# 甲状腺クリーゼについて正しいのはどれか。

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> url: https://mymerci.kr/pages/nclex_q.php?qn_id=360114  
> language: ja  
> subject: 一般・状況設定問題

## 問題

甲状腺クリーゼについて正しいのはどれか。

## 選択肢

1. 低体温となる。
2. 致死率は2%以下である。
3. 誘因として感染症が多い。 **✔ 正解**
4. 初期症状として徐脈を認める。
5. 甲状腺ホルモンの欠乏症である。

**正解: 3**

## 解説

甲状腺クリーゼは、バセドウ病などの甲状腺機能亢進症の患者が、重症感染症や手術、外傷、不規則な服薬などを「誘因（引き金）」として、甲状腺ホルモンが急激に過剰となり、高熱、頻脈、意識障害などを呈する致死率の高い重篤な病態です。

## 詳細解説

核心解説
この問題は、甲状腺クリーゼ (Thyroid Crisis / Thyroid Storm) の病態と誘因に関する知識を問うています。甲状腺クリーゼは、甲状腺機能亢進症 (Hyperthyroidism)、特に バセドウ病 (Graves' Disease) の患者さんにおいて、何らかのストレスを契機に甲状腺ホルモン（T3, T4）が急激に過剰産生・放出され、生命の危機に至る重篤な病態です。この病態を理解するには、まず「甲状腺ホルモンの過剰状態＝全身の代謝が亢進する」という基本を押さえることが重要です。

1. **核心概念の分析 (Key Concept)**: 甲状腺クリーゼは、単なる甲状腺機能亢進症の重症化ではなく、急激な代謝亢進によって全身の臓器に高負荷がかかり、代償不全を起こした状態です。特に、高体温 (Hyperthermia)、頻脈 (Tachycardia)、中枢神経症状 (Consciousness Disturbance / Agitation) が3主徴とされています。致死率は高く、適切な治療が行われなければ10%以上と報告されており、非常に緊急性の高い病態です。
2. **正解の根拠 (Answer Rationale)**: ③「誘因として感染症が多い」が正解です。甲状腺クリーゼの代表的な誘因には、感染症 (Infection)（特に肺炎、尿路感染症）、外傷、手術、出産、精神的ストレス、抗甲状腺薬の急な中断や不規則な内服などが挙げられます。これらはすべて、身体に強いストレス（カテコールアミン増加など）を与え、甲状腺ホルモンの放出を促進する引き金となります。
3. **誤答の分析 (Distractor Analysis)**:
①「低体温となる」は誤り。混同注意！ 甲状腺機能亢進症では代謝が亢進するため、発熱・高体温（40℃近くになることも）が典型的です。粘液水腫昏睡（甲状腺機能低下症の重症型）で低体温となります。
②「致死率は2%以下である」は誤り。最重要！ 致死率は治療が行われても10%前後、未治療ではさらに高く、決して低い数値ではありません。
④「初期症状として徐脈を認める」は誤り。甲状腺ホルモンは心拍数を増加させる作用があります。クリーゼでは洞性頻脈（120~140回/分以上）が必発で、重症化すると 心房細動 (Atrial Fibrillation) を合併することもあります。徐脈は甲状腺機能低下症の症状です。
⑤「甲状腺ホルモンの欠乏症である」は誤り。正反対で、甲状腺ホルモンが 急激に過剰 になった状態です。欠乏症は甲状腺機能低下症です。
4. **関連概念の整理 (Related Concepts)**: 甲状腺クリーゼと、甲状腺機能低下症による 粘液水腫昏睡 (Myxedema Coma) は全く逆の病態です。クリーゼが「高熱・頻脈・興奮」なら、粘液水腫昏睡は「低体温・徐脈・意識障害（傾眠）」と対比して覚えましょう。

概念整理: 甲状腺クリーゼ = 甲状腺ホルモン 過剰 による 代謝亢進・全身臓器不全。誘因は感染・手術・ストレス。症状は高熱・頻脈・意識障害・発汗過多。治療は抗甲状腺薬（チアマゾール）、ヨウ素、β遮断薬（プロプラノロール）、ステロイド、対症療法（解熱、補液）。

一目で比較！:

| 項目 | 甲状腺クリーゼ | 粘液水腫昏睡 |
| --- | --- | --- |
| 病態 | 甲状腺ホルモン過剰 | 甲状腺ホルモン欠乏 |
| 体温 | 高体温（発熱） | 低体温 |
| 心拍数 | 頻脈 | 徐脈 |
| 皮膚 | 湿潤・発汗 | 乾燥・冷感・浮腫 |
| 意識 | 興奮・せん妄 | 傾眠・昏睡 |

看護過程ポイント: **アセスメント**: バセドウ病患者の急な発熱・頻脈・意識レベルの変化に気づく。誘因（感染兆候、服薬状況）の確認。心電図モニターで不整脈（特に心房細動）の出現を監視。 **看護診断**: 非効果的組織灌流（脳、心臓）、ハイパーサーミア、不安、非効果的コーピング。 **計画・介入**: 静脈路確保、酸素投与、クーリング（冷却ブランケット、氷嚢）、安全な環境整備（興奮・せん妄による転落・抜去予防）、安静の確保、薬物療法の正確な実施（抗甲状腺薬、β遮断薬、ステロイドの投与と効果・副作用の観察）。 **評価**: バイタルサインの安定（体温下降、心拍数減少）、意識レベルの改善、不整脈の消失。

