 |
| 心理的因子 | 尿意切迫による焦り・慌て |
| 行動因子 | 座っている時間が長い（筋力低下の可能性） |

一目で比較！: **「付き添い歩行」と「車椅子使用」の選択基準**

| 介入 | 適応 | 不適応/注意点 |
| --- | --- | --- |
| 付き添い歩行 | 自力歩行可能だが転倒リスクあり、短距離の移動、患者が歩行を希望 | 長距離移動、患者の疲労が強い場合、急な体動がある場合 |
| 車椅子移送 | 自力歩行困難、長距離移動、安静が必要、転倒リスクが極めて高い | 患者の残存機能低下を招く可能性、患者の尊厳に配慮 |

看護過程ポイント: **アセスメント → 看護診断 → 計画 → 実施 → 評価**

- **アセスメント**: 転倒リスク因子を「身体・環境・心理・行動」の4側面から包括的に評価。

- **看護診断 (Nursing Diagnosis)**: 転倒リスク状態 (Risk for Falls)

- **計画 (Planning)**: 安全なトイレ歩行のための付き添い。トイレ環境（手すり、段差）の確認。

- **実施 (Implementation)**: 付き添い歩行、声かけ、必要時は介助。

- **評価 (Evaluation)**: 転倒なくトイレに行けたか、患者の安心感は得られたか。

暗記のコツ: 「転倒予防は『口だけで注意』ではなく『行動で支援』！」と覚えましょう。患者に「気を付けて」と言うだけでは不十分で、看護師が「一緒に行く」「手を貸す」という行動が必要です。

国試頻出ポイント: 高齢者の転倒予防は毎年のように出題されます。特に「環境調整」「歩行介助」「転倒リスク因子のアセスメント」が頻出です。また、「患者のニーズ（トイレに行きたい）」と「安全の確保」の優先順位を判断する問題もよく出ます。

出題パターン注意！: 単純な知識問題ではなく、事例状況（混雑した待合室、車椅子がない、夫が会計中）を読み取り、最適な行動を選択する「状況判断問題」です。国試でもこのタイプは増加傾向にあります。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド

**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**:

あなたは外来の看護師です。70代女性のAさんが、診察終了後、夫が会計をしている間、待合室で椅子から立ち上がろうとしていました。「急にトイレに行きたくなって」と慌てた様子です。待合室は混雑しており、AさんはT字杖を使用し、脚長差があります。車椅子はすべて使用中です。あなたはどのように介入しますか？

**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:

1. **即時アセスメント**: Aさんの状態（尿意切迫、焦り、ふらつき）と環境（混雑、車椅子なし）を瞬時に評価。

2. **優先判断**: 「待つこと」が不可能な尿意切迫状態と、転倒リスクの高さから、最重要！ 付き添い歩行が最適な介入と判断。

3. **介入**: 「Aさん、一緒にトイレに行きましょう。ゆっくりで大丈夫ですよ」と声かけ。Aさんの利き手側に立ち、必要に応じて肘や腰を支える。

4. **環境調整**: トイレまでの通路の障害物を確認。トイレのドアを開け、手すりの位置を確認。

5. **夫への対応**: 会計中の夫に「Aさんとトイレに行ってきます」と一声かける（または同僚に伝言を依頼）。

**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**:

- 転倒リスク高い！ 患者の急な方向転換や立ち止まりに注意。常に患者の動きを先読みする。

- 患者のペースに合わせて歩く（急がせない）。

- トイレ内では、便座の高さ、手すりの位置、転倒防止のための声かけを行う。

- 感染対策: 手指衛生を忘れずに。

看護プロトコル: **外来での転倒予防プロトコル**

1. **観察項目**: 歩行状態（ふらつき、バランス）、使用歩行補助具の適合状態、履物、周囲の混雑状況。

2. **報告基準（SBAR）**:

- S (Situation): 「Aさんが尿意切迫で慌てており、付き添い歩行を実施しました。」

- B (Background): 「脚長差3cmあり、立ち上がり時にふらつきがあります。」

- A (Assessment): 「転倒リスクが高いと判断し、安全を確保しました。」

- R (Recommendation): 「今後もトイレ歩行時は付き添いが必要です。車椅子の確保を検討してください。」

3. **記録のポイント**: 転倒リスクアセスメント結果、実施した介入（付き添い歩行）、患者の反応、夫への説明内容。

4. **家族への説明の留意点**: 「お一人で歩かせるのは危険ですので、次回からはお声がけください」と、予防的な視点での説明を加える。

先輩看護師の一言:

「外来は忙しいですが、患者さんの『ちょっとした違和感』や『いつもと違う様子』を見逃さないでください。この事例のように、患者さんは『自分で歩けるから大丈夫』と思っていることが多いですが、看護師がリスクをアセスメントして『一緒に行きましょう』と声をかけることで、転倒という重大なインシデントを防げます。国試でも、『患者さんの言い分』と『看護師の判断』のどちらを優先すべきか、常に考えてみてくださいね！」

## 重要概念

- **転倒リスクアセスメント (Fall Risk Assessment)** — 患者の身体的因子（筋力、バランス、視力など）、環境因子（床、照明、履物など）、心理的因子（焦り、せん妄など）を包括的に評価し、転倒の危険性を予測すること。看護師はこのアセスメントに基づき、予防的介入を計画・実施する。
- **付き添い歩行 (Assisted Ambulation / Gait Belt Use)** — 転倒リスクのある患者が歩行する際に、看護師が患者の側に付き添い、必要に応じて身体的介助（肘や腰を支える、歩行補助具の使用を促す）を行うこと。安全な移動のための基本的な看護技術の一つ。
- **尿意切迫感 (Urinary Urgency)** — 突然起こる、強い尿意のことで、我慢が困難な状態。高齢者では加齢による膀胱容量の減少や骨盤底筋群の弱化などが原因となる。転倒リスクを高める因子の一つ。
- **脚長差 (Leg Length Discrepancy / LLD)** — 左右の下肢の長さに差がある状態。歩行時のバランスを崩しやすく、腰痛や股関節痛の原因となる。転倒リスクの身体的因子として重要。
- **状況判断 (Clinical Judgment / Situational Decision Making)** — 与えられた患者情報と環境情報を統合的に分析し、最善の看護介入を瞬時に判断する能力。看護師の臨床実践能力の核心であり、国試でも頻出。

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