幼児のいる家庭での入浴中の事故予防で正しいのはどれか。 | MyMerci
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幼児の健康増進のための看護
問題

幼児のいる家庭での入浴中の事故予防で正しいのはどれか。

解説
浴槽のふたを閉めておくことで、子どもが誤って浴槽に落ちる事故や、ふたの上に乗って転倒する事故を予防できる。また、湯をためた浴槽に子どもが近づくことを防ぐ効果もある。
同じテーマの次の問題1歳6か月児の健康診査で、看護師が保護者に行う事故予防の指導として適切なのはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、幼児 (Toddler/Preschooler)の家庭内事故予防、特に入浴時の溺水 (Drowning) と熱傷 (Burn)防止に関する正しい知識を問うています。幼児期は運動能力が発達する一方で危険予測能力が未熟なため、入浴中の事故は最重要!死亡原因の上位を占めます。看護師は家庭での安全対策を具体的に指導する必要があります。

正解の根拠 (Answer Rationale)
① 浴槽のふたは常に閉めておく習慣をつける
これが正解です。幼児が浴室に一人で入り、浴槽のふたを開けて転落したり、ふたの上に乗って滑り転倒する事故を防げます。また、ふたが閉まっていれば、誤って浴槽内に落ちる溺水 (Drowning)のリスクを大幅に減らせます。浴槽に湯をためていない時でも、常に閉めておく習慣が重要です。

誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!
② 浴槽に湯をためる時は子どもを浴槽の中に入れておく
これは危険!絶対にしてはいけません。湯張り中は給湯温度が不安定で、いきなり高温の湯が出て熱傷 (Burn)を引き起こす危険性があります。子どもを浴槽に入れるのは、湯をためてから湯温を確認してからにします。

③ 子どもだけで入浴させるのは3歳を過ぎてからにする
危険!3歳ではまだ溺水 (Drowning)の危険を回避できません。一般的に、子どもだけで入浴させるのは小学校中学年(7~8歳頃)以降、かつ子どもに安全な入浴習慣が身についていることが条件です。目安としては「おしっこを自分でコントロールでき、湯船で潜る遊びをしない」などが挙げられます。

④ 湯温は体温より高い43℃程度に設定する
これは危険!幼児の皮膚は薄く、大人よりも熱傷 (Burn)しやすいです。43℃では熱傷の危険があります。推奨される湯温は38~40℃程度で、大人が手で触れて「ぬるめ」と感じる温度が安全です。

⑤ 浴室の床は水気を拭き取らずに滑りにくいマットを敷く
滑りにくいマットは有効ですが、水気を拭き取らないとカビ (Mold) や細菌繁殖の原因となり、衛生面で問題があります。また、マットの下に水が溜まり滑りやすくなることもあります。正しい対策は、入浴後は床の水気を拭き取り、浴室を乾燥させることです。

関連概念の整理 (Related Concepts)
家庭内の事故予防全般において重要なのは「子どもから目を離さない」ことと「環境を整える」ことです。入浴事故以外にも、転落・転倒、誤飲・誤嚥、やけど、溺水、交通外傷など、成長段階に応じた予防策を指導する必要があります。

概念整理: 幼児の事故予防は「発達段階に応じた危険予測能力のなさ」を理解することが核心。入浴事故は溺水熱傷が2大リスク。

一目で比較!:
対策正しい方法誤った方法
浴槽のふた常に閉める開けっぱなし
湯張り中子どもは浴槽の外子どもを浴槽に入れる
一人入浴7~8歳以降が目安3歳からOK
湯温38~40℃43℃
床の水気拭き取って乾燥拭き取らずマットだけ


看護過程ポイント: アセスメント:家庭の入浴環境(浴槽の形状、ふたの有無、湯温設定、保護者の監視状況)を評価。看護診断:「転倒・転落リスク状態」「外傷リスク状態」。計画・実施:具体的な安全対策(上記の正解に基づく)を保護者に指導し、理解度を確認。評価:指導後の保護者の行動変容を確認する。

暗記のコツ: 「子どもはいつも危険なことをする」と想定するのが鉄則。浴槽のふたは「開けるものではなく、閉めておくもの」と覚えましょう。湯温は「大人がぬるいと感じる温度(38~40℃)」が基準。

国試頻出ポイント: この問題は「小児看護学」の「事故予防」分野で頻出です。選択肢を「常識的に正しいこと」と「誤ったこと」に分類するのではなく、「幼児の発達特性(危険予測不能、好奇心旺盛、バランスが悪い)」に基づいて「なぜ危険か」を論理的に判断できるかが問われます。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)
2歳児の母親が「子どもがお風呂で遊びたがって、目を離すのが心配」と保健師に相談に来ました。母親は「湯張り中に子どもを浴槽に入れて遊ばせている」「湯温は43℃に設定している」「浴槽のふたは開けっぱなし」と話します。

看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察とアセスメント: 母親の入浴方法の具体的なエピソードを聴取。母親の知識不足と危険認識の低さをアセスメント。
2. 報告と連携: 医師や保健師に情報共有し、必要に応じて家庭訪問を提案。
3. 介入と指導: 最重要!「湯張り中は必ず子どもを浴槽の外に出す」「湯温は38~40℃に設定する」「浴槽のふたは常に閉めておく」の3点を具体的に指導。理由(熱傷・溺水の危険)も合わせて説明。
4. 評価: 1週間後に電話で確認。「湯温はぬるめにしました」「ふたは閉めるようになりました」と報告があれば、行動変容が確認できます。

看護プロトコル: 観察項目:家庭の浴室環境(浴槽の種類・深さ、ふたの有無、床の滑りやすさ)、湯温設定、保護者の監視体制。報告基準(SBAR)S(状況):2歳児の入浴事故リスクが高い。 B(背景):母親が誤った方法(湯張り中に入浴、高温設定)を実施している。 A(アセスメント):溺水・熱傷のリスクが高い。 R(提案):家庭訪問による環境調整指導が必要。記録のポイント:指導内容と母親の反応・理解度を具体的に記録。

先輩看護師の一言: 「幼児の事故は『ちょっと目を離した隙に』起きます。『うちの子は大丈夫』ではなく、『うちの子だからこそ事故が起きる』と想定して指導することが大切です。国試でも『なぜこの選択肢が危険なのか』を発達段階と結びつけて考えてみてくださいね!」

重要概念

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