訪問看護で、脳血管障害の後遺症により左片麻痺がある高齢者の食事介助を行う際の看護師の対応として最も適切なものはどれか? | MyMerci
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問題

訪問看護で、脳血管障害の後遺症により左片麻痺がある高齢者の食事介助を行う際の看護師の対応として最も適切なものはどれか?

解説
左片麻痺の場合、健側である右側から介助することで、利用者が自ら食べる動作を行いやすく、また誤嚥のリスクを軽減できる。左側から介助すると麻痺側に食べ物がたまりやすい。食事は坐位またはギャッジアップで行い、誤嚥予防のため必要に応じてとろみをつけた水分を提供する。
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詳細解説

核心解説 この問題は、脳血管障害 (Cerebrovascular Disease) による 片麻痺 (Hemiplegia) がある高齢者の食事介助 (Mealtime Assistance) の基本原則を問うています。最重要! ポイントは、患者の残存機能を最大限に活かし、誤嚥 (Aspiration) を予防するためのポジショニングと介助方向です。麻痺がある場合、健側 (Unaffected Side) からアプローチすることが看護の大原則です。 正解の根拠 (Answer Rationale) 最重要! 正解は「利用者の右側に座って介助する」です。左片麻痺 (Left Hemiplegia) の場合、右側が健側となります。健側である右側から介助することで、利用者は自分の見える範囲で食事を認識でき、残存する右上肢で食べる動作を行いやすくなります。また、食物を口の健側に入れることで咀嚼・嚥下がスムーズになり、麻痺側の口腔内に食物が貯留するのを防ぎ、誤嚥性肺炎 (Aspiration Pneumonia) のリスクを低減できます。 誤答の分析 (Distractor Analysis) ① 利用者の左側に座って介助する: 混同注意! 左片麻痺の患者の左側は麻痺側です。麻痺側からの介助は、視野の欠損や感覚鈍麻があるため利用者に不安を与え、食物が口腔内の麻痺側に溜まりやすく誤嚥のリスクを著しく高めます。 ② 利用者の正面に立って介助する: 看護師が立位で上から介助すると、利用者は顎が上がり気道が開きやすくなるため、誤嚥のリスクが高まります。介助者は必ず利用者の目線の高さに合わせて座るのが原則です。 ③ ベッドを水平にして介助する: 仰臥位での食事は誤嚥のリスクが極めて高いため禁忌です。必ず座位またはファウラー位(45度以上ギャッジアップ)を保持します。 ⑤ とろみをつけた水分は提供しない: 嚥下障害が疑われる場合、水分にとろみをつけることは誤嚥予防の基本的かつ有効な手段です。状態に応じて積極的に検討すべき介入です。 関連概念の整理 (Related Concepts) 概念整理 - 健側介助の原則: 麻痺がある患者のケア(食事、移乗、更衣など)は、常に健側からアプローチする。 - 食事姿勢の原則: 誤嚥予防のため、顎を引いた前傾姿勢(頸部前屈位)で、足底を床や台にしっかりつけて安定した座位をとる。 - 口腔ケアの重要性: 食事前の口腔ケアは味覚を刺激し、食後のケアは麻痺側の食物残渣を除去し誤嚥性肺炎を予防する。 一目で比較!
項目健側 (Unaffected Side)患側 (Affected Side / 麻痺側)
感覚・運動正常または軽度低下感覚鈍麻、運動障害
介助方向必ずこちらから不安、食物残渣、誤嚥のリスク大
視野確保されている半側空間無視の可能性あり

看護過程ポイント - アセスメント (Assessment): 麻痺の程度、意識レベル、嚥下機能(反復唾液嚥下テストなど)、口腔内環境、認知機能、好みの食べ物、義歯の有無。 - 看護診断 (Nursing Diagnosis): 「嚥下障害」「誤嚥リスク状態」「摂食自立摂取障害」「身体可動性障害」など。 - 計画 (Planning): 食事の時間を決め、環境を整え、適切な食器(縁の高い皿、太柄のスプーンなど)を選択する。 - 実施 (Implementation): 正しい姿勢の保持、一口量の調整、ゆっくりとしたペース、嚥下の確認、口腔ケアの徹底。
暗記のコツ健側から、座って目線を合わせて顎を引いて」の「け・ざ・め・あ」で覚えましょう! これは食事介助だけでなく、全てのケアの基本姿勢です。
国試頻出ポイント 片麻痺患者の食事介助は、訪問看護や老年看護の状況設定問題で頻出です。特に「介助者の立つ位置」と「ベッドの角度」は引っ掛けとしてよく出題されます。選択肢の「左」と「右」を読み間違えないように冷静に判断しましょう。
出題パターン注意! 単純な知識問題だけでなく、「食事中にむせ込みがみられた際の対応」や「食事前の口腔ケアの目的」を問う応用問題にも発展します。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 「80歳男性。脳梗塞後遺症で左片麻痺と軽度の嚥下障害があります。本日、訪問看護で昼食介助に入ると、奥様が『最近むせることが多くて心配』とおっしゃっています。利用者に『右側に座りますね』と声をかけ、ファウラー位に体位を整え、顎を引いてもらうよう促し、一口大に調整した食事を右側から提供しました。」 - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 最重要! まずは食事中のバイタルサイン (Vital Signs)、特にSpO2の変動に注意します。むせ込みの有無、声質の変化(嗄声)、呼吸音の聴診を行い、誤嚥の早期兆候(微熱、痰の増加)を観察します。ご家族の不安を軽減するために、むせにくい調理形態(軟らかく煮込む、水分にとろみをつける)の具体的なアドバイスも重要です。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 食後30分~1時間はギャッジアップを維持し、逆流による誤嚥を防ぎます。麻痺側の口腔内は食物が残りやすいため、食後の観察と含嗽、スポンジブラシなどを用いた丁寧な口腔ケアが感染予防に不可欠です。
看護プロトコル - 観察項目: 意識レベル、呼吸状態(呼吸数・SpO2)、むせ・嗄声の有無、口腔内残渣の有無、食事摂取量、食事動作の自立度。 - 報告基準 (SBAR): 食事中のSpO2の著明な低下(例:90%以下)、頻回なむせ込み、発熱がある場合は医師やリハビリスタッフ(ST: 言語聴覚士)へ連絡し、嚥下機能評価の必要性を相談します。 - 記録: 摂取量、食事時間、むせの有無とその際のSpO2値、使用した食形態、利用者の様子や発言をSOAP形式で記録します。
先輩看護師の一言 「食事は生きる喜びに直結します。『安全だから』と過度に制限するのではなく、どうすれば『おいしく、安全に』食べ続けられるかを追求するのが私たち看護師の腕の見せ所です。一口の『おいしいね』という笑顔のために、今日のポイントを現場で活かしてくださいね!」

重要概念

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