退院指導において、母親から「赤ちゃんを抱っこするとき、首がすわっていないので不安です」と相談があった。看護師の指導として… | MyMerci
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新生児の健康増進のための看護
問題

退院指導において、母親から「赤ちゃんを抱っこするとき、首がすわっていないので不安です」と相談があった。看護師の指導として適切なのはどれか。

解説
首がすわっていない新生児を抱く際は、片方の手で後頭部から頸部を支え、もう一方の手で臀部を支え、体を母親の胸に密着させることが基本である。これにより、赤ちゃんの頸椎への負担を軽減し、母親の安心感にもつながる。選択肢5のように、正しく使用すれば抱っこひもも使用可能なものがある。
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詳細解説

核心解説 この問題は、新生児 (Neonate) および 乳児 (Infant)頸定 (Head Control) 獲得前の抱き方指導 を問うています。生後間もない赤ちゃんは、頸部の筋力や骨格が未熟であり、無理な力が加わると 頸椎損傷 (Cervical Spine Injury) のリスクがあります。安全な抱き方の基本は、最重要! 未熟な 頸部と頭部を確実に支え、背骨が一直線になるように保持することです。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): この問題の核心は「新生児・乳児の安全な抱容(抱き方)」です。頸定は一般的に生後3~4ヶ月頃に獲得されます。それまでは、首がぐらつかないように、頭部・頸部・体幹を一つの塊として支える必要があります。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 選択肢②が正解です。看護師は母親に対し、最重要! 「片手で後頭部から頸部をしっかり包み込み、もう一方の手で臀部を支え、赤ちゃんの体を自分の胸に密着させる」方法を指導します。この姿勢は赤ちゃんの頸椎への負担を最小限にし、母親の身体で包み込むことで 安定感と安心感 を与えることができます。これは安全な抱容の基本原則です。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis): - ①番: 混同注意! タオルで頸部を固定することは、過度な固定や 窒息のリスク を高める可能性があり、安全な方法ではありません。支えるという概念と、固定するという概念は異なります。 - ③番: 混同注意! 横抱き(ゆりかご抱き)は頸定前の赤ちゃんにとって最も基本的で安全な抱き方の一つです。むしろ、縦抱きよりも頸部への負担が少ないため、推奨されます。頸定前でも横抱きは積極的に指導します。 - ④番: 頸定の時期に関する誤りです。頸定は通常、生後3~4ヶ月頃に完成します。生後6ヶ月頃というのは、ずりばいやお座りが始まる目安であり、時期を正しく伝える必要があります。 - ⑤番: 混同注意! 首がすわっていない赤ちゃんでも、正しく使用すれば 頸部と頭部をしっかりサポートするタイプの抱っこひも(例:新生児から使用可能なもの)は使用可能です。完全に禁止する必要はなく、正しい製品選びと装着方法を指導することが重要です。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): 頸定前の赤ちゃんの安全なケアとしては、抱き方以外にも、タミータイム (Tummy Time)(うつ伏せ練習)の重要性や、おんぶ (Babywearing) が可能になる時期(通常、頸定後)なども関連知識として押さえておきましょう。
概念整理: この問題は、乳児の運動発達段階(頸定 → 寝返り → お座り → ハイハイ)と、それに応じた安全な抱容・ケアの原則を理解しているかを問います。特に、発達が未熟な部位(頸部)への配慮が看護の基本です。
一目で比較!:
項目頸定前(~3ヶ月)頸定後(4ヶ月~)
抱き方の基本頭部と頸部をしっかり支える縦抱きが安定する
横抱き推奨(基本)可能
縦抱き可能だが、頸部を確実に支える支えなしでも安定する
抱っこひも新生児対応の製品を正しく使用多くの製品が使用可能

看護過程ポイント: - アセスメント: 母親の抱き方の技術、赤ちゃんの月齢と発達段階(頸定の有無)、母親の不安の程度を評価します。 - 看護診断: 「育児役割遂行の葛藤 (Impaired Parenting)」や「不安 (Anxiety)」が関連します。 - 計画・実施: 実際に人形や赤ちゃんを使って、母親が正しい抱き方を練習できるよう支援します(モデリング)。できた部分をしっかり褒め、自信を高める関わりをします。 - 評価: 母親が正しい抱き方を実践でき、不安が軽減したかどうかを確認します。
暗記のコツ: 「最重要! 新生児の抱き方の3点セット」= ①頭と首を支える ②お尻を支える ③自分の身体に密着させる。この3つをセットで覚えましょう。固定(×)ではなく、支える(○)がキーワードです。
国試頻出ポイント: 新生児・乳児の抱き方は、母性看護学 の「褥婦の退院指導」や 小児看護学 の「発達段階に応じたケア」の文脈で頻出です。特に、選択肢①のような「固定」や選択肢⑤の「禁止」といった断定的な表現は、看護の基本(リスク管理と個別性)に反することが多く、誤答のパターンとして覚えておきましょう。
出題パターン注意!: 単純な知識問題としてだけでなく、事例問題の中で「退院指導の内容として適切なものを選べ」という形で出題されることが多いです。指導内容の根拠を問う論述問題に発展することもあります。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 退院前の病棟や 母児同室 (Rooming-in) の場面で、初めての育児に不安を抱える母親は多くいます。看護師は「正しい知識を教える」だけでなく、母親の「できる」という感覚を育むことが重要です。 - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 「生後3日目の女児。経腟分娩で出生体重3100g。母児ともに経過良好。退院前日、初産の母親(28歳)が『抱っこする時、首がグラグラしてすごく怖いんです。どうやって抱けばいいですか?』と相談に来ました。赤ちゃんはミルクを飲んだ後で機嫌が良く、母親の顔を見つめています。」 - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 1. 観察・アセスメント: 母親の現在の抱き方を観察し、何に不安を感じているか具体的に聞く。赤ちゃんの反応(泣く、リラックスしているか)も観察する。 2. 指導・介入: まず母親の不安に共感し、「一緒にやってみましょう」と声をかける。実際に赤ちゃんを預かり、正しい抱き方(片手で後頭部~頸部、もう一方の手で臀部を支え、母親の胸に密着)を 見本を示して (Modeling) から、母親自身に抱いてもらい、手を添えながら修正点を伝える。特に、最重要! 「首を支える手は、耳のあたりまでしっかり包み込むように」と具体的に伝えるとわかりやすい。 3. 安全確認と評価: 母親が一人で安全に抱けるようになったか、赤ちゃんの呼吸が妨げられていないか(鼻と口が開放されているか)を確認する。母親が「できる気がしてきた」という言葉が聞けるまで、繰り返し練習する機会を設ける。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 決して無理に抱かせない。 母親が強く拒否する場合や極度に緊張している場合は、まず人形での練習から始める。また、赤ちゃんの気道確保(鼻と口が布で覆われていないか)は常に確認する習慣を指導する。
看護プロトコル: 退院指導のチェックリストに「安全な抱容の方法」を必ず含める。指導内容はカルテに具体的に記載する(例:「母親と共に抱容練習を実施。片手で頸部と頭部を、もう一方の手で臀部を支え、体を密着させる方法を指導。母親が一人で実施できることを確認した。」)。
先輩看護師の一言: 「初めての赤ちゃんを抱くとき、誰だって怖いものです。大事なのは『怖い』という気持ちに寄り添いながら、『大丈夫、あなたならできますよ』という自信を育む関わりです。技術だけでなく、母親の心を支える看護を忘れないでくださいね!」

重要概念

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