成人の高血圧症の診断基準 (日本高血圧学会) において、診察室での収縮期血圧の基準値として正しいのはどれか。 | MyMerci
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問題

成人の高血圧症の診断基準 (日本高血圧学会) において、診察室での収縮期血圧の基準値として正しいのはどれか。

解説
日本高血圧学会の診療ガイドラインでは、診察室血圧が収縮期血圧140 mmHg以上、または拡張期血圧90 mmHg以上の場合を高血圧と診断する。家庭血圧では135/85 mmHg以上が基準となる。
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詳細解説

核心解説 この問題は、高血圧症 (Hypertension) の診断基準、特に日本高血圧学会 (Japanese Society of Hypertension, JSH) の診療ガイドラインに基づく診察室での 収縮期血圧 (Systolic Blood Pressure, SBP) のカットオフ値を問うています。高血圧は循環器疾患の最大の危険因子であり、その診断基準を正確に理解することは、早期発見・早期治療、そして 脳卒中 (Stroke) や心筋梗塞 (Myocardial Infarction) などの心血管イベント (Cardiovascular Events) の予防 に直結するため、看護師国家試験でも極めて頻出のテーマです。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): この問題の核心は、高血圧の診断基準 の数値です。特に重要なのは、診察室血圧 (Office Blood Pressure)家庭血圧 (Home Blood Pressure) では基準値が異なる点です。診察室では 白衣高血圧 (White Coat Hypertension) の影響で血圧が高めに出ることがあるため、家庭血圧の基準は診察室よりも5 mmHg低く設定されています。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 日本高血圧学会の診療ガイドライン (JSH2019) では、診察室血圧の診断基準は、収縮期血圧 140 mmHg以上、または拡張期血圧 90 mmHg以上 と定義されています。これは正常血圧(収縮期 120 mmHg未満 かつ拡張期 80 mmHg未満)から一段階上の「高値血圧(130-139/80-89 mmHg)」を経て、初めて高血圧と診断されるラインです。したがって、選択肢①の「140 mmHg以上」が正解です。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis): 混同注意! ②の「160 mmHg以上」は Ⅱ度高血圧 (Grade Ⅱ Hypertension) の基準であり、高血圧全体の診断開始ラインではありません。 ③の「130 mmHg以上」は 混同注意! 診察室では「高値血圧(正常高値血圧)」のカテゴリーに該当しますが、家庭血圧測定 における高血圧の診断基準(135/85 mmHg以上)と混同しやすいため注意が必要です。 ④の「120 mmHg以上」は 正常血圧 の上限(至適血圧は120未満)であり、高血圧の診断基準ではありません。 ⑤の「150 mmHg以上」は Ⅲ度高血圧 (Grade Ⅲ Hypertension) の基準であり、診断の開始ラインではありません。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): 高血圧の診断は、診察室血圧の単独測定だけではなく、家庭血圧や 24時間自由行動下血圧 (Ambulatory Blood Pressure Monitoring, ABPM) を組み合わせて総合的に評価します。また、診断後の治療目標値(降圧目標)は、患者の年齢や 糖尿病 (Diabetes Mellitus)慢性腎臓病 (Chronic Kidney Disease, CKD) などの合併症の有無によって異なるため、個別に設定されることも併せて覚えておきましょう。 概念整理: 高血圧症 (Hypertension) の診断基準(日本高血圧学会 JSH2019)
測定場所収縮期血圧拡張期血圧
診察室血圧140 mmHg以上90 mmHg以上
家庭血圧135 mmHg以上85 mmHg以上
一目で比較!: 混同注意! 「高値血圧」と「高血圧」
- 高値血圧: 診察室血圧 130-139/80-89 mmHg。生活習慣の改善が推奨される段階。 - 高血圧: 診察室血圧 140/90 mmHg以上。薬物療法を含む治療開始を検討する段階。 看護過程ポイント: アセスメント: 血圧測定の際は、カフのサイズ、測定肢位(座位で上腕を心臓の高さに)、安静時間(5分以上)を統一し、正確な値を評価します。計画・実施: 診断後は、減塩指導(食塩摂取量6g/日未満)、体重管理、運動療法、禁煙・節酒などの生活指導と、内服薬のアドヒアランス向上のための服薬指導が重要です。 暗記のコツ: 「診察室では 140/90(いちよんまる/きゅうまる)、家庭では 135/85(いちさんご/はちご)」。診察室は「病院」というストレスで少し高くなるので、基準も5 mmHg高い、と覚えましょう。 国試頻出ポイント: 高血圧の診断基準は、数値をそのまま問う形式(本問)に加え、治療目標値(例:「70歳未満の糖尿病患者の降圧目標は130/80 mmHg未満」)や、二次性高血圧 (Secondary Hypertension) の原因疾患(腎血管性、原発性アルドステロン症など)とセットで出題されることが多いです。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 健康診断で血圧が高かった50代男性が、診察室で再測定したところ、収縮期血圧152 mmHgでした。医師から「高血圧症ですね。生活習慣を改善し、薬を始めましょう」と説明がありました。患者さんは「特に症状はないけど、本当に薬が必要なんですか?」と不安げにあなた(看護師)に尋ねてきました。 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 最重要! 患者さんの「症状がない」という認識は、無症候性であることが多い高血圧ではよく見られる反応です。看護師は、高血圧が サイレントキラー (Silent Killer) と呼ばれる理由を、動脈硬化の進行と脳卒中・心筋梗塞リスクの上昇という 病態生理 と結びつけて説明します。「今は症状がなくても、長い間血圧が高い状態が続くと、血管が硬くなったり傷ついたりして、ある日突然、脳出血や心筋梗塞を起こすリスクが高まります。それを防ぐために、今から治療を始めることが大切なんですよ」と、治療の必要性を納得してもらえるよう支援します。 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): 内服開始後は、起立性低血圧 (Orthostatic Hypotension) による転倒リスクに注意が必要です。特に高齢者では、薬の種類(α遮断薬など)によっては立ちくらみを生じやすいため、「立ち上がる時はゆっくりと」「体調が悪い時は無理に動かない」よう指導します。また、急激な降圧は脳梗塞などのリスクを高めるため、医師の指示なしに自己中断・自己調節しないよう、強く指導します。 看護プロトコル: 観察項目: 診察室血圧、家庭血圧(朝・晩の測定値と記録)、自覚症状(頭痛、肩こり、動悸)、服薬状況、体重、生活習慣(塩分摂取量、飲酒量、運動量)。報告基準 (SBAR): S(状況)「高血圧患者の◯◯さんが、本日、血圧が180/110 mmHgと高値です」、B(背景)「内服は自己中断中で、頭痛を訴えています」、A(アセスメント)「高血圧緊急症の可能性を考えます」、R(提案)「医師の診察と、降圧薬再開の指示を仰ぎたいです」。記録: 血圧値、患者の訴え、指導内容、患者の反応を具体的に記載。 先輩看護師の一言: 「高血圧の患者さんで一番怖いのは、『症状がないから大丈夫』という油断です。看護師の役割は、検査値という客観的データと、脳卒中や心筋梗塞のリスクという病態をつなげて、患者さんが主体的に治療に取り組めるよう導くことです。『今日の血圧どうでした?』と声をかけるだけでも、患者さんの意識は変わりますよ!」

重要概念

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