核心解説
この問題は、
健康日本21(第三次)の内容、特に
生活習慣の改善に関する目標項目について問うています。
最重要!健康日本21は、国民の健康寿命の延伸と健康格差の縮小を目指す国家戦略です。第三次(2024年度~2035年度)では、生活習慣の改善として「喫煙」「飲酒」「食生活・栄養」「身体活動・運動」「睡眠」の各分野に具体的な数値目標が設定されています。
1.
正解の根拠 (Answer Rationale):
最重要! 選択肢1「
成人の喫煙率の低下」は、健康日本21(第三次)で掲げられている生活習慣改善の主要目標の一つです。喫煙は、がん、循環器疾患、COPDなど多くの生活習慣病の最大のリスク因子であり、喫煙率低下は健康寿命延伸に直結するため、国家目標として明確に設定されています。
2.
誤答の分析 (Distractor Analysis):
混同注意! 誤答の選択肢は、医療提供体制や医療費に関するテーマであり、健康日本21の目標項目と混同しやすいです。
- ②番「全国の病院病床数の削減」は、
医療計画や
地域医療構想に関わる項目で、健康日本21の直接の目標ではありません。
- ③番「特定健康診査の廃止」は、
高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定健康診査・特定保健指導の制度そのものを否定する内容であり、健康日本21の目標とは逆の方向性です。
- ④番「医療費の総額抑制」は、
医療保険制度や
診療報酬改定における重要な課題ですが、健康日本21は生活習慣改善を主目的としており、医療費の直接的な抑制目標は含まれません。
- ⑤番「介護保険施設の増設」は、
介護保険法に基づく
介護保険事業(支援)計画や
地域包括ケアシステムに関わる項目で、健康日本21の直接の目標ではありません。
3.
関連概念の整理 (Related Concepts):
健康日本21は、第一次(2000~2012年)、第二次(2013~2023年)、第三次(2024~2035年)と段階的に発展しています。
混同注意! 第三次では、新たに「睡眠」の質の改善に関する目標が追加された点が特徴です。また、生活習慣の改善は、
特定健康診査・特定保健指導(メタボリックシンドローム対策)や
医療費適正化計画と密接に関連しますが、目標項目の設定主体と根拠法規が異なることを理解しましょう。
概念整理: 健康日本21(第三次)の生活習慣改善目標分野:①喫煙、②飲酒、③食生活・栄養(食塩摂取量減少など)、④身体活動・運動、⑤睡眠(新規追加)。これらは国民の健康寿命延伸と健康格差是正を目的としています。
一目で比較!:
| 政策/計画 | 主な目標項目 | 根拠法規 |
| 健康日本21(第三次) | 喫煙率低下、適正飲酒、食塩摂取減少、身体活動増加、睡眠改善など | 健康増進法 |
| 医療計画/地域医療構想 | 病床機能報告、病床数の適正化、在宅医療の推進 | 医療法 |
| 医療費適正化計画 | 特定健康診査・特定保健指導の実施率向上、医療費の適正化 | 高齢者の医療の確保に関する法律 |
| 介護保険事業計画 | 介護給付費の適正化、介護保険施設・サービスの整備 | 介護保険法 |
看護過程ポイント: 看護師は健康日本21の目標を理解し、患者への保健指導(禁煙支援、食事指導、運動指導、睡眠衛生指導)や
健康行動変容(行動変容ステージモデル)への支援を、エビデンスに基づき実践します。
暗記のコツ: 健康日本21(第三次)の「5つの柱」として「たばこ・お酒・食べ物(食塩)・運動・睡眠」と覚えましょう。睡眠が新規追加されたことを押さえると、国試で「第三次の特徴」を問う問題に対応できます。
国試頻出ポイント: 健康日本21は、生活習慣改善項目の具体的な内容を問う「単純知識問題」と、事例患者への保健指導の優先順位を問う「応用問題」の両方で頻出です。
出題パターン注意!: 「健康日本21(第三次)の目標に含まれない項目はどれか」という消去法問題や、「特定健康診査・特定保健指導」や「医療費適正化計画」との比較問題が出題されやすいです。