# 5年後、Aさんは急性増悪による入退院を繰り返していた。今回の入院では呼吸機能の低下がみられたため、退院後に在宅酸素療法〈HOT〉を導入することになった。Aさんは「家での生活で気をつけることは何ですか」と看護師に質問した。Aさんへの指導内容で適切なのはどれか。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=360130  
> language: ja  
> subject: 一般・状況設定問題

## 問題

5年後、Aさんは急性増悪による入退院を繰り返していた。今回の入院では呼吸機能の低下がみられたため、退院後に在宅酸素療法〈HOT〉を導入することになった。Aさんは「家での生活で気をつけることは何ですか」と看護師に質問した。Aさんへの指導内容で適切なのはどれか。

Aさん(57歳、男性)は、妻(50歳)と2人で暮らしている。21歳から喫煙習慣があり、5年前に風邪で受診した際に肺気腫と診断された。最近は坂道や階段を昇ると息切れを自覚するようになってきた。

## 選択肢

1. 「寒いときは電気毛布を使ってください」
2. 「入浴時は酸素チューブを外してください」
3. 「ガス調理器を電磁調理器に変更してください」 **✔ 正解**
4. 「呼吸が苦しいときは楽になるまで酸素流量を上げてください」

**正解: 3**

## 解説

在宅酸素療法（HOT）中の最大の危険は「火気による引火」です。酸素は助燃性があるため、ガス調理器やタバコ、ストーブなどの火気から2m以上離れる必要があります。「電磁調理器（IH）への変更」は安全確保のために非常に有効な指導です。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、在宅酸素療法 (Home Oxygen Therapy, HOT) を導入する患者への安全指導に関する知識を問うています。HOTの最大のリスクは 酸素の助燃性 (Oxygen Supports Combustion) です。酸素はそれ自体が燃えるわけではありませんが、火気があると激しく燃焼を促進する性質があります。そのため、HOT中の患者とその家族には、火気の取り扱いに関する厳格な指導が必須となります。

1. ****核心概念の分析 (Key Concept)****: この問題の核心は、酸素療法の安全管理 です。特に在宅という環境では、病院と異なり火気（ガスコンロ、ストーブ、線香など）が日常生活に密接に関わっています。患者と家族が安全に酸素療法を継続するために、具体的な生活指導ができるかが問われています。

2. ****正解の根拠 (Answer Rationale)****: 選択肢③「ガス調理器を電磁調理器に変更してください」が適切です。最重要！ ガス調理器 は 裸火 (Open Flame) を発生させるため、酸素チューブや濃縮器の周辺で使用すると引火の危険性が極めて高いです。一方、電磁調理器 (IH) は火を使用しないため、酸素療法中の安全な調理方法として推奨されます。これは火気を生活から遠ざけるための具体的かつ有効な対策です。

3. ****誤答の分析 (Distractor Analysis)****:
- ①「寒いときは電気毛布を使ってください」: 混同注意！ 電気毛布はコードの断線やショートによる発火リスクがゼロではありません。HOT中は電気毛布よりも、湯たんぽやエアコンでの室温調整など、より安全な保温方法を指導するのが基本です。また、ストーブやコタツも火気・電気製品のリスクがあるため注意が必要です。
- ②「入浴時は酸素チューブを外してください」: 禁忌！ HOTが必要な患者は、入浴中も低酸素血症のリスクがあります。入浴時は 酸素チューブを外さず、壁掛け用のフックなどに引っかけて使用する方法を指導します。チューブを外すと、浴槽内で溺れたり、呼吸困難に陥る危険があります。
- ④「呼吸が苦しいときは楽になるまで酸素流量を上げてください」: 混同注意！最重要！ これは 絶対に行ってはいけない行為 です。酸素流量は医師の処方に従って厳守する必要があります。自己判断で流量を上げると、高二酸化炭素血症 (Hypercapnia) を引き起こし、意識障害や呼吸停止に至る危険があります（特に肺気腫など慢性閉塞性肺疾患（COPD）の患者は、低酸素が呼吸ドライブになっているため）。呼吸苦があれば、まずは指示された流量を守り、医師に相談するよう指導します。

