核心解説
この問題は、日本の公的統計調査の目的と実施頻度に関する知識を問うています。
統計調査は看護の現場でも地域アセスメントや健康政策の理解に不可欠であり、各調査の特徴を正確に把握することが重要です。
正解は
最重要! 2. 国民生活基礎調査は世帯の状況を把握するために毎年実施されるです。
国民生活基礎調査 (Comprehensive Survey of Living Conditions) は、
厚生労働省が毎年実施する基幹統計調査の一つで、
世帯の構造、所得、健康、介護、社会保障など、国民生活の基礎的状況を総合的に把握することを目的としています。看護師が地域の健康課題をアセスメントする際の基礎資料として非常に重要です。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意! 1. 患者調査は、病院や診療所を利用する患者の傷病状況や受療動向を把握する調査であり、
世帯構造を主目的としません。実施頻度は3年ごとです。
混同注意! 3. 国勢調査 (Population Census) は、日本の人口・世帯の実態を明らかにするための最も基本的な統計調査ですが、
実施頻度は5年ごとであり、「毎月実施」ではありません。また、所得を直接把握するものではなく、世帯構造の基礎データを提供します。
混同注意! 4. 人口動態調査 (Vital Statistics) は、出生、死亡、婚姻、離婚、死産といった人口動態現象を把握するための調査であり、
世帯の生活状況を把握するものではありません。
混同注意! 5. 学校保健統計調査 (School Health Statistics Survey) は、児童・生徒・学生の発育状態や健康状態を把握する調査であり、
世帯全体の健康状態を把握する目的ではありません。
概念整理
| 統計調査名 | 主な目的 | 実施頻度 | 担当省庁 |
| 国民生活基礎調査 | 世帯の構造・所得・健康・介護 | 毎年 | 厚生労働省 |
| 国勢調査 | 人口・世帯の基本統計 | 5年ごと | 総務省統計局 |
| 患者調査 | 傷病状況・受療動向 | 3年ごと | 厚生労働省 |
| 人口動態調査 | 出生・死亡・婚姻・離婚 | 毎年 | 厚生労働省 |
| 学校保健統計調査 | 児童生徒の健康状態 | 毎年 | 文部科学省 |
一目で比較!
混同注意! 「毎年」実施する調査と
「隔年・数年ごと」の調査を区別しましょう。国民生活基礎調査は「毎年」ですが、一部の項目(所得や介護など)は大規模調査として3年ごとに詳細調査が行われます。
看護過程ポイント
看護過程の「アセスメント」段階では、地域の健康課題を把握するためにこれらの統計データを活用します。例えば、
国民生活基礎調査の「世帯の健康状況」や「介護の状況」のデータは、地域包括ケアシステムの計画立案や在宅看護のニーズアセスメントに直接役立ちます。
暗記のコツ
「
国(国勢調査)は5年に1度、国民(国民生活基礎調査)は毎年暮らしを調べる」と覚えましょう。また、厚生労働省の調査は「患者・人口・国民」の3つ、総務省は「国勢調査」、文部科学省は「学校」とセットで覚えると整理しやすいです。
国試頻出ポイント
看護師国家試験では、
最重要! 「国民生活基礎調査」と「国勢調査」の目的・実施頻度の違いが頻出です。特に、
地域看護学や
在宅看護論の文脈で、世帯構造や健康状態を把握するための調査として問われます。
出題パターン注意!
単純な「目的と頻度の組み合わせ」だけでなく、「
事例問題で、地域の高齢化率や介護需要を把握するためにどの統計調査を参照すべきか」といった応用問題にも対応できるようにしましょう。