# 肝硬変による肝性脳症で生じるのはどれか。2つ選べ。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=360122  
> language: ja  
> subject: 一般・状況設定問題

## 問題

肝硬変による肝性脳症で生じるのはどれか。2つ選べ。

## 選択肢

1. 浮腫
2. 異常行動 **✔ 正解**
3. くも状血管腫
4. 羽ばたき振戦 **✔ 正解**
5. メドゥーサの頭

**正解: 2, 4**

## 解説

肝機能低下によってアンモニア等の毒素が脳に達して起こる「肝性脳症」の症状として、見当識障害や昼夜逆転、「異常行動」などの精神・神経症状と、両腕を伸ばして手首を反らせた際にパタパタと震える「羽ばたき振戦」が特徴的にみられます。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、肝硬変 (Liver Cirrhosis) の合併症である 肝性脳症 (Hepatic Encephalopathy) の特徴的な症状を問うています。肝性脳症は、肝機能の著しい低下により、腸管で産生された アンモニア (Ammonia) などの毒素が肝臓で代謝・解毒されずに全身循環へ流入し、脳に障害を引き起こす病態です。

**正解の根拠 (Answer Rationale)**
肝性脳症の症状は、意識障害の程度に応じて分類（West Haven分類）され、精神神経症状が特徴です。
- **②番: 異常行動**: 肝性脳症では、初期に見当識障害、昼夜逆転、性格変化に加え、多幸症や異常行動（例：排泄物を弄る、攻撃的になるなど）が出現します。これは脳機能の低下によるものです。
- **④番: 羽ばたき振戦 (Asterixis / Flapping Tremor)**: 最重要！ 肝性脳症に特徴的な神経徴候です。両腕を前方に伸ばし、手関節を背屈させた状態を保持させると、手指や手関節が不随意に「パタパタ」と羽ばたくように震える現象です。これは意識障害の程度に伴い出現し、肝性脳症の診断的価値が高い所見です。

**誤答の分析 (Distractor Analysis)**
- 混同注意！ **①番: 浮腫 (Edema)** と **③番: くも状血管腫 (Spider Angioma)**、**⑤番: メドゥーサの頭 (Caput Medusae)** は、すべて肝硬変による門脈圧亢進症 (Portal Hypertension) および肝機能低下に伴う症状であり、肝性脳症の症状ではありません。
- **浮腫**: 肝臓でのアルブミン合成低下による膠質浸透圧の低下が原因。
- **くも状血管腫**: エストロゲン不活化能低下による皮膚毛細血管の拡張。
- **メドゥーサの頭**: 門脈圧亢進により、臍静脈を介した側副血行路が形成され、臍周囲の皮下静脈が蛇行・怒張したもの。

**関連概念の整理 (Related Concepts)**
肝性脳症の誘因として、消化管出血（血液中の蛋白が腸内細菌により分解されアンモニア産生増加）、便秘、高蛋白食、感染症、電解質異常（特に低カリウム血症）、利尿薬の過剰投与などが重要です。治療では、原因の除去とともに、ラクツロース (Lactulose) による腸管内のアンモニア産生抑制・排泄促進、経口吸収不能な抗菌薬（リファキシミンなど）の投与が行われます。

概念整理: 肝性脳症の症状と、門脈圧亢進症状の鑑別は頻出です。

| カテゴリ | 症状 | 病態 |
| --- | --- | --- |
| 肝性脳症 | 異常行動、羽ばたき振戦、見当識障害、昏睡 | アンモニア等による脳機能障害 |
| 門脈圧亢進症 | 浮腫、くも状血管腫、メドゥーサの頭、脾腫、腹水、食道静脈瘤 | 肝内血管抵抗増加・側副血行路形成 |

一目で比較！:
- **肝性脳症 vs せん妄 (Delirium)**: 両者とも意識障害・異常行動を呈しますが、肝性脳症は肝疾患の存在と羽ばたき振戦が鑑別の鍵。せん妄は感染・薬剤・術後など多因子が原因。
- **羽ばたき振戦 vs 企図振戦 (Intention Tremor)**: 羽ばたき振戦は姿勢保持時に出現する不規則な動き（asterixis）。企図振戦は小脳障害で、目標に近づくにつれて増強する規則的な振戦。

看護過程ポイント:
- **アセスメント**: 肝性脳症が疑われる患者には、意識レベル（JCSやGCS）、羽ばたき振戦の有無、日内変動、誘因（便秘・出血・感染・電解質異常）を評価。
- **看護診断 (Nursing Diagnosis)**: 「思考過程の変化 (Disturbed Thought Processes)」、または「非効果的脳組織灌流リスク (Risk for Ineffective Cerebral Tissue Perfusion)」。
- **計画・実施**: 安全確保（転倒転落予防、ベッド柵使用）、高蛋白食の制限（蛋白質制限食、現在は重症時のみ考慮）、排便コントロール（ラクツロース投与、排便回数・性状観察）、誘因の除去。
- **評価**: 意識レベル改善、羽ばたき振戦消失、血清アンモニア値低下。