暗記のコツ: 「甲状腺クリーゼ＝ **『風邪（感染）をきっかけに、バセドウ病の人が、熱が出て、ドキドキして（頻脈）、意識がおかしくなる（興奮）』**」とストーリーで覚えましょう。症状はすべて「亢進」している点が鍵です。

国試頻出ポイント: 誘因として「感染症」が最も多いことを覚えておく。また、「致死率が高い」「高体温」「頻脈」の3点はセットで問われやすい。治療では プロプラノロール (Propranolol)（β遮断薬）の使用目的（頻脈・興奮の改善）もよく出題されます。

出題パターン注意！: 「バセドウ病で内服治療中の患者が、歯科治療後に発熱と意識障害を呈した。何を考えるか？」という状況設定問題で、誘因（抜歯という侵襲）と病態（甲状腺クリーゼ）を結びつける形で出題されます。

## 臨床シナリオ

臨床実践ガイド
- **臨床シナリオ (Clinical Scenario)**: 「30代女性、バセドウ病でチアマゾール内服中。2日前から発熱・咽頭痛あり、自己中断していた。今朝、家族が呼びかけに反応が悪く、体温39.5℃、心拍数140/分、呼吸数32/分、血圧90/50mmHgで救急搬送。意識は興奮状態で、意味不明な発言を繰り返している。」この患者さんに、看護師として最初に行うべきアセスメントと医師への報告内容は？
- **看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)**: 最重要！ 観察：バイタルサイン（特に体温・心拍数・血圧・SpO2）の頻回測定、心電図モニター装着、意識レベル（JCS/GCS）の評価。アセスメント：甲状腺クリーゼによる多臓器不全の初期兆候（高熱・頻脈・血圧低下・意識障害）。報告（SBAR）：状況（S）「バセドウ病患者、発熱と意識障害で搬送」、背景（B）「服薬自己中断歴あり、咽頭痛の前駆症状あり」、アセスメント（A）「甲状腺クリーゼを疑う。高熱・頻脈・血圧低下あり、ショックのリスクが高い」、提案（R）「直ちに抗甲状腺薬、β遮断薬、ステロイドの投与、補液、冷却処置が必要と考える」と報告。介入：医師指示に基づき、静脈路確保、酸素投与（マスク10L/分）、冷却ブランケット・氷嚢で体温管理、安全確保（ベッド柵、転落防止、抑制が必要か判断）。
- **患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions)**: 興奮状態の患者は転倒・転落・点滴抜去のリスクが高い。身体拘束よりも、環境調整（ベッド柵・マットレス）と必要最小限の抑制を検討。クーリングによるシバリング（戦慄）は代謝をさらに亢進させるため、鎮静薬の併用や保温に注意。また、抗甲状腺薬による無顆粒球症（発熱・咽頭痛）が誘因となっている可能性もあるため、白血球分画の確認も重要。

看護プロトコル: 観察項目：バイタルサイン（15~30分毎）、心電図モニター（不整脈の有無）、意識レベル（JCS/GCS）、尿量、皮膚の色調と湿潤度、眼球突出の程度。報告基準（SBAR）：心拍数130/分以上、体温39.0℃以上、意識レベルの悪化（GCS 3点以上の低下）、新たな不整脈（心房細動）出現。記録：バイタルサインの推移、薬剤投与時刻と効果、患者の言動と対応、家族への説明内容。家族への説明：「甲状腺ホルモンが急激に増えたことで命に関わる状態です。今は集中治療室で治療を行います。お薬の内服を再開し、心臓や体温を落ち着かせる処置をしています。」

先輩看護師の一言: 「甲状腺クリーゼは『クリーゼ』という名前の通り、本当に急変する病態です。バセドウ病の患者さんが感染症にかかったときは、『熱が高いだけ』で済ませずに、心拍数や意識レベルを必ずチェックしてください。『いつもと違う』を見逃さないことが、患者さんの命を守る第一歩です。国試では誘因と症状をセットで覚えましょう！」

## 重要概念

- **甲状腺クリーゼ** — 甲状腺機能亢進症の患者に、感染症などの誘因で甲状腺ホルモンが急激に過剰となり、高熱・頻脈・意識障害を呈する致死率の高い重篤な病態。
- **バセドウ病** — 甲状腺機能亢進症の代表的疾患。自己抗体による甲状腺刺激でホルモンが過剰産生される。眼球突出、頻脈、体重減少が特徴。
- **誘因** — 病気を引き起こすきっかけ。甲状腺クリーゼでは、感染症、手術、外傷、出産、ストレス、薬の中止などが該当。
- **代謝亢進** — 甲状腺ホルモンの過剰により、全身のエネルギー消費と熱産生が増加した状態。発熱、発汗、頻脈、体重減少を引き起こす。
- **粘液水腫昏睡** — 甲状腺機能低下症の重症型。低体温、徐脈、意識障害、顔面浮腫が特徴。甲状腺クリーゼとは対照的な病態。

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