4. ****関連概念の整理 (Related Concepts)****: HOTの安全指導では、以下の3点が頻出です。
- **火気厳禁**: タバコ、ガスコンロ、ストーブ、線香、マッチなど。
- **流量厳守**: 自己判断での流量調節は禁止。処方流量を守る。
- **酸素濃縮器の管理**: コードの取り扱い、フィルター清掃、停電時の対応。

概念整理: **在宅酸素療法（HOT）の安全原則**

| 項目 | 指導内容 | 理由 |
| --- | --- | --- |
| 火気 | 2m以上離す。ガス調理器→IH調理器へ変更。 | 酸素は助燃性があり、引火・爆発の危険。 |
| 酸素流量 | 医師の指示流量を必ず守る。 | 過剰投与でCO2ナルコーシス（高二酸化炭素血症）のリスク。 |
| 入浴 | チューブは外さず、浴室内で使用継続。 | 低酸素血症の悪化予防。 |
| 電気製品 | コード類の点検。電気毛布は避ける。 | ショート・発火のリスク低減。 |

一目で比較！: **HOT vs 酸素ボンベ（携帯用）**

| 項目 | 在宅酸素濃縮器 | 携帯用酸素ボンベ |
| --- | --- | --- |
| 特長 | 据え置き型。電源が必要。 | 外出時に使用。充填・交換が必要。 |
| 安全注意 | 火気・電気コード・フィルター清掃。 | 転倒・衝撃防止。ボンベの固定。 |
| 共通ルール | 火気厳禁・流量厳守・禁煙。 | 火気厳禁・流量厳守・禁煙。 |

看護過程ポイント: **HOT導入期の看護過程**

- **アセスメント**: 患者の生活環境（調理方法、暖房器具、喫煙の有無）、理解度、家族の協力体制。

- **看護診断**: 【非効果的健康管理】【危険性のある家庭内安全管理】【ガス交換障害のリスク状態】

- **計画・実施**: 安全な生活環境の整備指導（IH調理器、エアコン暖房の推奨）。酸素濃縮器の操作方法、流量の確認方法の実演指導。緊急時の連絡先（医療機関、酸素業者）の明示。

- **評価**: 患者・家族が安全な生活習慣を実践できているか。酸素流量を自己判断で変更していないか。火気の近くで酸素を使用していないか。

暗記のコツ: 「HOTの安全ルール」は **「火（火気）」と「流（流量）」** の2つを覚えましょう。「火の近くで酸素はNG」「勝手に流量を上げるのはNG」。この2つが試験でも現場でも最も重要です。

国試頻出ポイント: HOTに関する問題は、**「安全指導」** と **「流量の禁忌（CO2ナルコーシス）」** の2点が毎年のように出題されます。特に、COPD患者へのHOT導入時は、低酸素が呼吸ドライブになっている病態（酸素を上げすぎると呼吸が止まる）を理解しているかが問われます。

出題パターン注意！: 単純な「HOTで正しいのはどれか」という知識問題に加え、事例問題で「Aさんが退院後、『部屋が寒いからストーブをつけたい』と言っています。看護師の対応として適切なのはどれか」のように、**生活の文脈の中で安全指導を選択させる問題** が増えています。単なる暗記ではなく、なぜその指導が必要かを理解しておきましょう。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
あなたは訪問看護師として、HOT導入から1週間後のAさん宅を訪問しました。Aさんの妻が「主人が最近、夜中に息苦しくなることが多くて、自分で酸素の流量を少し上げてしまっているみたいなんです」と不安そうに話します。