暗記のコツ: 「肝性脳症 = 異常行動 + 羽ばたき振戦」。「門脈圧亢進 = 浮腫 + くも状血管腫 + メドゥーサの頭」。症状を「脳の症状」か「お腹の症状（門脈系）」かで分けて覚えましょう。

国試頻出ポイント: 肝性脳症の症状、特に羽ばたき振戦の有無と誘因（消化管出血・便秘・高蛋白食）を問う問題が頻出。門脈圧亢進症状（食道静脈瘤・腹水・脾腫）との組み合わせも出題されます。

出題パターン注意！: 事例問題で「肝硬変患者が昨夜から興奮状態で、寝返りを打ち続け、羽ばたき振戦が認められた。看護師の優先的な対応は？」→ 誘因のアセスメント（消化管出血の有無、便秘、感染兆候）と医師への報告が正解となります。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
**臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 「50代男性、アルコール性肝硬変で定期的に通院中。昨夜から家人が『様子がおかしい』と訴え、救急外来を受診。意識レベルJCS I-2、見当識障害あり。問診で3日前から便秘気味だったことが判明。あなたは受け持ち看護師です。まず何を確認しますか？」
**看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**:
1. **観察**: バイタルサイン（発熱の有無）、意識レベル（JCS/GCS）、羽ばたき振戦の有無、腹部所見（腹水の有無・腹部膨満）、皮膚黄染・くも状血管腫、便通（最終排便日・性状）。血液検査結果（アンモニア値、電解質、肝機能）を確認。
2. **アセスメント**: 便秘による腸管内アンモニア産生増加が誘因と判断。肝性脳症（West Haven分類 Grade I〜II）の可能性が高い。
3. **報告（SBAR）**: 最重要！ 「医師へ。肝硬変の患者さんで、意識レベル低下と羽ばたき振戦が認められます。誘因として3日間の便秘があり、アンモニア値が上昇している可能性があります。ラクツロースの投与指示をお願いします。」
4. **介入**: ラクツロースを指示通り投与。排便状況を記録し、1日2〜3回の軟便を目標に調整。安全確保のためベッド柵を上げ、ナースコールを手の届く位置に設置。必要時は抑制（身体拘束は最終手段）。
5. **評価**: 投与後、排便が促進され、意識レベルの改善がみられるか経時的に評価。羽ばたき振戦の消失確認。
**患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**:
- 危険！ 意識障害のある患者の転倒・転落予防は最優先。ベッドの高さを最低にし、センサーマットを使用する。
- 消化管出血（吐血・下血）がないか確認。出血は肝性脳症の重篤な誘因となる。
- ラクツロース投与による下痢は、電解質異常（低K血症）を招き、肝性脳症を悪化させる可能性があるため、投与量の調整は医師と相談しながら行う。

看護プロトコル: **観察項目**: 意識レベル（JCS/GCS 15〜30分毎）、羽ばたき振戦、排便回数・性状、血清アンモニア値（基準値: 正常範囲 30〜86 μg/dL）。**報告基準**: 意識レベルが急激に低下した場合、羽ばたき振戦が初めて出現した場合、誘因（消化管出血・感染兆候・電解質異常）を疑う所見あり。**記録**: 意識レベルの変化、振戦の有無、排便状況、投与薬剤とその効果、患者の安全対策の実施状況。

先輩看護師の一言: 「肝性脳症の患者さんは、『いつもと違う』という家族の訴えが診断の糸口になることがとても多いです。意識レベルが低下する前に、ちょっとした性格の変化や、昼夜逆転などのサインが出ることがあります。日頃から患者さんの普段の状態を把握しておくことが、早期発見につながります。国試でも『肝硬変患者の異常行動』は頻出事項です。『なぜこの患者さんに異常行動が起きているのか？』という病態生理と、『どう看護すればいいのか？』という看護介入をセットで覚えましょう！」

## 重要概念

- **肝性脳症** — 肝機能低下により、アンモニアなどの毒素が脳に達し、意識障害や異常行動、羽ばたき振戦を引き起こす病態。
- **羽ばたき振戦** — 肝性脳症に特徴的な姿勢時振戦。両腕を伸展・手関節背屈時に不規則なパタパタとした震えが出現する。
- **アンモニア** — 腸管内で蛋白質が分解されて産生される毒素。肝臓で代謝されるが、肝不全時には血中濃度が上昇し、脳障害を引き起こす。
- **門脈圧亢進症** — 肝硬変などにより門脈圧が上昇し、腹水、脾腫、食道静脈瘤、くも状血管腫、メドゥーサの頭などを生じる病態。
- **ラクツロース** — 肝性脳症治療に用いられる非吸収性二糖類。腸管内のpHを低下させ、アンモニアの産生を抑制し、排泄を促進する。

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