看護臨床実践ガイド
臨床シナリオ (Clinical Scenario)
あなたは急性期病棟のRNです。夜勤帯で、あなた1人とLPN1人、UAP1人で30床の患者を受け持つことになりました。患者には、術後モニタリングが必要な患者、安定した慢性疾患の患者、ADL全介助の患者が混在しています。
看護介入戦略 (Nursing Intervention)
1.
アセスメント (Assessment): まず、全患者の状態をRNとして迅速に把握します。どの患者が「安定」で、どの患者が「不安定または変化のリスクが高い」かを分類します。
2.
計画と委譲 (Planning & Delegation): 安定した患者のルーチン業務(バイタルサイン測定、定時の与薬、血糖測定)はLPNに委譲します。UAPには、食事・排泄・清潔ケアなどのADL援助と、バイタルサインや摂取・排泄量などのデータ収集を依頼します。
3.
監督とコミュニケーション (Supervision & Communication): 「何か変化があったら、すぐに私に報告してね」と明確に伝えます。LPNやUAPが収集したデータは必ずRNが確認し、解釈します。
患者の安全と注意事項 (Precautions)
混同注意! 絶対に委譲してはいけないRNのコア業務には以下があります:初期アセスメント、看護診断、看護計画の立案、患者教育、輸血の管理、中心静脈ラインや動脈ラインからの採血・管理、化学療法薬の投与、不安定な患者への強心剤や抗不整脈薬の滴定など。
看護処置と与薬フロー
| 職種 | 委譲可能な業務の例 (可能な業務) | 委譲できない業務の例 (不可能な業務) |
|---|
| RN (正看護師) | 全ての看護業務の計画、実施、評価。他のスタッフへの委譲と監督。 | - (全ての責任を負う) |
| LPN/LVN (准看護師) | 安定患者のバイタル測定、ルーチンの経口/皮下/筋注与薬、簡単な包帯交換、カテーテル挿入、採血(州/施設による)。 | 初期アセスメント、看護計画立案、IV持続薬の滴定、不安定患者の管理、患者・家族への正式な教育。 |
| UAP (看護補助者) | ADL援助(食事、清拭、移動)、バイタルサイン・体重測定、摂取/排泄量の記録、物品の準備。 | あらゆる形の与薬、創傷処置、吸引(口腔内を除く)、患者状態に関する判断や解釈。 |
先輩看護師からの一言
「委譲は、単に仕事を振ることではありません。『患者さんを守るチーム』を作るためのスキルです。RNであるあなたは、チームの指揮官です。誰に何を任せられるかを正確に知り、任せた後も責任を持って監督することが、患者安全とスタッフの成長につながります。国試では『最も安全な選択肢』を常に選びましょう!」