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乳児の健康増進のための看護
問題
乳児の安全な入浴方法として適切なのはどれか。
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1
浴室の温度は25℃に設定する
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2
浴槽に深めに湯を張り、全身を浸からせる
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3
入浴後は保湿剤を塗布しない
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4
洗う順番は頭から足へ行う
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5
入浴中は乳児から目を離さない
✓ 正解
解説
乳児の入浴中は、溺れる危険性があるため、決して目を離してはいけない。浴槽の湯は浅くし、全身を浸からせる必要はない。浴室の温度は28~30℃程度が適切である。入浴後は皮膚の乾燥を防ぐために保湿剤を塗布することが推奨される。
同じテーマの次の問題生後3か月の乳児の健康増進のために、母親に対して最も優先して指導すべき内容はどれか。
詳細解説
核心解説
この問題は、乳児 (Infant) に対する安全な入浴ケアの基本を問うています。乳児の皮膚は非常に薄く未熟であり、体温調節機能も未発達であるため、入浴環境の管理と安全確保が最優先となります。特に、入浴中の事故(溺水、転落、やけど)を防ぐために、常に目を離さないという原則が最も重要です。
正解の根拠 (Answer Rationale)
最重要! 乳児の入浴中は、溺水 (Drowning) のリスクが非常に高いため、看護師または保護者は決して目を離してはいけません。数秒の隙にバランスを崩して湯の中に没してしまう可能性があります。また、やけどを防ぐために、湯温は38~40℃、室温は28~30℃ に保つことが標準的なケアです。
誤答の分析 (Distractor Analysis)
混同注意!
- ①番:浴室の温度は25℃では低すぎます。乳児の体温調節機能は未熟であり、低体温を招く恐れがあります。適切な室温は 28~30℃ です。
- ②番:浴槽に深く湯を張り、全身を浸からせることは危険です。乳児は頸部がすわっておらず、自分で姿勢を保てないため、溺れるリスクが高まります。湯の量は 腰がつかる程度の浅め にし、体を支えながら洗うのが安全です。
- ③番:入浴後は皮膚の乾燥を防ぐために、保湿剤 (Moisturizer) を塗布することが推奨されます。特にアトピー性皮膚炎 (Atopic Dermatitis) の予防やスキンケアにおいて重要です。
- ④番:洗う順番として「頭→顔→体→陰部→臀部」が一般的ですが、これは「清潔を保つため」の手技の順序であり、安全上の観点から「目を離さない」ことほど優先度は高くありません。
関連概念の整理 (Related Concepts)
乳児の入浴に関連して、最重要! 沐浴 (Bathing) の技術と、乳幼児突然死症候群 (SIDS) の予防(入浴後の体温管理、うつぶせ寝の回避)も併せて押さえておきましょう。また、入浴後の臍処置(臍帯脱落前)や、おむつかぶれ (Diaper Rash) の予防も重要な看護ケアです。
概念整理: 乳児の入浴ケアの3大原則は 1. 安全確保(目を離さない、転落・溺水防止) 2. 適切な温度管理(室温28~30℃、湯温38~40℃) 3. スキンケア(清潔+保湿) です。
一目で比較!: 成人の入浴(リラックス、温熱効果) vs 乳児の沐浴(清潔保持、体温調節、安全確保が最優先)
看護過程ポイント: 【アセスメント】乳児の全身状態(機嫌、皮膚の状態、体温)、発達段階(頸定の有無)。【計画・介入】環境整備、準備物品(湯温計、清潔なガーゼ、保湿剤)、安全な体位保持。【評価】入浴中の様子(泣き声の有無、顔色の変化)、入浴後の皮膚の状態と体温。
暗記のコツ: 「乳児の入浴は『温度』と『見守り』!」 室温28~30℃、湯温38~40℃ はセットで暗記。そして「絶対に目を離さない」が最優先ルールです。
国試頻出ポイント: 乳児の入浴は、安全面(溺水防止、やけど防止)と温度管理(低体温・高体温予防)を組み合わせた問題が頻出です。特に「浴室の温度が低すぎる(25℃)」「湯を深く張る」といった危険な選択肢が正解として選ばれないよう注意しましょう。
出題パターン注意!: 近年は単なる知識問題に加え、「沐浴指導中の母親への指導内容として適切なのはどれか」といった、状況設定問題 (Case Study) や、保健指導 (Health Guidance) の視点を問う問題が増えています。
臨床シナリオ
臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)
新人看護師が、生後2か月の乳児の沐浴を初めて担当することになりました。母親が付き添っており、「家でも安全に入浴させたい」と質問しています。先輩看護師として、新人看護師と母親に対して、安全な入浴手順を指導する場面です。
看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment)
1. 観察 (Observation): 乳児の全身状態(活気、皮膚の色、呼吸状態)、体温、臍部の状態(発赤や排膿の有無)を確認します。
2. アセスメント (Assessment): 室温(28~30℃)、湯温(38~40℃)、浴槽の湯量(腰がつかる程度の浅め)が適切か確認します。
3. 報告・相談 (Report/Consult): 乳児に発疹や皮膚トラブルがあれば、医師や皮膚科認定看護師に相談します。
4. 介入 (Intervention): 最重要! 乳児から 絶対に目を離さない ことを伝え、入浴中は常に体を支える体位(片手で後頭部と背中を支え、もう片方の手で洗う)を指導します。洗う順番は「頭→顔→体→陰部→臀部」で、石鹸はよく洗い流し、入浴後はすぐにバスタオルで拭いて保湿剤を塗布します。
5. 評価 (Evaluation): 入浴後、乳児の機嫌が良く、皮膚に異常がないことを確認します。母親が手順を理解し、自宅でも実践できるようになったか評価します。
看護プロトコル: 【観察項目】室温・湯温・乳児の顔色・呼吸・啼泣の有無・皮膚の状態。【報告基準(SBAR)】Situation(乳児の氏名、月齢)、Background(入浴の目的、アレルギーの有無)、Assessment(皮膚の状態、体温、啼泣の程度)、Recommendation(必要に応じて保湿剤の処方やスキンケア指導の提案)。【記録のポイント】入浴時刻、湯温、室温、乳児の入浴中の様子、皮膚の状態、行ったケアの内容。
先輩看護師の一言: 「沐浴は最初は怖いと思うけど、基本は『支える、見守る、温める』の3つだけ!乳児は自分で動けないからこそ、私たちが安全な環境を100%整えてあげる必要があるんだ。湯温は必ず手首の内側か湯温計で確認してね。そして一番大事なのは、『スマホをいじったり、他のことに気を取られたりしない』こと。たった1分の不注意が重大な事故につながるからね!」
重要概念
- 沐浴 — 乳児の全身清拭および入浴のことで、体温調節とスキンケアを目的とする看護技術。
- 溺水 — 液体中に没して気道が閉塞し、呼吸困難に陥る状態。乳児の入浴中の最大のリスク。
- 低体温 — 深部体温が35℃未満に低下した状態。乳児は体温調節機能が未熟で起こりやすい。
- 保湿剤 — 皮膚の水分蒸発を防ぎ、バリア機能を保持するために外用する薬剤またはスキンケア製品。
- 頸定 — 首のすわり。生後3~4か月頃に完成し、入浴時の体位保持にも関わる発達指標。
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