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神経系
問題

大脳皮質の機能局在について、ブローカ野がある部位はどれか。

解説
ブローカ野は前頭葉の下前頭回後部(ブロードマンの44野と45野)に位置し、運動性言語中枢として発語に関与する。ウェルニッケ野は側頭葉にある。
同じテーマの次の問題中枢神経系を構成する器官の組み合わせとして正しいのはどれか。

詳細解説

核心解説 この問題は、大脳皮質 (Cerebral Cortex) の機能局在、特に ブローカ野 (Broca's Area) の位置を問う、解剖学・生理学の基本問題です。ブローカ野は運動性言語中枢とも呼ばれ、言葉を発するための筋肉(発声器官)への指令を統合する役割を担います。 1. 核心概念の分析 (Key Concept): 大脳皮質は、部位によって異なる機能を分担しています(機能局在説)。ブローカ野は発語運動のプログラミングを行う中枢であり、この部位が損傷されると、言葉を理解できても流暢に話せなくなる ブローカ失語 (Broca's Aphasia) が生じます。 2. 正解の根拠 (Answer Rationale): 最重要! ブローカ野は 前頭葉 (Frontal Lobe) の下前頭回後部(ブロードマンの44野・45野)に位置します。これは運動性言語中枢として、発語に関わる筋群への運動指令を生成するため、運動野に近い前頭葉に存在するのです。 3. 誤答の分析 (Distractor Analysis): - ① 後頭葉: 一次視覚野(視覚情報の処理)がある部位です。混同注意! 「見る」ことに関する中枢です。 - ② 頭頂葉: 一次体性感覚野(触覚、痛覚、温度覚など)や空間認知に関わる部位です。 - ③ 島葉: 内臓感覚や味覚、情動などに関与する部位です。大脳の深部に位置します。 - ⑤ 側頭葉: 一次聴覚野や ウェルニッケ野 (Wernicke's Area)(感覚性言語中枢:言葉の理解)がある部位です。混同注意! ブローカ野とウェルニッケ野を混同しないようにしましょう。ウェルニッケ野は側頭葉、ブローカ野は前頭葉です。 4. 関連概念の整理 (Related Concepts): ブローカ野(前頭葉)とウェルニッケ野(側頭葉)は、弓状束 (Arcuate Fasciculus) という神経線維で結ばれており、言語機能はこのネットワーク全体で成り立っています。また、前頭葉には他にも運動野(随意運動)、前頭前野(思考・判断・人格)など重要な中枢があります。
概念整理: ブローカ野 (Broca's Area) → 運動性言語中枢 → 発語のプログラミング → 前頭葉 (Frontal Lobe) 下前頭回後部。損傷でブローカ失語(非流暢性失語)。ウェルニッケ野 (Wernicke's Area) → 感覚性言語中枢 → 言葉の理解 → 側頭葉 (Temporal Lobe)。損傷でウェルニッケ失語(流暢性失語)。
一目で比較!:
項目ブローカ野ウェルニッケ野
機能運動性言語中枢(発語)感覚性言語中枢(言語理解)
部位前頭葉 下前頭回後部側頭葉 上側頭回後部
損傷時症状非流暢性失語(言葉が出にくい)流暢性失語(意味のない言葉を話す)

暗記のコツ: 「ブローカ=話す(Broca = Break out words / 前頭葉=前方=口を動かす)」と覚えましょう。ブローカとウェルニッケは「話す(前)」と「聞く・理解する(横)」で場所をセットで暗記すると効果的です。
国試頻出ポイント: ブローカ野とウェルニッケ野の部位と機能、それぞれの損傷で生じる失語症のタイプ(運動性/感覚性)の区別が頻出です。また、失語症と構音障害の違いも合わせて問われることが多いです。

臨床シナリオ

臨床実践ガイド - 臨床シナリオ (Clinical Scenario): 脳梗塞で入院中の患者さんが、こちらの言っていることは理解できる(「ベッドに座ってください」と言うと座る)が、自分から言葉を発しようとしても「あ、あの…」と詰まってなかなか言葉が出てこない、または簡単な単語しか言えません。この患者さんに最も疑われるのは ブローカ失語 (Broca's Aphasia) です。 - 看護介入と判断戦略 (Nursing Intervention & Clinical Judgment): 最重要! 失語症の患者さんへの対応は、焦らず、患者さんの伝えたいことを 傾聴 し、うなずくなど 非言語的コミュニケーション を積極的に行います。言葉が出ないからといって代わりに話してしまうのではなく、患者さん自身が言葉を紡ぎ出すのを待つ姿勢が大切です。また、絵カード筆談 など、その人に合ったコミュニケーション手段を一緒に探します。 - 患者安全・注意事項 (Patient Safety & Precautions): ブローカ失語の患者さんは、理解力は保たれていることが多いため、子ども扱いしたり、尊厳を傷つけるような言動は絶対に避けます。また、混同注意! 「言葉が出ない=理解もできない」ではありません。ゆっくり、はっきり、簡単な言葉で話しかけ、患者さんが伝えようとしていることを最後まで見守る姿勢が最も重要です。
看護プロトコル: SBAR報告 の例:「S(状況): 〇〇様、本日から言葉が出にくくなっています。B(背景): 脳梗塞にて入院中。A(アセスメント): 言葉の理解は可能だが発語が困難で、ブローカ失語が疑われます。R(提案): 言語聴覚士 (ST) による評価とリハビリテーションの導入を提案します。」
先輩看護師の一言: 「解剖の勉強は、『ここがこうだから、症状はこう出る』と臨床とつなげて覚えると、ぐっと面白くなりますよ!ブローカ野の位置を覚えたら、実際の患者さんをイメージしてみてください。国試はもちろん、現場で役立つ知識になります!」

重要概念

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