- ****臨床シナリオ (Clinical Scenario)****: Aさん（57歳男性、COPD・肺気腫）はHOT導入後も夜間に呼吸困難を感じ、自己判断で酸素流量を処方の1L/分から3L/分に増量していました。妻はそれを止められずにいました。
- ****看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)****: 最重要！ まずAさんの状態を迅速にアセスメントします。バイタルサイン（SpO2、呼吸数、意識レベル）を確認。SpO2が100%でも意識がもうろうとしている場合は、高二酸化炭素血症（CO2ナルコーシス） を疑い、直ちに酸素流量を処方量に戻し、医師へ報告・受診勧告を行います。安全に流量を戻せない場合は、救急搬送も考慮します。その後、Aさんと妻に対して、流量を自己判断で上げることの危険性（呼吸が止まる可能性があること）を、簡潔かつ具体的に説明します。「楽になりたい気持ちはよくわかります。しかし、酸素を急に増やすと、逆に呼吸がしづらくなって意識を失う危険があります。息苦しいときは、決して自分で流量を変えずに、まずは訪問看護ステーションか病院に電話してください」と伝えます。また、妻にも緊急時の連絡方法を再確認し、安心感を与えます。
- ****患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)****: 混同注意！ HOT患者の急変時、SpO2が高いからといって安心してはいけません。COPD患者では、酸素過剰投与によるCO2ナルコーシスで、SpO2が高くても意識障害をきたすことがあります。観察のポイントはSpO2だけでなく、**意識レベル（JCS・GCS）**、**呼吸パターン（チェーンストークス呼吸など）**、**頭痛・手指の振戦（CO2貯留の徴候）** です。

看護プロトコル: HOT導入時の観察・報告・記録ポイント

- **観察項目**: 使用中の酸素流量（指示通りか）、SpO2、呼吸状態、意識レベル、皮膚・粘膜の色、痰の量・性状、咳嗽の有無。

- **報告基準（SBAR）**:

S（状況）: 「Aさんが夜間に呼吸困難を訴え、自己判断で酸素流量を3L/分に上げていました。」

B（背景）: 「COPD・肺気腫でHOT導入中。処方流量は1L/分です。」

A（アセスメント）: 「現在のSpO2は99%、呼吸数は22回/分ですが、意識レベルがJCS I-2です。高二酸化炭素血症を疑います。」

R（提案）: 「至急、医師の診察と動脈血ガス分析の指示をお願いします。」

- **記録のポイント**: 患者の言動（「楽になりたい」）、具体的な流量変更の事実（いつから、どのくらい上げたか）、指導内容（流量厳守の再指導、緊急連絡先の確認）、患者・家族の反応（理解度、不安の有無）を客観的に記録する。

先輩看護師の一言: 「HOTの患者さんにとって、酸素は『命の綱』であると同時に、正しく使わなければ『命取り』にもなる危険な医療機器です。『楽になりたい』という患者さんの気持ちは痛いほどわかりますが、そこをしっかりと説明し、安全を守るのが私たち看護師の役目です。国試の問題を解くときも、『この指導をしたら患者さんはどうなるか』『なぜこの指導が必要なのか』を想像してみてください。現場で必ず役立ちます！」

## 重要概念

- **在宅酸素療法 (Home Oxygen Therapy, HOT)** — 慢性呼吸不全の患者が在宅で酸素吸入を行う治療法。濃縮器やボンベを使用する。
- **助燃性 (Supports Combustion)** — 酸素自体は燃えないが、他の物質の燃焼を激しく促進する性質。火気厳禁の根拠。
- **高二酸化炭素血症 (Hypercapnia / CO2 Narcosis)** — 血液中の二酸化炭素濃度が異常に上昇した状態。COPD患者への過剰酸素投与で起こりうる。
- **慢性閉塞性肺疾患 (Chronic Obstructive Pulmonary Disease, COPD)** — タバコ煙などの有害物質に長期曝露されることで生じる肺の炎症性疾患。肺気腫と慢性気管支炎を含む。
- **流量 (Flow Rate)** — 酸素療法における単位時間あたりの酸素供給量（L/分）。医師の指示に従い厳守する必要がある。

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